数も型も言うことなし!
飯岡沖のシロギス絶好調

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もう随分と昔のことだが、九十九里飯岡でシロギス釣りが始まったころには何度か出かけていた。当初は、「シロギスで飯岡にお客さんが呼べるのか」という声もあったが、そんな不安を吹き飛ばすような釣れっぷりで、シロギス釣りは飯岡の看板釣り物になったと記憶している。 何たって、釣れるシロギスがみなデカかった。キスの頭を手で持ったときに尻尾が肘のあたりまでくる「肘たたき」サイズが釣れた。

 人によってはハリが何本も付いた投げ釣り用の仕掛けを使って、鯉のぼりのようにシロギスをブラ下げていたりした。僕はテンビン仕掛けの2本バリだったが、1束超えは当たり前の記憶がある。 そんなジャンボシロギスが震災を機に突然に姿を消してしまった。なんでだろう? 海底地盤の変化だという説もあるが……。

 ところが2年前ごろから、飯岡の海にシロギスが戻り始めたようで、今シーズンはバリバリ釣れているという情報が入ってきた。 というわけで、随分と長くごぶさたしていた飯岡のシロギスに逢いに出かけた。

良型の飯岡健在!
 7月22日の深夜に横浜の自宅を出発して飯岡港の幸丸へと車を走らせた。3時過ぎに宿に到着して受け付けを済ませる。 当日の午前シロギス乗合は、僕を含めて乗船者5名だ。まだ暗い3時半過ぎには、港の船着き場に移動した。船には4時に集合、4時半出船という流れだ。

 当日のシロギス船は31号船、メチャクチャ大きくてキレイな船だ。これなら女性や子供でも安心だろう。 右舷に5名が並ぶ形になった。大ドモには、前日の午前船で196尾を釣った常連さんが入り、僕はど真ん中の胴の間に入った。ミヨシ寄りの2名は本誌愛読者の埼玉からいらしたご夫婦だ。 定刻に出船した船は水深17メートルの釣り場に向かい、5時前にはスタートの合図が出た。船長に聞くと、あたり一帯の広い範囲が水深16〜17メートルで、そこで釣れ続いているようだ。 しばらくはカメラを手にして様子を見ることにした。

 すぐに全員の竿が派手に引き込まれ「ほほーう、飯岡らしい」と感心させられた。 ちなみに大ドモ氏は長めの竿を2本出し、仕掛けはテンビン式の3本バリだ。トモ2番の常連氏も2本竿で、仕掛けはテンビン式2本バリ。 ミヨシのご婦人は、テンビン式2本バリ仕掛けの1本竿、ミヨシ2番のご主人はテンビン式の2本バリと、胴つき2本バリ仕掛けの2本竿だった。 釣れるシロギスは20センチオーバーの良型ぞろいで、23センチ級もチラホラ、小さめは交じらない。太くて筋肉モリモリのプロポーションが飯岡のシロギスの特徴だ。 そんなマッチョなキスが突っ走るから竿の曲がりも見ていてスゴイ。


仕掛け2種で釣り比べ
 ある程度画撮りをしてから竿を手にした。 メチャクチャ魚影が濃いのは想像できていたので、たくさん数を釣るだけでは面白くない。色いろな釣り方を試してみようという作戦だ。 まずは、胴つき2本バリ仕掛けだ。胴つき仕掛けの釣り方も色いろとある。オモリを底に着けた状態でやや仕掛けをたるませ気味にしてアタリを待つ方法もあるが、キャストしてシャクリながら手前に探り、エサの落下で誘って食わせる釣り方で攻めてみた。

 するとシロギスのやる気がスゴくて、数回シャクってエサを落とし込むと飛びついてくる。 型もいいから、ハリ掛かりしたときのショックもなかなかのものだ。これは面白い! ある程度釣ってから、今度はテンビン仕掛けの2本バリにチェンジ。キャストしてから仕掛けをちょっと引くと、ダダーンと強いアタリがきて、キューンと竿を絞り込む。繊細じゃなく大胆、豪快な感じだね。これならキャストして複数の竿を置き竿にする釣り方でもバンバン釣れるわけだ。 8〜9時ごろは潮の加減もよかったのか、ほぼ入れ食いとなってキープしたシロギスは50尾に達した。船長は数回船を移動させたが、基本的には小さな移動、大変な数のシロギスが付近に集まっているってことだ。

 皆さん一荷釣りも度たびで数がのびている。とくに目立っているのが大ドモ氏だ。2本竿にダブル、トリプルという釣りがずっと続いている。大変な数が釣れていることだろう……というわけで、しばらく横に座って釣りを見ながら話を聞いた。 気付いたことは手返しの素晴らしさだ。回収した仕掛けに手早くエサを付けてピューンと遠投して置き竿にする。 その間にも、もう1本の置き竿はブルブルッと激しくたたかれている。その竿を手にして取り込むと3尾の良型が掛かっていた。 そのときには、先ほど遠投した竿にもうアタリが出ていた。流れるように2本の竿を交互に操り続けるベテランの技。その繰り返しで、ほとんどダブルかトリプルだから、これはスゴイ数になるわけだ。 さて、釣り座に戻ってから、次は胴つき1本バリで誘ってみることにした。 1本バリでもほぼ入れ食いだ。軽くキャストして2〜3度シャクリ上げてから落とし込むと、シロギスが飛びついてくる。落ち込み途中でキューンと仕掛けが走るときもある。

 トンとオモリが着底してから、ユラーッとエサが落下して沈みきる時間がほぼ5秒程度と読んで、そのタイミングでシャクリ続けたらそれがピッタリ! 結局この胴つき1本バリのシャクリ釣りが一番面白かったし、効果的だった。 11時過ぎに沖揚がり。クーラーは良型のシロギス78尾とイシモチで満杯。何よりも、色いろな釣り方を試してシロギスと遊べたというのが楽しかった。 また、最初は胴つき仕掛けにあまりいいイメージを持っていなかった船長も「そうやって誘えば釣れるんだね」と認めてくれたのもよかった。 トップは、もちろん大ドモ氏で259尾。ミヨシのご婦人が60尾。僕を含めたほかの3名はほぼ同数だった。 半日船の釣果としては信じられない数だが、これが飯岡のシロギス釣りだ。2束釣ろうとは思わないが、当日の竿頭の釣果は、とんでもない数のシロギスが群れているという証だろう。

 魚影の濃さの担保があるからこそ、色いろな釣り方でシロギスと遊ぶことができるってわけだ。 この状況は安定して続きそうだから、ファミリー釣行やビギナーにもうってつけの釣り物だろう。 完全復活した飯岡のシロギス、おすすめだ。


九十九里飯岡港幸丸

☎0479・57・2258

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▶料金=午前シロギス7000円、午後シロギス6000円(氷付き、エサ別)、女性・子供は半額。エサ(ジャリメ)1パック500円
▶備考=出船時間は要確認

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