◎尾川 泰将

 Wednesday尾川です。
 波風ウネリもなんのその! というアカムツフリークには堪らない釣り場、犬吠埼沖がオープン。さっそく行ってまいりました。
 取材を終えての印象はズバリ今年も絶好調、サイズも数も文句なし。

 それにしても、どうしてこの海域にはアカムツが多いのか?
 調べてみるとここ数年で急増したわけではなく、職漁船では20年以上前から水揚げされていたとか。つまり遊漁の歴史が浅いだけのようです。

 Googleマップの衛星画像をベースにした下図を見てください。

 赤く塗ったアカムツポイントは、犬吠埼から張り出す広大な大陸棚の西端に位置し、水深は150~300メートルあたり。そのさらに西沖には深海のアコウダイ釣り場があり、さらに進むと日本海溝が迫る凄まじい海域です。
 その深海からは栄養塩を含む湧昇流が大陸棚へ運ばれます。一方、東の沿岸からは利根川から陸地の栄養分たっぷりの河川水が波及。さらに南からは黒潮、北からは親潮が流れてきて交差する……。
 海洋生物を育む諸条件がそろった、日本有数の素晴らしい漁場を形成しているわけです。浅場のヒラメ、青物、イカ、イワシやサバ、深海魚に至るまでが豊富に湧く、日本有数の海域といっても過言ではありません。

 その恩恵の一つがアカムツ。2.01発売の本誌2月15日号では、複雑な潮が入り組む犬吠埼沖ならではの釣り方、仕掛けの留意点などを紹介していますので、ぜひご一読ください。