「安・近・短」の半日船で
手軽に楽しむライトアジ!

東京湾奥金沢漁港出船……小柴〜横須賀沖

レポート◎平林 潔

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※料金等データは2019年4月のものです。

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手堅く釣れる東京湾のライトアジは初夏の鉄板ターゲットの一つ。出船形態は半日船や一日船など様ざまだが、今回取材した半日船は、料金が安い、釣り場が近い、時間が短い、いわゆる「安・近・短」の三拍子そろった手軽さが魅力。ここ金沢漁港出船では午前・午後船の2便制で釣行スケジュールも立てやすい。手堅く釣れる東京湾のライトアジは初夏の鉄板ターゲットの一つ。出船形態は半日船や一日船など様ざまだが、今回取材した半日船は、料金が安い、釣り場が近い、時間が短い、いわゆる「安・近・短」の三拍子そろった手軽さが魅力。ここ金沢漁港出船では午前・午後船の2便制で釣行スケジュールも立てやすい。

 目下は20センチ級がトップ30〜40尾前後釣れているからお土産はバッチリ。また、ライトアジ乗合を出すほとんどの船宿は、貸し道具完備で仕掛けも販売しているから手ぶらでも釣行可能だ。 半日船でサクッと楽しんだアフターは、おいしいアジ料理を肴に乾杯といきましょう!

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◉東京湾奥金沢漁港発➡小柴〜横須賀沖
手軽な半日船で楽しむ手軽な半日船で楽しむ東京湾のライトアジ好調

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沖釣りのターゲットも色いろだが、まずは「釣れても釣れなくても、せっせと通いつめるターゲット」がある。まあ、俗にいう「はまってしまった」というヤツだ。沖釣りのターゲットも色いろだが、まずは「釣れても釣れなくても、せっせと通いつめるターゲット」がある。まあ、俗にいう「はまってしまった」というヤツだ。

 そしてもう一つ「ちょっと行ってみようか」というターゲットもある。 それに該当するには、いくつかの条件がある。①手軽に出かけられる。②安定して釣れ続けている。③とてもおいしい。 といったところだ。 さて、そんな条件をパーフェクトに満たしている釣り物の一つが東京湾のライトアジ。 というわけで、ポカッと時間が空いた4月12日、半日船でサクッと楽しめる金沢漁港・忠彦丸の午前ライトアジ乗合に出かけた。


まさかの食い渋り!?

 手軽という意味では、横浜に住む僕にとって金沢漁港はチョコッという距離感で6時ごろには港に到着。 午前船は7時半出船で11時に沖揚がりだから、移動時間を除けば実質3時間ほどの釣りで、これもチョコッと楽しむ感じだ。 半日釣りでトップが1束超えの日も見られるが、もちろん日によってのムラもある。まあ平均して30尾くらいは期待できそうだから、短時間の手軽な釣りとしては期待十分。 問題はお天気だ。前日は強風が吹きまくってシケたが、予報では北風が少し吹くものの気温はそうは低くない曇天。

 一番乗りだったので、左ミヨシの釣り座を選んだ。 定刻の7時半には9名の釣り人を乗せて出船。なんたることか、八景島から外に出ると風が強くて海はザブンザブン……。あれっ、話が違うんじゃないの? 最初の釣り場は、昔の杉田貯木場跡(現在はマリーナ)にあるパイプ堤防の少し沖。水深は25メートル程度だ。 軽くコマセを詰めてビシを落とし、底から1メートル上げてパッパッ、そしてさらに1メートル上げてパッとコマセをまいたが、何の反応もない。ん? 食いのいい日なら、すぐにククッとくるのにどうしちゃったの? と心配になった。 しばらくしてコマセが効き始めたのか、トモ寄りでポツポツと型が出始めた。おいしそうな中アジだ。

 僕の竿にもククッ。ジワーッと竿を立てたらキューンときた。なかなかいい引き、取り込んだのは25センチ超えのアジだ。 そんなアジを何尾か釣ったところで、異変が起きた。ハリ掛かりがとても浅い。 抜き上げるときにポチャンが数尾。船上に取り込んでも、そこでポトンというケースが多い。ほかの方に聞いてみたら、皆さん同じようだ。 アタリがあっても、キューンと引き込むまで待ったりして対策を打ったが、はたして効果があったのかは不明。 加えてもっと深刻な問題があって、タナを取ってアタリを待っているだけではアジが食ってこない。

 アジの機嫌がよいときなら、タナに合わせた途端にバリバリと食うのだが、当日はそんなわけにはいかなかった。 タナで、チョン、チョン、チョンと竿先を躍らせながら上げていき、ゆっくりと竿先を下げてエサを落とし込むと、ククッとくるのがヒットパターンだった。竿先を躍らせながら下げていっても食ってきた。要するに、細かくエサを動かして誘わないと食わないのだ。 でもパターンをある程度つかんでからはポツポツとヒットが続いた。

移動後に食いが立つ
 ある程度の数をキープした9時前に、船長は沖に走って小柴沖の25メートルダチに狙いを変えた。 アタリが増えて一荷釣りもしたが、なぜかこのポイントは小さめのアジが多い。 カメラを手にして画撮りしながら船中の様子を見て回ると、皆さん10〜15尾ほどキープしていた。 9時45分ごろ、船長は大移動を告げる。野島堤防の横を抜けて走った先は、横須賀港のブイ近くだった。

 11時納竿の予定だから、残り1時間程度の勝負だ。予報が外れて冷たい雨と北風に泣かされたが、僕にとってはこのポイントが一番よかった。「型が小さい」という声もあったが、なぜか僕の竿には25センチオーバーがくる。そんなアジの一荷もあったりして、まずまずのペースで数がのびていく。 ビシが海底に着くと、ズボッという泥底の感触が伝わる。そんな場所だからイシモチもよく交じった。 この調子で釣れ続けたら結構な数が釣れる、というほど食いが立っていたが、11時の沖揚がりを迎える。 釣果は24〜36尾で、僕は34尾とまずまず。厳しい条件下での釣りとしては申し分ない。

 ちなみに午後船は1束超えの大漁だったようだ。最初から、午前船で食いが立っていた横須賀港方面に走ったのだろうか? いずれにしろこれからの時期は気候もよくなってフラリとファミリーで出かけるのにも最高だ。ライトアジでデートっていうカップルがいてもいいよね。食いが悪い日でも、ある程度のお土産は持って帰れるので、釣りたてのアジを、ぜひ食べていただきたい。 今回持ち帰ったアジは、お刺身、塩焼き、アジフライにして食べたが、そりゃあもううまかった。

 忠彦丸は希望で長靴やカッパ、クーラーもレンタルサービスしてくれる。お魚持ち帰り用の発泡クーラーも売っているので、手ぶらでの釣行も可能だ。


 東京湾奥金沢漁港東京湾奥金沢漁港
忠彦丸

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☎045・701・3086

▶料金=ライトアジ乗合午前・午後船6500円(コマセ、付けエサ、氷付き)。女性、中学生以下3250円

▶備考=午前船7時半、午後船12時半出船

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