早春の休日は大人も子供も
楽しめるライトアジで決まり!

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※料金等データは2020年1月のものです。

東京湾のライトアジが好調だ。慣れた人なら一日船で1束超えは当たり前、半日船やショート船でも50〜60尾は釣れている。 東京湾奥磯子八幡橋・鴨下丸の午前船で出船した当日は、乗船者の大半がレンタルタックル。初挑戦の方や子供連れのファミリーが多かったものの、コマセを振ってタナに合わせればひっきりなしにアタリがくる入れ食いタイムもあり、15〜30センチ級を平均30尾ほどの釣果に恵まれた。 大人も子供も夢中にさせるライトアジで早春の休日を満喫しよう。

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止まらぬアタリにニッコニコ
東京湾のライトアジ絶好調

浜周辺の海はアジだらけだ。ハチャメチャな釣れ具合がずっと続いている。海の中をのぞいたら、きっとすごい光景が見られるに違いない。横浜周辺の海はアジだらけだ。ハチャメチャな釣れ具合がずっと続いている。海の中をのぞいたら、きっとすごい光景が見られるに違いない。 爆釣中のライトアジ乗合に出かけたのは1月13日の成人の日だった。船宿は自宅から比較的近い東京湾奥磯子八幡橋の鴨下丸。釣果を見ていると半日船で十分すぎる。そこで、午前船をチョイスしたわけだ。 6時ごろに到着したが、乗船客はほぼ貸し竿の家族連れだった。友人と2人で初めて船釣りに来た医大生もいた。

 総勢13名。左ミヨシに入った僕以外は、お隣さんが2回目のチャレンジ、ほかは皆さん初チャレンジだ。パパ&ママと子供のファミリーに、ママ2人と子供4人のグループもいた。 こうなると、まるで「親子釣り教室」そのものだ。 船長の話では、「うちはいつもこんな感じです。出船前に船の中央に集まってもらって簡単な釣り教室をしています」とのこと。 当日も行われた船長のレクチャーを聞いてみると、これが面白くてまるで「お笑いステージ」のようだった。 集まった人たちも何度も爆笑していた。船中の雰囲気も一気になごんでいく。

釣り場まで10分!?
 さて、困ったのは定刻の7時になっても出船できないことだった。潮がなかなか下がらなくて、目の前の八幡橋の下を船がくぐれないという事情がある。タイ乗合などのほかの船は、事前に橋をくぐった反対側に船を移動させていたが、家族連れが多いライトアジ船は、乗船時の安全に配慮して潮が下がるのを待つようにしたらしい。 朝からポカポカ陽気で、船上は子供たちのはしゃぐ声が心地よく、まったりとした時が過ぎていく。 8時近くになると、さすがに「大丈夫かな?」と心配になってきた。 通常なら7時に出船して11時前に沖揚がりする短時間の釣りなのだが、この分だと釣る時間がなくなってしまうんじゃないか……。 しかし船長に焦る様子はなく「いつもより、潮が下がるのが遅いなあ」と、橋ケタの水位を見ていた。

 8時20分にようやく出船。橋の下スレスレだ。 根岸湾に出てすぐの護岸寄りのポイントでエンジンがスローダウン。8時半にスタートのアナウンスがあった。水深は17メートル。「えっ!」と思った。出船して10分ほどだ。ここで釣れれば、出船時刻の遅れも帳消しになるよね。船長が焦っていなかった訳も理解できた。「仕掛けがトンと底に着いたら、リールのハンドルを6回巻いて、パッとコマセを振ってから少し上げて」と指示が出る。 しばらくは画撮りがてら様子見と思ったが、待っていたかのようにアジが次つぎと釣れる。やや小ぶりの15〜20センチ級だが、船上は初めてのアジで大騒ぎ。一気に興奮状態だ。 もちろん撮影も忙しい。慣れていないので、せっかく釣ったアジを抜き上げでポチャンと落とすケースも多い。 仲乗りの千島さんも船中を動き回って面倒を見ているが、僕も画撮りしながらあれこれと釣り方を教えた。 過去に何度か親子釣り教室のお手伝いをしたことがあるが、子供よりもママのほうが熱くなってしまうケースも多い。この日もそんな感じだった。いずれにしても、船上は盛り上がってすごいことになっていた。

 釣ったアジを手にした満面の笑顔を何枚も撮った。初めてお魚を釣った感動って、やはりすごいんだなあ……と改めて思った。船長は、「アジが小さいから、リールを8回巻いて、もう少し上を狙ってください」と指示する。 確かに、その後は25センチ近い中アジが随分と交じるようになった。 この至近ポイントでずっと釣れ続ければ最高なのだが、「朝方にバタバタッと釣れて、しばらくすると食わなくなってくることが多い」とのこと。 ひと通りの撮影を終えた9時過ぎに僕も竿を出したが、その時間帯にはもうアタリが遠くなっていた。それでも中アジ数尾はゲット。 底から1メートル上げてパッパッ、さらに1メートル上げてパッ……でアタリを出した。誘い下げて、食わせたりもした。 10時前、船長は移動を告げる。ここしばらく安定して釣れている本牧沖へと走った。

これぞ入れ食い!
 本牧沖には他船の姿もあって、次つぎとアジが取り込まれていた。水深21メートルのポイントで再開。 僕もここでは最初から釣りに集中して早々に25センチ級の一荷。その後も、コマセを振ってタナを取るとすぐにククッ……少し待つとさらにククッときて竿が大きく曲がる。またまた一荷釣りだ。30センチ級も交じるからニコニコだ。 そんな調子で入れ食いが続き、ほとんどが一荷だから、みるみるうちに数がのびた。 とにかくバリバリ食ってくるのだから難しいテクニックは不要で、数がのびるか否かは手返しの問題だ。

 それにしても、防寒着を脱いでも汗が出る陽気。おまけにアジも入れ食いなんて恵まれ過ぎだよね。 出船が遅かったので、延長して11時半に沖揚がり。船中全員が大満足の様子だった。 僕は52尾。竿を出したのは実質1時間半ちょいだから「釣りまくった」という満足感が残った。 ライトアジ乗合の一日船で、トップ2束超えなんていう釣果も見られるが、当日の食いからして慣れた人ならそれくらいは釣ってしまうだろうと感じた。 ちなみに次頭はお隣さんで47尾。前回の初チャレンジの結果がよくなかったようで、当日は大喜びだった。

 平均30尾ほどでスソは15尾だったが、まあ小さなお子さんもいたので……。数はともかく、楽しく釣りができたかが大切なこと。「楽しく釣ること!」というのが船長のモットーだが、帰りの船での皆さんの様子を見ていても、そのあたりは花丸確定だった。「また来よう」と盛り上がっていて、「子供を預けて私だけ来ようかな」というママまでいたが、それもあり。 とにかく親切で面白い船長だから、友人、カップル、家族などで気軽に出かけてみるといいね。


京湾奥磯子八幡橋  鴨下丸

☎045・751・3654

▶ライトアジ乗合午前・午後船6000円(コマセ、付けエサ、氷付き)、女性と中学生以下は4000円、貸し道具500円▶備考=午前船7時、午後船12時半出船。ほかマダイ、スミイカ、ルアー青物へも出船

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