止まらぬアタリにウハウハ
海堡周りのビシアジ活況!

62 01

物事には、すべてそれなりの理由がある。物事には、すべてそれなりの理由がある。 東京湾奥でライトアジ乗合が脚光を浴び続けている。比較的浅場で脂の乗った中小アジが数釣れ続けている。僕も何度か孫を連れて出かけたが、ファミリー、カップル、ビギナーでも手軽に楽しめる。

 ところが、周年アジで出船する老舗船宿・東京湾奥小柴のはやぶさ丸は、昔ながらにオモリ130号のビシアジ釣りを続けている。走水など三浦半島方面はビシアジの老舗が軒を並べるが、湾奥でビシアジの船宿は今では珍しい存在だ。 となると、頑固な気難しい船宿じゃないかとイメージする人がいるかもしれないが、ここは全く逆。小山船長はとても気さくで、常連さんたちも温和で面倒見がいい人がそろっている。

 船長に「どうしてオモリ130号のビシアジ」にこだわり続けるのかと単刀直入に聞いてみた。「性格的にも拘束されるのが苦手だからね……自由に動きたいから」という答えが返ってきた。 要するに、ライトアジのオモリ30〜40号のビシだと、釣りができる場所が限られる。潮の速い釣り場を狙いたくても対応できないこともある。しかし130号のビシを使っていれば、浅くても深くても、潮が速くても自由に狙えるってわけだ。

「潮が速いポイントで極上の大アジ狙いに的を絞っているんじゃないの?」と尋ねると、「いやいや、大アジなんて書かないでね。そんなこと書くと、それを見た人が来て、大アジが釣れなかったら問題になっちゃう。良型は狙うけどね」と、あくまで謙虚だ。

 

中アジが入れ食い
 さて、はやぶさ丸では周年ショート船で、7時出船、13時沖揚がりのシステムをとっている。 5時半ごろに港に到着したが、ミヨシ寄りとトモの左右にはすでに竿が立っていた。皆さん出足が早い。 このあたりなら日陰になるかな? との読みから、空いていた左トモ2番に入る。朝夕の風が涼しくなっても、まだまだ日中は暑いからね。

 定刻7時に岸払いした船は、僕を含めて13名の釣り人を乗せて海堡方面へと走り、7時15分ごろには海堡周りの水深40メートルでスタートの合図が出た。 しばらくは撮影に専念しながら様子を見る。小潮回りなのに、投入されたビシはスーッと斜めに流れる。この場所は潮が大きい日には、なかなか狙えないなと思う。 すぐに釣れ始めた。左ミヨシの常連さんがタモで取り込んだのは35センチは優に超える立派なアジだ。初っぱなからコレだからすごい。

 船中のあちらこちらでバタバタとアジが取り込まれる。ある意味、写真撮影はとても楽だ。25センチ前後の中型が多く、体高のある金色に輝くアジの中にポツポツと35センチ級も交じっている。 仕掛けを入れて、コマセを振るとすぐにアタリが出るという大漁モードが続く。一荷釣りも度たびあり、3本バリ仕掛けの人はトリプル。

「こりゃあ、どうなってるの?」と驚くばかりだ。 8時過ぎに僕も竿を出した。ビシが着底したら少し巻き上げてから再度落として、底ダチの2度取りをした。 ビシを底から1メートル上げてパッ、そこからさらに1メートル上げてパッとコマセを振り出し、ロッドキーパーに竿を置いたらすぐにククッ、ククッと竿先が入った。 竿を手にして、ジワーッと聞き上げながら手で少し巻いてから、電動巻き上げのスイッチオン。途中でキューンと何度も突っ込む。竿を下げたりしてかわすが、なかなかの引きだ。やはりアジは青物なんだと体で感じる。

 僕はどんな魚でも巻き上げは手持ち竿で行う。キーパーに置いたままで電動で巻き上げると、波などによる船の上下動でバレたりするし、手持ちで引きを体に感じてないと魚に失礼だと思うからだ。 取り込んだのは25センチ級の一荷。その後は30センチ弱、35センチ級と続いて、もうビックリ仰天だ。

 

後半は良型ラッシュ!
 船はスタートから一度も流し変えずにアタリが続く。 空振りがほぼないような状態で、休みたくても休めない。とても暑い中での釣りだから、休まなくちゃいけないのだが、タナを取って竿を置くとすぐにアタリが出るから困ったものだ。こういった困りごとは、たまにはあってもいいよね。 アッと言う間に20尾を超えたので、撮影を口実にちょっと竿を置いた。画撮りをしたり、常連さんたちと話をしつつ一息ついた。

 常連さんの話では「うまいアジしか釣らせない」というのが、船長の口癖のようだ。 確かに、身がパーンと張った体高のあるアジばかりで脂も乗っていそうだ。 同船はほぼ周年海堡周りを中心に狙っていて好釣果が続いているのに、この釣り場にはほかのアジ船が来ないんだよ、とも話していた。なるほど、ほかの船の姿は全くない。ひょっとすると、ポイントが狭いのかもしれない。根の際のピンポイント狙いなのかな? と、勝手に想像した。

 さて、再度釣り座に戻ると、アジの荒食いは続いている。 10時半過ぎになると、明らかに潮がたるみ加減となって釣りやすくなった。それからは36、36、38、35センチと良型の連釣。 ミヨシでは40センチ近い立派なアジが上がった。船中を見て回ったときにも、全員が十分すぎるアジをキープしていたから、このままいったらどうなっちゃうんだろう?と、変な心配も出てきた。 11時過ぎに「12時に早揚がりします」とのアナウンス。うん、正解だ! 僕は11時半過ぎに45尾で納竿し、最後の撮影に入った。

 定刻より1時間ほど早い沖揚がりなのにトップ78尾、スソでも35尾。平均して40〜50尾くらいだろうか? でも船長はちょっと不満顔だ。大きいアジの割合がもっと多くなくちゃダメらしい。 冷蔵庫で一晩寝かせてから料理したアジの刺身は脂が乗り透明感もあってプリップリッ。中アジのフライなんか、そりゃあもう極上の味でしたよ。


東京湾奥小柴 はやぶさ丸

62 05

045・781・0250

▶料金=ショートアジ乗合一人8000円(コマセ、アカタン、氷付き)、女性・高校生6000円、小中学生5000円。アオイソメは300円で販売
▶備考=7時出船、駐車場500円、貸し道具完備

船宿データベースはこちら。