同宿HP

◎尾川 泰将

 うーん蒸し暑い…。でも梅雨ナギは最高だ!というわけでWednesday尾川です。
 ただいま午後4時、相模灘のキハダクルーズから帰還したとこです。

 葉山あぶずり長三朗丸がスタートさせた活き餌カツオマグロ乗合、すなわち最強のキハダ釣法「イワシエサのスピニングふかせ釣り」の取材でございます。
 昨日は15~24キロが船中9本にバラシ多発の夏祭り状態だったらしいのですが、さすがは気まぐれなマグロ族。今日はシビレました……。だって、あちこちで跳ねやボイルがあるのに、ぶんまいたイワシの撒き餌をガン無視です。
 船陰、エンジン、ソナーや魚探の超音波を避けるように遠~くの海面に出没するだけなんですよ。
「……間もなくお時間。あのナブラにあてて終わります」
 ユウジ船長の一言に、すっかり消沈してカメラを片付けはじめます。
 ギュルルルルルルルル……∞。

あら、空耳? 何やら前方から悲鳴、いやドラグ音が!あわてて駆け寄ると「あっ」「いっ」「うっ」えーっ!て感じのバラシやハリス切れが続出、さっきまでガン無視していたキハダが手のひらを返したように食い始めたのです。
 そして、おーっ! と喝采を浴びた釣り人は2名。いずれもとても胴回りの太い見事な推定20キロのキハダでした(詳細は長三朗HPでご覧ください。えー、もう一隻のヨシミ船は同じ時間に6本!さすがです)。
「最後はまさにビッグチャンスでした。でもね、基本中の基本を押さえていれば、もっと上がってもおかしくない食いでしたよ……。もったいないなぁ」
 取材はうまくいったものの、最後にため息をついた上乗りさんのこの言葉、気になりますよね。その金言とは……7/15発売(8/1号)の本誌で紹介予定なのでじっくりお読みください。
 それより何より57歳となったおやじさん(ヨシミ船長)のあとを継いでイワシエサの乗合船を続けてくれそうな29歳ユウジ船長の横顔が、とても精悍になってました。
 だとすれば間違いなくあと40年、つまりは私があの世に召された後まで、稀少で、ぜいたくで、いちかばちかな極上の釣りが継承される。あぁうれし涙が出そうだぜ、と思ったら、
「うーん…ああっと…どーかなあ」。いつものユウジ節?で、はぐらかされました。