◎尾川 泰将
「抗体検査・ワクチン接種クーポン券在中」。保健所から届いた一通の封書に、まさか! と目を丸くしたWednesday尾川です。
よーく見ると新コロがらみではなく「風しん」についての案内でした。昭和37~54年生まれのオッサンは抗体保有率が低いので率先して検査&注射せよ、無料だから! との内容。
はい、分かりました……。いつの日か新コロ用ワクチン接種の案内状もお待ちしてます。
まぁちょっとだけ世の中が動き始めたところで、久しぶりにマニアックな、釣りに役立つ海洋情報のお話を。
紹介するのは、気象庁のHP内の中にある「海洋の健康診断表」というページです。
まずは昨日の「海面水温」分布図ですが、これは水産研究所の公開データとしてもおなじみですね。
注目すべきは「表層水温」の分布図も表示されること(海洋研究の世界では、おおむね水深200メートルまでが表層、それ以深は深海と区分)。このページでは水深50m、100m、200m、400mの水温分布が日別で表示されるのです。
昨日26日の水温を水深別に見ていきましょう。
●水深50m
●水深100m
●水深200m
●水深400m
深くなるほど、紀伊半島の沖合に居座る強大な冷水塊がその全貌を現します。これが黒潮大蛇行を生じさせている主因で、まだまだ消滅する気配はありません。
表層水温の分布図を日々チェックしていけば、釣りにも役立てることができます。
例えば水深50メートルの水温が日々上昇傾向にあればこの水深で狙える夏~秋の釣魚たちの食いがよくなるとか、逆に水深100~200メートルの水温が低下すれば秋~冬のヤリイカやブリの好期到来……といった具合。水深400メートルの水温も細かくデータを取り続ければ、キンメ・ムツの活性と関連性が見えてくるかもしれません。
こうした特殊な図は、海洋大循環モデルと呼ばれる物理法則にそったコンピュータープログラム、人工衛星、船舶、ブイ、中層フロートなどの観測データを解析して作成されているとのこと。おそれいりました。