◎加藤 智晴

 こんにちは、エディターKです。みなさん、アナゴ釣り行ってますかぁ~⁉︎

 アナゴって楽しいですよね。トントン仕掛けを小づいていると、突然クククッとアタリがきて、頭上まで大きく合わせた竿先がズンッと押さえ込まれるあの瞬間、まさに何度味わってもやめられない止まらないのカッパえびせん状態。さらに、食の魅力も大きいですね。天ぷらはもちろん白焼き、蒲焼き、オリーブオイル焼き、そして骨せんべいと、これぞ江戸前の味覚といったところでしょう。

 そんな釣っても食べてもおいしいアナゴ釣りが今、梅雨の最盛期を迎えています。よ~し、今度の週末みんなでアナゴ行こうぜ! イエ~イ、行こう行こう‼︎

 ……と、ここまでは光の部分。そんな都合よくみんながみんな、シアワセになれないのがアナゴ釣りなのです。そんな光の陰で、必ず涙している人がいるのです。

 アナゴ釣りは釣果に大きな差がつくテクニカル系ターゲットです。こうした釣り物はほかにもあり、その代表はマルイカでしょう。1~100杯とか、一体何があったの? と思わずにはいられない釣果をよく目にします。さすがにアナゴ釣りではそこまで大きな開きは出ません。だって今の時代、100本もアナゴ釣れませんから。でも、0~30本とかなら今でも十分あり得ます。

16〜17年前はちょっと頑張れば30〜40本くらい釣れることもあり、こんな遊びをする余裕もあったんです

 エ~ッ、やだ~そんなん行きたくない~……でも安心してください。私がこのところよく通っている(というか平日にアナゴ船を出している宿がほとんどないので通わざるを得ない)羽田のかみやでは、ストックアナゴといって、もし1本も釣れなかったとしても、5本までのアナゴを補償で持たせてくれるのです(ただしストックがない場合もあり)。ね、これならビギナーでも安心でしょ。

 とはいえ、ある程度通い込んだ人にとって、ストックはある意味プレッシャーとなっているのです。ストックの世話にはなるものか、最低5本は釣らなきゃ……という強迫観念に迫られているうち、ああ、またやってしまった、とガックリ肩を落として帰港の途につくわけです。

けっこう良型がそろったので6本でもそこそこボリュームがありました

 シーズンに1~2回しか通わない人にはうれしいストックが、通い込んだ人には逆に恥となるわけです。とくに自分の場合は、もはやアナゴが食べたいから釣りに行っているのではなく、アナゴが釣りたいから釣りに行っているわけで、ストックなんかいらね~や! と啖呵を切ってもいいんですが、自分の不甲斐なさを戒めるために、次こそやってやる! と自分を奮い立たせるために、甘んじてストックをいただいて帰るわけです。

 ともあれ、昨夜はストックのお世話にならずに済んでホッとしているところです。

 話が長くなってしまいましたが、次週はアナゴ釣りの陰について、より深く掘り下げてみたいと思います。ではまた来週、バイナラ~。