手軽でお土産も一杯!
東京湾のライトアジ堅調

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※料金等データは2019年10月のものです。

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東京湾のライトアジは手軽で手堅い人気ターゲット。午前・午後船の半日船もあるが、アクセスがいい湾奥からのんびり楽しめる一日船で、秋の休日を楽しむのはいかがだろう。 東京湾奥東大井の「いわた」では一日船で出船しており、目下は川崎~横浜沖の水深12~20メートル前後を狙い、16~35センチの大小交じりでトップ40~50尾ほどと安定して釣れている。帰宅後は刺身やフライでアジづくしを楽しみましょう!

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秋の行楽にイチオシ!
手軽で手堅いライトアジ

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本格的な秋の到来に東京湾のライトアジが調子を上げてきた。時には1束オーバーの釣果も聞かれ、荒食いの秋を象徴するような食いっぷりを見せて絶好調だ!本格的な秋の到来に東京湾のライトアジが調子を上げてきた。時には1束オーバーの釣果も聞かれ、荒食いの秋を象徴するような食いっぷりを見せて絶好調だ!

 ベテランならクーラー満タンは当たり前、初心者だってそれなりに釣れるから面白い。お手軽度も満点で、ほとんどの船宿は貸し道具などの受け入れ体制も万全で老若男女問わずウエルカムだから人気も上々。もちろん脂も乗って期待を裏切らないおいしさは間違いないところだ。 そこで食欲の秋を満たすべく9月28日の土曜日に東京湾奥東大井の「いわた」へ釣行した。 前日電話したときはお客さんが8〜9名で空いているとのことだったが、当日宿に着くと船上は満席に近い状態でにぎわっている。予約客最後の親子連れが乗船したところで定刻7時半より若干早めに出船となった。

30センチ級の良型ぞろい
 羽田空港のジェット機の離発着を横目に今日はどこから攻めるのかと思いをはせていると、まずは川崎の沖堤付近から攻めていくとのこと。 航程30分ほどで到着したがどうもアジの反応が見つからない様子。そこで沖のバースへ即移動となった。 バース周りはすでにほかの船が先着していて釣りの真っ最中。こちらも仲間に加わって釣り開始である。 ちなみに東京湾のライトアジの船長たちは皆仲よしで、情報交換して釣り場を選択していることが多い。言ってみれば「入れ食いネットワーク」みたいなものが構築されているようでなんとも心強い。 反応が縦に広く出ているようで、「底から2〜6メートルぐらいまで探ってみて」と船長からアナウンスがあった。 大きな群れに当たったのかと期待したが、なかなかアタリが出ず船中はシーンとしたムードに包まれている。

 それでもコマセが効いてくるとポツポツ上がり始めたが釣れ方に勢いがない。 左ミヨシに陣取った顔見知りの常連さんも、「今日は釣れねえなぁ」といきなりボヤいている。「いや、始まったばかりでしょ」と突っ込みを入れた途端、常連さんの置き竿に激しく大きなアタリがきた。 素早く竿を手に取って巻き始めると竿先はガンガン引き込まれている。常連さんからタモの要請があり手渡すと、自らすくって見せたのは35センチはゆうに超えている立派なアジである。「いや〜デカいね」 この1尾が呼び水になり船中で30センチ級の良型が次つぎ上がってがぜん活気づいてきた。 私も右に左に前に後ろにと画撮りに大忙しだ。絶好調とは言い難いが、それをカバーするに十分なサイズ。 常連さんも、「これなら10尾も釣れば土産になるよ」とうれしそうだ。

 ところが喜びも束の間。大型船が接岸するからバースから移動してくれとのお触れが流れてきた。 これからというときに水を差された感じだが、こればかりは仕方がない。 周りの僚船もほかの場所へ散らばっていく。古高亘船長も通い慣れた横浜方面へ向けて舵を取り、めぼしいポイントを探っていく。 しかし状況は芳しくなく、船中で数尾釣っては移動を繰り返す。

これぞ入れ食い!
 しばらく静寂が続いた11時過ぎに大移動。少し走るとアジ狙いの船が固まっているのが見えてきた。仲間の船からお声がかかったのかと思ったが、古高船長はここをスルーして先を目指す。 しばらくすると点々とアジ船が見えてきて何やら期待が持てそうな雰囲気だ。 船足がスローになり次なる釣り場となったのは本牧沖。周りの船を見ると時折銀鱗が光って見えたが、本船は群れを探して小移動を繰り返すもなぜか音さたなし。

 こりゃあ午後の上げ潮が効いてこないとダメかなと思い、カメラを置いて昼食を取る。同船では昼近くになるとお湯を沸かしてくれるので、カップラーメンなどもOK。これから冬場に向けてありがたいサービスである。 お腹もいっぱいになって午後の部スタートだ。アジは時合が大切で(アジに限らずだけど……)、今まで釣れなかったのが突然食いだすパターンがしばしば見られる。 午前中は音さたなしだったのが午後に入れ食いになるとか、逆に早朝の短時間だけ爆釣なんてパターンもあり油断できない。 そしてこの日の時合は昼過ぎに突然やってきた。

 ベテランの方は投入するたびにダブル連発、初めて沖釣りにチャレンジした方も38センチを頭にそれなりに釣り上げている。アジの群れが船下に着いているのが分かるような船上のにぎわいである。 当日は25センチ前後がアベレージサイズで、30センチ級も多数交じる良型ぞろいだったので、画撮りをお願いしたお客さんの顔にも笑みがこぼれる。 このまま終わりまで食いが続けばと思ったのだが、1時間ぐらいたったところで一段落。もう少し続いてくれれば言うことなしなのだが……。 14時を回ってそろそろ沖揚がり。今日はプチ入れ食いで終了かと思いきや、クライマックスはここからだった。

 沖揚がり間近に再び入れ食いモードになり、古高船長もこれにはどうしたものかと思案した結果、「延長します」とアナウンス。 アジの食い気に感謝の延長。仕掛けを下ろし、コマセを振ればすぐ食ってくる。こんなときは手返しの速さが釣果を押し上げる。 結局この延長戦が功を奏して午前中の渋さを帳消しにし、一人18〜52尾と上々の釣果で沖揚がりとなった。 皆さんお土産はバッチリ。今夜は脂の乗ったおいしい金アジ料理が食卓をにぎわすことだろう。 気候もよく、沖釣りには最高の季節到来。皆さんもアジの引きと味覚を堪能してみてはいかがですかな?


東京湾奥東大井 いわた

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☎03・3471・1322

▶料金=ライトアジ乗合一人9500円(コマセ、付けエサ、氷付き)、女性・子供割引あり。貸し竿500円
▶備考=7時半出船。ほかカワハギ、タチウオへも出船

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