相模湾のアマダイ盛況

良型主体で引き味満点

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※料金等データは2019年10月のものです。

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相模湾で秋〜冬に人気の釣り物がアマダイ。乗合船は各地から出船するが、ここ平塚港でも9月下旬よりスタートした。 庄治郎丸に釣行した当日は、茅ケ崎沖の水深75〜110メートル前後を狙い、40センチ級の良型交じりでトップ4尾とまずまず。「うちはどちらかというと数より型狙い。シーズン初期は大きいアマダイがよく釣れるので狙い目です」と世古船長。 同船の道具立ては道糸PE1〜2号で標準オモリ50号。ライトにアマダイ釣りを楽しみたい人におすすめだ。

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相模湾のアマダイ好模様
良型狙いはお早めに!

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泣いているようなうるんだ眼が愛らしいアマダイ。高級料亭の懐石料理で珍重される美味な魚として知られているが、釣りたてを存分に味わえるのは釣り人の特権。泣いているようなうるんだ眼が愛らしいアマダイ。高級料亭の懐石料理で珍重される美味な魚として知られているが、釣りたてを存分に味わえるのは釣り人の特権。

 釣期は晩秋から冬にかけてとなっているが、「シーズンの始めがデカイのが釣れるよ」という釣友の言葉に押されて9月28日、相模湾平塚港の庄治郎丸に釣友5人と出かけた。 同船は9月23日よりアマダイ乗合をスタート。舵を握る世古勇次郎船長は「数よりも型」を信条にしており、27日には54センチのビッグアマダイが上がっている。

 そんな情報もあってか当日は22名で満船。私たちは右ミヨシから並んで席を確保し、準備が整ったところで6時半に出船となった(10月から6時45分出船)。


多彩なゲストが登場
 ポイントの茅ケ崎沖に15分ほどで到着すると、「水深75メートルです。始めてください」とのアナウンスでスタート。 すると釣友の塙くんが1投目で本命を釣り上げたものの20センチのお子様サイズ。 ほどなくして右トモの斎藤さんがヒットさせてリーリングを開始。カメラを構えて隣に立つと、水深の半分近く巻き上げたところでガンガンと竿先がたたかれたので本命と確信。海面に浮かび上がったのはパールピンクの魚体も美しい後検寸33センチのアマダイだった。 早朝のチャンスタイムに次のアマダイを期待していると、アジの群れが回ってきたようで30センチ級が船中のあちこちで釣れている。

 各自がアジを2〜3尾釣り上げたところで食いが一段落すると、「今度はアマダイみたいだよ」と声をかけてきたのは釣友の鶴岡くん。引き味を十分に楽しんで34センチを抜き上げる。 しかし、底潮が濁っているのか、その後はウミヘビの仲間やアナゴのたぐいが顔を出し、アマダイのご機嫌は芳しくない。「なに? この魚は?」 釣友の野木麻衣子さんが恐るおそる釣り上げたのはミシマオコゼ。フグに似た食感のキテレツ魚だ。 その直後に右胴の間の星野さんも同魚を釣り上げたことから、このエリアに多く生息しているようだ。 続けて釣友の岩室くんと野木さんがアマダイを釣り上げたが、いずれも30センチ前後で良型というには物足りない。 9時過ぎに船長は100メートルラインに移動。 その結果はすぐに出た。左ミヨシの菅原さんが魚信をとらえて巻き上げると、途中で激しく抵抗し良型アマダイの期待が高まり、42センチの立派な本命をキャッチ。

 ほどなく左ミヨシ2番の吉良さんが34センチを釣り上げ、次投で同級を追釣すると、息子の優将くん(小学5年生)も36センチを取り込む。 父親のメンツにかけて38センチを釣り返せば、優将くんも負けじと35センチを釣り上げ親子バトルを繰り広げる。 聞けば、親子で毎週船釣りに出かけて特訓をしているらしく、優将くんの将来がとても楽しみだ。 二人の釣り方を見ていると、オモリの位置を底から1メートルほどにキープしつつ、時折竿一杯に誘い上げては落とし込んでいる。 注意点は、ゆっくり竿一杯まで誘い上げたら5秒ほどステイし、アタリがなければゆっくりと誘い落として元の位置に戻す。この竿をゆっくり動かすことと止めがキモで、エサのアピール効果が高まるらしい。

 

キアマダイも登場
 アマダイだけでなく、ほかの魚も活性が上がってきて、オニカサゴ、小型のアラ、ヒメコダイ、ムシガレイ、カナガシラなどが頻繁に釣れ始め、左トモ2番の水澤さんはカイワリを釣り上げた。 10時を回って撮影もひと段落したところで私も竿を出す。着底したら4〜5回トントンとオモリで底をたたき砂煙を上げてアマダイにアピールし、50センチほど巻き上げてタナを取り、ゆっくりと誘い上げて元の位置に戻す。 魚信がなければさらに50センチ巻き上げ、再び誘い上げる、といった釣り方を繰り返していると、ククッと魚信がきた直後にギュンと竿先が引き込まれた。

 竿を立てて軽く合わせを入れてリーリングに移ると、巻き上げ途中でアマダイらしき抵抗があったので本命を確信。ところが、海面に浮かんだ魚の形はアマダイそのものなのだが色が少々違う。なんと顔の色が黄色い32センチのキアマダイであった。 その後は、小型のアラやカナガシラなどゲストが続いたが、根気よく釣り続けていると突然ギュンギュンと明確な魚信が到来。今度こそ正真正銘35センチのアマダイだった。 トモ側に目を移せば、なにやらタモを構えている。カメラを持って駆け付けると、ボコッと海面を割ったのは当日最大44センチの本命だった。 それを手にした斎藤さんは「ようやく、それらしいサイズが釣れました」と満面の笑みで写真に収まってくれた。 いよいよこれからというところだったのだが、残念ながら沖揚がりの時間を迎える。

 釣果は25〜44センチのアマダイが0〜4尾。前半の不調が響いて船中26尾と数こそのびなかったものの、30〜40センチ級の良型多数でサイズは上々。翌日は51センチの特大とシロアマダイも顔を出しており、今後水温が下がれば群れも固まってくるので数も期待できるだろう。 アマダイのシーズンは始まったばかり、皆さんも高級食材を求めて出かけてみてはいかがだろう。


相模湾平塚港 庄治郎丸

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▶料金=アマダイ乗合一人9500円(エサ付き)各種割引きあり
▶備考=6時45分出船、無料駐車場あり。ほかキハダ・カツオ、ライト五目へも

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