マコガレイ&ムシガレイetc.
常磐のカレイ五目が絶好調!

茨城県大洗港出船…大洗沖

フィッシングライター/鈴木 良和
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※料金等データは2019年6月のものです。

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茨城県大洗〜日立方面で、これから盛期を迎える釣り物の一つがカレイ五目。大洗港出船では、港前の水深30メートル付近を中心に狙い、20〜40センチ級のマコガレイやムシガレイがいい日はトップ30枚以上と絶好調。茨城県大洗〜日立方面で、これから盛期を迎える釣り物の一つがカレイ五目。大洗港出船では、港前の水深30メートル付近を中心に狙い、20〜40センチ級のマコガレイやムシガレイがいい日はトップ30枚以上と絶好調。

 第一東海丸に釣行した当日は、今シーズン好調なムシガレイが平均15枚ほど釣れ上がり、マコガレイはいい人で2枚ほどと数は控えめながら、40センチ以上の肉厚な個体が顔を出してファンを喜ばせた。 当地のカレイは小づいて食わせる釣趣が魅力。初心者でもカレイの引きを存分に楽しめるチャンスだ。

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小づいて食わせる常磐カレイ
スソでも10枚以上の好模様!

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この時期の茨城県大洗〜日立方面の看板メニューの一つにカレイ釣りがある。この時期の茨城県大洗〜日立方面の看板メニューの一つにカレイ釣りがある。 私は常磐のカレイ釣りが大好きで、毎年欠かさず釣行するターゲットの一つとなっている。 当地で釣れるカレイの種類はマコガレイ、ムシガレイ、イシガレイ、ナメタガレイなど多彩で、近年は潮具合の関係からかムシガレイが多く釣れるようになった。 ムシガレイはクセのない白身で色いろな料理に合うが、中でも一夜干しは絶品。身の甘みが増し、酒の肴やご飯のおかずにも最高だ。


まさかの食い渋り!?
 5月26日、大洗港の第一東海丸へ。支度をしていると、仲乗りさんがイケスからすくい上げたサバをさばいて身エサを作っていた。 話を伺うと、ここのところ良型のホウボウが釣れていて、上バリにサバの身エサを付けると食ってくるとのこと。当日もいい人はホウボウを5尾ほど釣っていたから魚影は濃そうだ。 4時45分に11名を乗せて出船。10分ほど走ってエンジンがスローダウンし、しばらくポイントをリサーチして5時に開始の合図が出た。 水深18メートル前後、底は砂地にこぶし大ほどの石が点在しているゴロタ場で、たまに根掛かりはするものの、竿を上下すれば外れるので、仕掛けを取られてしまうようなキツイ根はなさそうだ。

 すぐにカレイが釣れると思ったのだが、意外なことにアタリが遠い。北条船長によると、潮がほとんど動いていないようだ。 しばらくして、左ミヨシ2番の高塚さんがアタリをとらえた。カレイを期待してカメラを構えていると、上がってきたのはなんとマアナゴ。底潮が濁っているのだろうか……。 30分後、最初にカレイを掛けたのは右ミヨシ2番の日向野さんで、30センチほどのムシガレイを抜き上げた。 これを機にポツリポツリとムシガレイが釣れ始めたのだが、活性が低いのか食い込みが浅く、アタリがきても掛からないケースが多い。 移動の合図が出たので、置き竿にしていた仕掛けを電動リールで巻き上げると、25センチ級のムシガレイが食い付いていた。 置き竿とはいえ、カレイが食ってもまったく気がつかなかったのは、潮が流れず居食いしていたからだろう。


マコガレイもきたぞ!
 船は少し沖に走って水深30メートルで再開。 当地のカレイの釣り方は、8〜10回ほどオモリで底を小づいて誘い、2〜5秒ほどステイしてから聞き上げる、といった誘いを繰り返す。 肝心なのは聞き上げのスピード。聞き上げるときにカレイが食い付く確率が高いので、海面に向けた竿先をジリジリと頭上まで持ち上げて誘う。シャクるような速い動きでは、なかなかカレイがエサに食い付かない。 聞き上げるとき、ググッと竿先が重くなったらそれがアタリ。ここで手を止めて食い込みを待つと、違和感を感じたカレイがエサを吐き出してしまうことがある。

 アタリがきたら、そのまま頭上一杯まで竿先を上げていき、向こう合わせでハリ掛かりさせる。 もし掛け損ねても、すぐに竿先を下げて次のアタリを待つと、捕食スイッチが入ったカレイが再びエサに食い付いてくることがある。 さて、第2ラウンドがスタートすると、各所で20〜40センチと大中小のムシガレイが釣れ始める。その中で、大学1年生の西将太くんの竿がひときわ大きく曲がった。海面をのぞき込むと赤いシルエットが浮かんできて40センチ級のホウボウが上がる。 彼はその後も4尾のホウボウを立て続けに釣り上げて、ホウボウの数ではトップに。

 すると、今度は西くんの父親が船中1枚目のマコガレイ、後検寸36センチを釣り上げて威厳を見せる。 9時ごろから潮の流れがよくなり、魚の活性も上がってきたようだ。 私も撮影の合間を見計らってカレイの引きを楽しんでいると、「左トモでいいのが上がったよぉー」と船長の声。 すぐに駆け付けると、土屋さんが42センチのマコガレイを釣り上げてニッコリ。実にうらやましい1枚だ。 ちなみに、船長によると、当日は顔を見なかったが、このポイントはマダコもよく釣れる場所で、前日も1〜3キロ級が上がったのこと。

 何かが掛かり、重いだけで引かない場合はマダコの可能性大。慎重に巻き上げて、タコが上がってきたらタモ取りを頼もう。 10時を過ぎたころからさらに食いがよくなり、ムシガレイやホウボウが次つぎに釣れ上がる。 そんな中、西さんがマコガレイとムシガレイをダブルで釣り上げたかと思えば、土屋さんも2枚目のマコガレイをキャッチして盛り上がる。 私はムシガレイを26枚釣り上げたところで竿を畳んだのだが、その後も食いは衰えず、11時ごろから入れ食い状態に突入。皆さん存分にカレイの引きを満喫して12時に沖揚がりを迎えた。

 釣果は18〜48センチのムシガレイとマコガレイが12〜43枚。竿頭は西さん、息子の将太くんも36枚と親子で大健闘。平均でも15〜20枚ほどの好日となった。 常磐カレイは例年お盆ごろまで楽しめるものの、好調な今がチャンスだ。


 茨城県大洗港
第一東海丸

☎029・267・2297

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▶料金=カレイ五目乗合一人1万円(アオイソメ2パック、氷付き)
▶備考=4時半集合、駐車場あり。希望でメバル五目へも出船