◎尾川 泰将
外気よりも海水のほうが温かい。釣り人はそんなちょっとした変化で冬の到来を感じます。
Wednesday尾川です。
「いやいや、昔の冬とは大違い。温かすぎてもう住めないよ」
そうボヤいているかどうかは定かじゃないけれど、温暖化や黒潮大蛇行などの影響で増えた魚がいる一方で、明らかに減ったと感じる魚もいます。
そこで今回は年末総決算っぽく「関東の海で昔はイヤになるほどザクザク釣れたのにここ数年急激に減った外道の小魚3種」を、浅場から深場にかけてピックアップしてみましょう。
●通称メゴチ(ネズッポ)
波打ち際〜水深10メートルにうじゃうじゃいたメゴチ。
以前はシロギス船やボート釣りの釣果の半数を占めるほどたくさんいたのに、近年は一日釣って5尾も交じればいいほう。メゴチを釣ってマゴチを狙う小粋? なスタイルも聞かなくなって久しいですね……。
●クラカケトラギス
出あう頻度がかなり減ったと感じませんか?
以前は水深20〜30メートルのカワハギやシロギス釣りで、口癖のように「またトラチャンだよ〜」と叫んでいたような。
天ぷらにすると身がふわふわで、けっこうイケたんですが……。
●ヒメコダイ(通称アカボラ)
相模湾や駿河湾のアマダイ釣りでおなじみの小魚。水深70〜100メートル付近のアマダイポイントと重なるエリアに生息しています。
「アカボラだ! こいつがいれば、すぐ近くにアマダイもいるぞ」と叫びつつ、10も20もアカボラだけが釣れ続いたつら〜い記憶もありますが……。
それだけ「群れていた」魚ということですが、ここ2〜3年は一日のうちに数尾交じる程度。エビやカニのような風味を持つ、知る人ぞ知るおいしい小魚だけに寂しいかぎりです。
地味ながら、釣れないと気になるこの小魚たちは、どこへ消えたのか?
ひょっとして温かすぎる海域を逃れて、茨城以北で増えているのか?
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