◎沖藤武彦

 しかし今年はよく雨が降りますねえ、なんてレベルを通り越してます。

 昨年の西日本豪雨の被災地ではいまだに復旧していない場所があるというのに、今度は中部から東日本の広範囲で、東日本大震災からようやく復興の途についた福島や宮城県でも甚大な被害……。夏に福島・四倉のヒラメ船で、震災から8年たってようやく沖釣りに来られたと喜んでいた方の実家が、19号による水害で壊滅的な被害を受けたことを知り、胸が締め付けられる思いです。

 そこにきて今日の台風21号による大雨。房総半島では所どころ河川より水が溢れているようで、この原稿を打っている今も、私の地元、船橋市で168世帯に避難勧告が出ました。

▲NHKニュース防災アプリの画面。25日の昼過ぎには千葉県内の多くの河川が極めて危険な水位を超えた

 

 いやはや、自然災害がこれだけ続けざまに来て、首都圏でも身近になる日がくるとは……。
 皆さん、台風にかぎらず、通勤でも、遊びでも、危険を感じたら迷わず中止、あるいは避難してくださいね。

 皆さんの安全と無事を心より願っております。

 

 

秋の本命はマダイ&ワラサ

 さて、この荒天も明日には抜けて、天気も海も落ち着いてくるようです。
 台風前の釣れ具合から見ると、ようやく秋本番といった感じで、中でもマダイが好調。

 ざっくりとエリアと釣り方を羅列すると……

 コマセダイ=駿河湾、沼津、南伊豆、東伊豆、相模湾、三浦半島、東京湾、内房、南房、日本海新潟。
 
 コマセ以外、一つテンヤ&タイラバ&タイジグ=東京湾、外房、九十九里、茨城、日本海新潟。

 いずれも好調ですが、コマセダイは場所によってイナダ、ワラサ交じりで、型もコンスタントに2キロ級が顔を出し、数も出ています。

 また、東伊豆ではワラサが始まったようで、3〜5キロ級が釣れていて、ハリス切れも。同じく三浦半島剣崎、内房でもワラサが顔を出しており、有望です。

アオリとマダコ、どっちに行く?
スミイカは餌木とテンヤ、どちらがお好き?

 さて、サカナたちとは別に、ちょこっと軟体系の話を。

 人気のアオリイカとマダコですが、この2種、現在は両方とも「餌木」の竿釣りで狙うことができます。
 とくにマダコは10月から開幕した常磐が順調で、東京湾と違ってほとんど根掛かりしないため餌木向きのフィールド。

 てなわけで、餌木&軟体系が好きな人は週末、どっちに行くか迷っちゃうわけなんですよ、これが。

◎ティップラン=ウデを磨いて楽しむ
◎常磐の餌木タコ=パワーゲーム

 実は私もこの2つ、どちらを予約するかで迷っちゃいましてね、同行する仲間に意見を聞いて、ティップランにしたところなんです。

 

 

▲11月1日発売の11月15日号ではティップランエギング、中オモリ式アオリ、餌木スミイカ、餌木タコを大特集。餌木好きに贈る一冊になっています!(目下編集作業大詰め。はあ、はあ……)

 

 で、秋のイカといえば東京湾のスミイカなんですが、こちらは「餌木」「テンヤ」で迷います。

 軽い仕掛けでジーーーーーーッと待って、小さなアタリに即合わせする「餌木」と、硬い専用竿をテコの原理でビシュッとシャクってテンションフォールさせる「テンヤ」。

 どちらも面白いのですが、より能動的、アクティブな「テンヤ」が最近は好調。

 今期は全体に苦戦気味とも言われるスミイカですが、テンヤからスミイカを覚えた世代は、3〜4杯と聞いて「なんだよ普通じゃん」と思うハズ。

 ああ、書いてて行きたくなってきたぞ。テンヤスミイカにこだわる船長たちって、個性的で話が面白いし。

 さてさて。今度こそ、台風や大雨は最後にしてもらって、澄み渡った青空と、蒼い海で釣りをたのしみたいものですね。

 それではみなさん、よい週末を!