手軽で手堅い人気メニュー!
東京湾のライトアジは秋も順調

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※料金等データは2019年11月のものです。

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手軽に楽しめて手堅く釣れる東京湾のライトアジがこの秋も順調だ。取材した船橋港のつり滝では一日船で出船し、当日は川崎〜横浜沖の水深15〜25メートル前後を狙い、15〜20センチ級主体に30センチ以上の良型交じりでトップが1束オーバー、平均で50尾以上の釣果に恵まれた。 湾奥で釣れる、いわゆる居着きのアジは脂が乗っていて食味も抜群。楽しく釣った後は定番の刺身、塩焼き、フライに干物と、食べる楽しみも尽きないハズだ。

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30センチ以上の良型交じりで
東京湾のライトアジ高位安定

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釣りは釣れないより釣れたほうが楽しい! でも自然相手だから、思いどおりにいかないのが実情だろう。釣りは釣れないより釣れたほうが楽しい! でも自然相手だから、思いどおりにいかないのが実情だろう。 しかし昨今の東京湾のライトアジは、思いどおりにいかないほうが珍しい優良ターゲットの一つ。 しかも道具がライトだけに女性や子供、それにシニアの方でもお手軽に楽しめる。

 そこで10月27日、絶好調のライトアジを楽しもうと、船橋港の「つり滝」へ出かけた。 同宿はライトアジやシロギス、イシモチなど江戸前の小物釣りを得意としている老舗。昔からのファンも多く佐藤正和船長はいつも釣らせる船長として信頼が厚い。 当日は台風とその後の記録的大雨の影響か出足は少々鈍かったようだが、それでもシニアファンを中心に9名が集まり定刻午前6時半に出船となった。 湾奥の船宿としては少々早めの出船だが、それも佐藤船長の釣らせるぜっ! という意気込みの表れなのだろう。 向かった先は東京湾のライトアジ船の定番コースともいえる川崎、横浜、本牧沖方面。航程1時間ほどで最初のポイント川崎沖のバース周りに到着すると、すでに先着の船が何隻か釣りを始めており、見ているとポツポツとアジが上がっている。 先の大雨の影響か水の色が青潮のように濁って正直あまり釣れる雰囲気ではなかったのだが、アジの活性は高いようだ。

 しかし、いくつかのポイントで反応を探していた船長はここでは「どうぞやってください」の合図は出さず、移動となった。 そして次の釣り場でも同様にチェックしただけで、またもや移動。結局落ち着いた先は横浜沖だった。 しかしここでもすぐに合図は出ず、慎重に船を回して群れをチェック。 まさに職人の仕事っぷり。ようやく納得がいくポイントが決まり開始の合図が出た。

すると⋮入れ食い!
 コマセにアジが寄るまでにカメラの準備をしておこうとのんびり構えていると、右ミヨシで船中1号が上がった。しかも幅広の25センチ級とナイスなアジ。 そして左ミヨシでも同サイズのダブル。それが合図のように胴の間、トモと釣り座に関係なくバリバリ釣れ始めた。いきなりの時合突入である。これには私もただうろたえるばかり。 ちょっと追い食いを待てばダブル、トリプルと連なってくる。活性が高いからアタリも強く、すぐに巻き上げてしまうと単発に終わってしまうが、水深が13メートルと浅いから手返しがよければ数はのびていく。

 サイズは15〜25センチ前後で時折30センチ級とまちまち。大中小交じるのは魚影が濃い証拠とは昔から言われているがまさにそのとおり。 小一時間もすると船長から、「もう写真はいいから釣りをしなよ」と声をかけられた。 いや、私にとってもこの入れ食いタイムは見逃せないシャッターチャンスでもあるのだ。それにしてもファインダー越しに見るアジは丸まる太ってほれぼれする魚体である。「このまま釣れ続けたら1束(100尾)超えちゃうね」という私の言葉に、「2束いっちゃいますよ」とは常連さんの返事。 正直私もそう思った。10時少し前にこの常連さんのカウンターを見たらすでに87と表示されていた。この方、釣れたアジをすべてていねいに血抜き処理をしていたので、釣ることだけに集中していればとっくに1束を超えていただろう。

タナが上から10メートル?
 食いが落ち着いてきたのは11時ごろの潮止まり近く。ここで移動の合図が出て場所変えとなった。 近くを転々とするもちょっとずつの拾い釣り。早朝の勢いはなくなったが、すでにみんなのクーラーはズシリと重く、むしろマッタリ感が漂っている感じ。 その後も船長は横浜沖を入念にリサーチしつつ食い気のある群れを探す。

 午後になり、川崎方面に戻りながらポイントを探っていく。潮が効き始めてちょっぴり食いが戻ってきたが、ポイントの滞在は短時間。ちょっとずつ港に向けて戻っていく。 そして時間的にも最後になりそうな釣り場は、最初に立ち寄ったけど釣りをしなかった川崎沖のバース周りだった。「タナは上から10メートル、海面からタナを取って!」とアナウンスが流れた。 水深は30メートル近くあるという。これじゃアジ釣りじゃなく、まるでイサキ釣りだと思ったのは私だけじゃないだろう。 ところが、置き竿にしていた常連さんの竿がいきなりグイグイ引き込まれ、40センチに迫る大アジが上がった。これが合図になり船中のあちこちで30センチ超が連発。

 船長に「大型を狙ってここにきたの?」と尋ねると、「朝に立ち寄ったときに浮いた反応があったからね」とのこと。それを見逃していなかったのはさすがである。 沖揚がりまでもう時間はわずかだが、本日2度目のクライマックスに魅了されっぱなし。結局釣れ盛った状態のまま後ろ髪引かれる思いでタイムアップとなった。 トップは139尾と絶好調。平均で50尾以上、スソの方も初挑戦で30尾以上釣っていた。今後のライトアジは大型クーラー持参がお約束になりそうですぞ。


東京湾奥船橋港 つり滝
☎047・430・0100

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▶料金=ライトアジ予約乗合一人9800円(コマセ、付けエサ付き)。女性・子供割引あり
▶備考=6時半出船、駐車場あり。ほかイシモチへも出船

 

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