◎尾川 泰将

 先日の風雨ですっかりサクラが散ってしまいました。山々の新緑も目立ってきて、まぶしい日差しとともに初夏の雰囲気すら漂っています。

 Wednesday尾川です。
 こんな陽気になると、あちこちへ出かけたくなる気持ちに拍車がかかりますよね、とくに釣り人は!

 この時期、ボート釣りコーナーの編集担当である私の頭に浮かんでくるのは、とびきり美しい伊豆半島のボート釣り場。
 集中して釣っているときは景色なんてそっちのけですが、透き通る海に山の緑が映り込む海上へボートでこぎ出すときの爽快な気分は、伊豆半島でしか味わえません。
 そこで今回は、釣果は二の次で個人的に大好きな伊豆半島のボート釣り場を3カ所紹介しましょう。

 

●西伊豆・安良里

 ただいま発売中の本誌4月15日号で取材したボート釣り場。隻数は少ないものの、手こぎボートと船外機ボートを貸し出すボート店があります。
 ボートに乗って湾口部へ出ると、周りの景色は西伊豆らしい断崖絶壁。北方向には黄金崎、その後方に富士山が重なる錦絵のような構図。
 この季節、海の中にはマダイやカサゴ類、アオリイカなどが潜んでいます。

●南伊豆・妻良湾

 本誌では「子浦」として何度か紹介しているボート釣り場。伊豆半島の中で最も遠い釣り場なので、民宿に一泊してゆったり過ごしたい場所です。
 三方を山に囲まれた湾内は山上湖のような雰囲気。静かな海上に手こぎボートでこぎ出しポツンと浮かぶと、小鳥たちのさえずりが湾内に反響する、癒しの空間が待っています。
 湾内は最深部で水深17メートル前後と浅いので、初夏にかけては中央の砂地でシロギス&マゴチ狙いがメイン。たまに尺ギスも釣れる穴場です。

 

●東伊豆・川奈湾

 有名な観光地として開発されてきた東伊豆の中で、唯一、昔のままの面影を沿残す美しいボート釣り場。
 こじんまりとした湾ながら海底地形は急深で、手こぎボートで水深50メートル付近まで探ることが可能。沿岸の浅場ではシロギスやカワハギ、沖の深みに張り出す岩礁帯では、イサキ、マダイ、ハタなども狙える魅力的なボート釣り場です。

 以上、伊豆半島のおすすめボート釣り場3選でした。

 景色のほうは間違いなく満足できると思いますが、釣果については釣り人次第。がんばりましょう。