◎尾川 泰将

 ひな祭りのお祝いにまで「釣ったマダイ」を並べたくなる。そんなあなたは付ける薬のない愛すべき釣りきちです。

 

 Wednesday尾川です。
 テレワークを開始してはや一年、それまでは全くやらなかった犬の散歩へ、体力キープを兼ねてちょくちょく行くようになりました。
 お気に入りのコースは近所の河岸なんですが、釣りきちなら、必ず川の中を覗き込むことでありましょう。で、非常に気になる50センチオーバーの魚影に目が釘付けになるわけです。

 コイ、ですね。何を食べてるのか、近所のヤツはとにかく太ってる!
 世の中にはコイ釣りが好きな人もいて、食パンで釣るエサ釣りやら、はてはフライフィッシングで引きを楽しむ猛者もいるとか。そりゃもう強烈に引くことでしょう。
 余談ながら、コイに歯はないというのは間違いで、咽頭歯という奥歯みたいな歯が「のど」にあります。硬く丈夫で、貝をも砕くパワーがあるとか……。
 子供のころは、水面に頭を出すコイの口に指を入れてパクパクしてもらい妙な興奮を覚えたものですが、のど奥まで突っ込むと危険かも……ってことを覚えておきましょう。

 そういえば真鯛と鯉は、日本文化に欠かせない祝魚の代表。生活圏は海水と淡水で違いますが、産卵期……いわゆる乗っ込みも春~初夏で重なっています。
「てことは、まさか……川のコイが浅場でバシャバシャと求愛・産卵行動を始めるころ、マダイも乗っ込みXデーに突入するんじゃねぇの~?」
 ワンワン! 悠然と泳ぐコイを見ながら夢想してたら、リードの先で待ちかねた愛犬に「いい加減にしろっ」と吠えられました。
 でも生物の産卵は月の満ち欠けに連動するって言うし、あながちバカバカしいとも言えないのでは? 付ける薬のないそんな釣り人理論を自己研究してるあなた、ぜひとも編集部までお便りくれませんか?

 私もサクラ咲くころまで、散歩がてらのコイ観察を続けます。そして乗っ込みダイへGO! といってみましょう。お粗末。

↓おまけ。コイのいる岸辺で日向ぼっこするカルガモファミリー。ほっこり