◎尾川 泰将

 Wednesday 尾川です。次の画像は、なーんだ?

 

 

 赤い矢印が数年続いている「黒潮大蛇行」のおおまかな流路。本誌の潮汐ページでも黒潮の動きを長年掲載していますけど、ここ2年以上、ずーっと赤い流路です。
 色いろ調べてみると、黄色い矢印の流路が多くなると、黒潮大蛇行が終息へ向かう目安になるみたいですが、各研究機関の長期予報では「この大蛇行はまだまだ続く」とか……。
 各地で続く「妙な潮」もこの大蛇行がかなり影響している……と私は思うのですが、14年前の大蛇行時は、伊豆諸島のとくに八丈島周辺のキンメ漁が極端に不調だった、との報告も。因果関係やメカニズムは不明ながら、悪影響が出ないことを祈るばかりです。
 一方、温暖化も相まってキハダをはじめとした南方系の魚たちは勢力拡大。ここ2〜3年のうちに、茨城日立沖でマハタやシマアジが釣れたり、外房大原沖でウメイロが釣れたりして、編集部も「まったく先が読めない」と驚くばかりです。いずれも以前は、同海域でめったに釣れない魚でしたから……。

 

 その中で、だれもが気になるキハダについては「しばらく有望」と予想しておきましょう。
 例えば上の魚探画像はある船宿で撮影させてもらったもの。
・横帯はコマセカゴの残像。
・上下に激しく散っている赤い反応はキハダ……となります。
 画面の右端に現れたキハダは10本以上確認でき、こんな反応が相模湾のあちこちで見られるんですよ。

 神奈川県水産技術センターが心血注いで設置した「パヤオ」の効能で、これらのキハダはまだまだ湾内に居続ける! そう信じております。

 ところでこの魚探画像、とても鮮明です。実はこれ「チャープ式」と呼ばれる振動子を採用した最先端のプロ用魚探。チャープ式は従来の魚探よりも識別能力(分解能)が高く、かつてはひとかたまりで映し出されていた魚群を1尾ずつ分離して表示できる精細さを持っているそうです。スゴイ!
 探見丸を利用している方は「うーん、それってオレのヤツにWi-Fiで飛ばないの?」と思うでしょうけど、それ実は、できるんです!
 そんな最新ニュースを9.15発売(10.01号)の本誌連載、シマノプレゼンツ「探見丸スタイル」でお届けしますので、お楽しみに!

 激熱チャンスタイムのキーワードは「上にガンガン浮上してくるキハダ」の反応です。

 

     さあ、浮上してこい「オレのエサだけ」を目指して。100キロ級を夢見て、いざ勝負の時です!