◎内山高典

 5月は好調ターゲットがめじろ押し、釣り物選びに悩みますよね。
 今回私が注目したのは、「深場の至宝・ベニアコウ」です。
 水深1000メートル台に生息する深場ファンあこがれの魚で、狙えば周年釣れますが、関東では数型ともに上向く3〜5月がベストシーズンと言われています。


 本誌船宿データベース調べでは、南房江見太夫崎の渡辺丸、相模湾真鶴岩港の緑龍丸、福浦港のよしひさ丸、東伊豆宇佐美の直正丸がスポットでベニアコウ乗合に出船しています。


 本誌レポーターの黒田幹雄さんは、毎年この時期にベニアコウに釣行しているそうですが、ここ数年は連敗続き。
 しかし船長から、
「その黒いカッパがよくないんだよ。ベニアコウを釣りにくるなら赤とかピンクじゃないと!」とアドバイスを受け、縁起を担いでピンクのカッパを新調。
 それがよかったのか!? 今年の4月中旬に9キロと4キロ級を2本釣り上げ、溜飲を下げたそうです。
 その模様は5月14日発売・6月1日号のTRC(つり情報レポートクラブ)で紹介してます。ぜひご覧ください。






顔を見られれば上出来のベニアコウを一日で2尾、おみごと!

 

 





 

 黒田さんは釣り上げたベニアコウの頭を落とし、ウロコを引いて内臓を抜き、ラップフィルムに包んで冷蔵庫で1週間寝かせそうです。その9キロ級の切り身のおすそ分けをいただきました。




 



 まずは刺身と炙り刺しで。熟成されたベニアコウは身に脂がなじんでウマイのなんの。とくに炙り刺しは、身の甘みが際立ち美味です。かなりの脂肪分なのですが、サラッとしていてくどくない。不思議な味です。






 もう一品は、分厚い身をぜいたくに使ったソテーです。表面はカリッと、中は脂がしたるジューシーな焼き上がり。ベニアコウは加熱するとうま味が増すとのことで、ソテーはメッチャうまでした。
 黒田さん、貴重なベニアコウ、ごちそうさまでした。