手軽に楽しめる秋の小物釣り
東京湾のイシモチ順調開幕

※無断コピー・転載禁止
※料金等データは2019年9月のものです。

15

だれでも手軽に楽しめる秋の小物釣りといえば東京湾のイシモチ。金沢八景の黒川丸では、例年どおり8月下旬より乗合船を開始した。目下、本牧沖の水深20メートル前後を狙い、25〜30センチ級の食べごろサイズをメインにトップ50尾前後、平均20〜30尾ほどと順調なスタートを切っている。

 これから水温が下がると群れが固まり、さらに釣果は上向くとのことだから沖釣り経験の少ないビギナーにもおすすめ。ガクガク、グングンと竿を絞り込むイシモチならではの力強い引きを楽しもう。

船宿データベースはこちら。


だれでも簡単に楽しめる!
秋の東京湾でイシモチ満喫

58 59 01

釣りの経験がない人でも手軽にアタリを取って引きを楽しめるイシモチは、秋の小物釣りの人気ターゲット。釣りの経験がない人でも手軽にアタリを取って引きを楽しめるイシモチは、秋の小物釣りの人気ターゲット。

 東京湾には全国的に珍しいイシモチ乗合があり、数を狙うベテランやのんびり気分で遊ぶ常連さん、沖釣り入門のビギナーなど、様ざまな釣り人が楽しんでいる。例年9月から翌年の5月ごろまでが釣期で、今年は8月下旬からスタートした。

 

朝から食い活発!
 秋晴れに恵まれた9月17日、ガクガクグングンという強い引きを味わいに東京湾奥金沢八景の黒川丸を訪れる。 黒川欣也船長によるとシーズン初期は広範囲に散っているイシモチを狙っていくため大釣りになることこそ少ないが、釣り場の水深は比較的浅いから沖釣り経験の浅いビギナーにもおすすめとのこと。

 同宿は最寄り駅から近いので電車釣行組も多く、7時を過ぎるとキャリーカートを引くお客さんが続ぞくとやってきた。 7時45分、右舷ミヨシ3番の私を含めて14人を乗せて出船。9月中旬でも日差しは強いものの、航行中の涼風が気持ちいい。 30分ほどで本牧沖に到着し、「水深20メートル前後です。どうぞ始めてください」と船長の合図で開始。 5分と待たず左トモから、「きたよ!」と聞こえてきたので駆け寄ると25センチ級のイシモチが取り込まれた。

 これを皮切りに船中のあちこちでアタリがあり、9時までに全員が顔を見る。中には沖釣り初挑戦の若者2人組もいて、イシモチを釣り上げるたび「引きが強いですねぇ」「ハマりそうです」と言い、ご機嫌な様子。 釣れるイシモチは25〜30センチの釣りごろ、食べごろサイズがほとんどで、それが10時半を過ぎて下げ潮の流れが効き始めると入れ食いになる。 私の隣で竿を出す和田さんは、30メートルほど投げてサビいてくる釣り方がツボにハマったらしく空振りなしにヒットさせている。仕掛けは胴つき1本バリで枝ス長は70センチ。長い枝スはフカセ効果もあり食い込みもいいようで、バラシがほとんどない。

 右トモの加藤さんは2本バリ仕掛けを使い、遠投して広くリサーチすることでイシモチに出会うチャンスを増やし、当日最大となる34センチをゲット! 遠投釣法が優勢に思えたが、船下を探る中山さんは、オモリを底に着けて道糸をたるませる釣り方で数をのばしていき、12時の時点で和田さんと中山さんが30尾で並ぶ。 のんびり楽しむ常連さんたちも20尾前後とまずまず。 沖揚がりまで2時間を切ったところで、私も竿を出すことにした。 昨年11月、イシモチ釣りで同宿を訪れて以来、2度目の挑戦となる私。おさらいするため、船長に釣り方をうかがうことにした。「アオイソメは1匹をチョン掛けです。付け方は口にハリ先を入れて頭の硬い部分の横へ抜きます。アピールになりますから切らずに1匹のまま使ってください。

 誘い方はオモリが底をトントンたたく程度の低めのタナにして待ちます。アタリがなければゆっくりと誘い上げてから誘い戻します。オモリが底に着いたら10秒ぐらい静止させて食う間を与えるのですが、食い込みをよくするために道糸はたるませ気味にするといいですね。 イシモチは最初から派手なアタリがくる場合が多いですが、エサの端から徐々に食ってくるので、即合わせはしないで少し送り込んで食い込みを待ち、聞き合わせてください」とアドバイスをいただく。

 

強い引きを堪能
 釣り方を頭にたたき込んでから胴つき2本バリ仕掛けを船下に投入、底ダチを取るとプルプルと小気味よいアタリがきて20センチ級のシロギスが上がってきた。 再投入すると、今度は25センチ級の体高のあるアジをキャッチ。クーラーが賑やかになってうれしいけれど、今はイシモチのアタリがほしい。 気を取り直し、底からオモリを少し離してアタリを待っているとガクガクときた。この感触は本命に違いない。

 竿を送って食い込みを促し、ジリジリと竿を立てて聞き上げていくとエサを飲み込んでハリ掛かりしたのだろう、グングンと連続して強く引き込まれた。 心地よい引きを楽しんだあとに抜き上げたのは25センチ級のイシモチ。続いて28センチ、その次には30センチとサイズアップしながら連釣。 イシモチを絞めていると、右トモで歓声が上がったので行ってみると、中山さんが一荷で釣り上げていた。

 釣り座に戻り再開すると、ガッガッという派手なアタリに思わず合わせてしまい巻き上げ途中でスッポ抜け、気持ちよく曲がっていた竿先が真っすぐに! ここで14時となり、沖揚がりを迎える。 釣果は20〜34センチを10〜47尾でトップは和田さん。私は10尾だったが、ほとんどの方が20〜30尾で皆さん大満足だった様子。「これから水温が下がってくればイシモチの群れも固まるので、数も型もさらによくなります」と船長。 だれでも簡単に楽しめる東京湾のイシモチ釣りへぜひ。私でも釣れるんですから!


東京湾奥金沢八景  黒川丸
☎045・781・8720

58 59 06

▶料金=イシモチ一日船一人8000円(エサ、氷付き)
▶備考=7時45分出船。無料貸し道具あり。ほか午前、午後ライトアジへも出船

船宿データベースはこちら。