◎沖藤武彦

 

 気がつけば8月も明日で終わり。なんだかあっという間でしたよね。小学生のころは8月が終わりに近づくと、宿題が終わってなくても友達に会える新学期が楽しみな、今思えば楽天的な子どもでした。

 家族で旅行に行ったり、父母の実家に行くといっても数日間ですから、残りはずーっと川か海で釣りをしているか、プールに行って泳いでいました。

 それこそ、オイカワとハヤは数え切れないほど釣ったり手づかみしました。川の水の冷たさと、石の間に逃げ込んだオイカワのオスをつかんだときの「追い星」のゴツゴツとした感触は、少年の日の夏のおもひでですよ(BGMは井上陽水)。

 さて、と。

 新学期が始まる9月はナニかと切り換えの時期。関東の沖釣りも変わってきますよ!

 

海の中は秋模様。9月注目の

開幕&解禁ターゲット

 

 9月解禁といえば九十九里片貝の全エリアと、外房大原(一部)のヒラメ釣り解禁。これにてヒラメ釣りは銚子、飯岡、片貝、大原で出船開始。この後10、11、12月にかけて、茨城県が解禁していきます。
 また、大原のフグ釣りも9月より解禁。気になるところです。

 続いては漁期は設定されていませんが「開幕」する釣り物たち。

「そうそう、秋といえばこれ!」という感じです。

その代表格が、東京湾のミニマムタコゲーム・イイダコさん。

 この夏、マダコが沸きに沸いて餌木タコフィーバーが巻き起こり、やれゲーム性だの、やれウデの差が出るだの、イイダコ釣りを知らずに語っている釣り師のなんと多いことか。
 と、チコちゃん風に上から目線で言っちゃってますけど、イイダコほど「ムズ面白い」タコ釣りはありません。

餌木タコが面白いと思った人は、間違いなくハマります。

   イイダコ乗合は4日より浦安・吉野屋から出船開始。名物タコ船長・青山さんが魅惑のイイダコワールドへ皆さまをいざないます。

ちょっと深い場所ではアマダイがすでに開幕

 内房富浦、三浦半島久比里、小網代、そしてアマダイ釣りのメッカ・相模湾では各港より出船数が増えていきます。
 もうここ数年、いや、かれこれ10年ほど、関東周辺のアマダイは高水準が続いています。今年もすでに己之助丸や、やまはち丸では大型が上がっていて、潮が澄んでいくこれからの時期は日に日に釣りやすくなっていきます。

 まったり、のんびり、アタリを楽しむなら間違いなくイチオシのアマダイ、出船船宿は「釣り物&船宿検索」で、サクッとキーワード検索できます。

イカでは、ぼちぼちヤリイカ&バリバリの夜ムラサキイカ

 ヤリイカは相模湾で小田原出船にてポチッと釣れていますし、腰越・飯岡丸では8月よりスルメイカ船にて秋谷沖でヤリイカを探索中。まだまとまった数は上がっていませんが、今後に期待といったところです。

 そして忘れちゃイカんのが、今、一番釣れている鹿島沖の夜釣り。ムラサキイカが絶好調で、イカメタルでも楽しめます。

ワラサ&イナダ、ヒラマサ、カンパチetc.青物が暴れ回ってます

 そして8月下旬から面白くなってきているのがワラサ&イナダ、ヒラマサ、カンパチ(ショゴ含む)などの青物たち。
 外房のルアー船もそうなのですが、注目したいのが南房〜内房エリア。

 船によって方法や仕掛けに違いはありますが、ここにきて浅場で釣れている小アジをエサに泳がせて、青物を狙う「アジ泳がせ五目」または「アジ五目」あるいは「青物五目」が絶好期。

 釣り方は多彩で、アジ泳がせのほか、コマセ釣り、バケによるカッタクリ、そしてサビキ仕掛けにアジを食い付かせたらそのまま泳がせて釣ってしまう「落とし込み」、はたまたジギング、かと思えばタイラバまで、もう、色んな遊び方で青物を釣っています。

 南房〜内房で釣り物欄に「アジ」とあったら、青物狙いOKの可能性あり。

 狙い方や席の取り方などは船によって違いますから、必ず電話で仕掛けや釣り方を確認してから釣行してくださいね!

 

▲最新号(9月15日号)は今日発売!

 

そして相模湾のキハダはカツオ&キメジ混成で佳境へ!

 さてさて、7月からずーっと追いかけている相模湾のキハダは、カツオ&キメジ交じりでコマセ釣りはトップシーズンへ突入。

 今年は8月の解禁直後から30キロ前後の「デカ」が多いと言われていましたが、ついに葉山芝崎の福栄丸で60キロが上がりました。このまま9月、10月と続いたら、いったい何キロまで釣れるのか? 記録的な年になるかもしれません。

 もし、糸がドンドン出ちゃっても、慌てず、諦めずにファイトしてくださいね。

 カツオ&キメジはキハダと一緒に回遊していることもあれば、離れていることもあるようで、場所と日によってまちまちとか。
 ですので、カツオまたはキハダ狙い=仕掛けを取り替えて狙い分ける、のパターンなのか、カツオ&キハダ狙い=任意でどちらかの仕掛けで狙う、なのか、当日の流れ(ほとんどの場合アナウンスしてくれます)をよく把握するようにしましょう。

 で! それら現場でのノウハウ、ハウツー、エッセンス(カタカナ連発でごめん)を、最新号にギッシリ詰めて、発売します。

 表紙のイケメン釣り師はキハダを9分弱で上げちゃったんですって、スゴイなあ!

 

 そして「東京ドラゴン研究所」では、大型タチウオ、通称ドラゴンの釣り方を多角的に取材&検証。オモシロマジメに、ドラゴンを研究しております。


 東京ドラ研は続編を企画しておりますので、お楽しみに! 

▲この時点では自分が撮影した写真の後半がすべてモノクロになっていたという失態に気づいておらず、取材がウマくいったと満足げな編集部K

 

   今週は南西風のシケが続き、今日は雷雨のおまけ付き。台風よりも出船率が低いような気がするほどで、ワタクシも今朝、内房にて集合・解散して帰ってきました。

 

    明日、そして週末はナイでくれるといいのですが……。どうせなら、南風で海が活性化して、魚たちの食いが上向くことを期待しましょう。

 それでは皆さん、よい週末を!