食いしん坊にイチ推し!
南房のキントキ五目は
美味魚のオンパレード!!

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※料金等データは2020年6月のものです。

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南房のキントキ五目が好調だ。主役のチカメキントキは刺身はもちろん、煮ても焼いても揚げてもおいしい白身魚。とりわけ30〜40センチ級の良型はしっとり脂が乗った極上の味覚。 加えて釣果に華を添える多彩なゲストはマハタやカサゴの仲間、カイワリ、ホウボウなど美味魚のオンパレード。一度においしい魚を色いろ釣りたい食いしん坊釣り師にイチ推しの釣りだ。 仕掛けは3〜6本バリの胴つき式でオモリは80号。ご覧のとおり大きなヒレを持つキントキは引き味も満点。最初のアタリで巻き上げず、じっくり追い食いを狙うのが数をのばす秘訣だ。

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おいしい魚がてんこ盛りおいしい魚がてんこ盛り
キントキ五目が面白い!

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艶やかな深紅の魚体と愛きょうのある大きな目を持つチカメキントキ。食べては刺身はもちろん、空揚げ、ムニエル、煮つけなど色いろな料理でたいへんおいしい魚である。 南房乙浜港のしまや丸は、例年初夏〜秋にキントキ五目を看板に掲げる船宿。今年も6月からスタートし、いい日はトップ40〜50尾の好模様でファンを喜ばせている。 6月16日、集合時間の4時半に乙浜港に到着。同船はソーシャルディスタンスを保つため現在は12名限定で出船しており、この日は平日にもかかわらず満員御礼。島野一男船長によるとリピーターも多いとのことで、この釣りの人気の高さを感じさせた。「港前で始めますから準備をしておいてください」

 仕掛けは胴つき式の3〜6本バリ。エサは冷凍カタクチイワシが配られるが、キントキは日によって食いがいいエサが変わる傾向があるため、ほとんどの人がサバやイカの切り身を持参。5〜6本バリ仕掛けにサバ、イカ、イワシといった順番で付けている。 5時に出船し、10分ほど走って到着。水深40〜60メートルのカケ上がり、底から1メートルの指示ダナでスタートしたが、どうしたものかアタリが遠い。

 

食い渋りに   長めの枝スが効く!

「魚探に反応は出てますけどね……昨日南風が吹いたので、それまで20度あった水温が16度に下がった影響で食い渋っているのかもしれません」と船長は言う。 何度か潮回りを繰り返し、25〜30センチ級のカサゴの仲間や1キロ級のマハタ、サバなどが釣れたが本命のアタリなく1時間で移動となった。 船長に食い渋ったときのアドバイスを求めると、枝スの長さは35センチ前後が標準だが、60〜70センチに延ばすと食いがよくなることがあると言う。 取材に同行していただいたレポーターの黒田さんにそのことを伝えると、移動中に枝ス65センチの5本バリ仕掛けを手早く作って付け替えた。 20分ほど走って千倉沖の水深70メートル、底から5メートルの指示ダナで再開。

 タナに合わせた後、ゆっくり竿を上下に動かして誘う黒田さんの竿がグイッと引き込まれた。ややあって上がってきたのは25センチ級のキントキのダブル。「仕掛けを替えて正解だね。釣れたサバをさばいた切り身に食ったから、次はイワシとイカを外して全部のハリにサバを付けて狙ってみるよ」 するとこの作戦が大当たり。黒田さんは最初のアタリがきてもすぐに巻き上げず、じっくり追い食いを狙う。 グン、ググンと強いアタリが続いたところで巻き上げ開始。両手で支える竿が大きく曲がり、横で見ていても重量感が伝わってくる。上がってきた仕掛けをたぐると25〜30センチ級の4点掛け、してやったりの黒田さんは喜色満面。 次第に船内でもキントキが釣れ始め、ホウボウ、マハタ、オニカサゴなども交じって賑やだ。 アタリが遠くなると船長は小移動を繰り返し、移動の直後にポツポツとキントキや多彩なゲストが上がる展開に。

「水深70メートル。反応が浮いてます、50〜60メートルくらいでやってみて」 ここで黒田さんは、仕掛けを50メートルでいったん止め、1メートル刻みで落とし込み、54メートル付近でアタった。上がってきたのは25〜38センチ級の4点掛け、お見事! 船内を回ってみると、エサはサバの切り身を使っている人が増えていた。大きさは幅1センチ、長さ6〜7センチほどの小指サイズ。 一方、周囲よりアタリが多いように思えた黒田さんは、エサが目立つように幅1.5センチ、長さ10センチと大きめに切っていた。長めの枝スでフワリと漂う大きめのエサがキントキに効いているのだろう。

 

フワフワ、ズキューン!

 9時過ぎ、黒田さんに倣って枝ス65センチの仕掛けを作り、大きめに切ったサバの身エサを付けて自分でも竿を出してみる。 水深60メートル、底から5メートルの指示ダナに合わせて待つ。竿を上下して誘うと、コツンと小さなアタリの後にフワフワッと食い上げたと思ったら、ズキューンと竿先が突っ込んだ。 慎重に巻き上げて取り込んだのは37センチと32センチのキントキのダブル。船長によると30〜40センチ級のキントキは脂が乗って最高においしいとのこと。今夜が楽しみだ。 食いが一段落した10時過ぎ、乙浜沖の水深70メートルに戻り、底から10メートルの範囲の指示ダナで再開。 日が高くなって活性が上がったのか、食い渋った早朝と打って変わって船内のあちこちで竿が曲がる。

 中でも好調だったのが右ミヨシで竿を出していた常連の加藤さん。フラッシャー仕掛けで25センチ前後のキントキを多点掛けで連発し、アッという間にオケの中が一杯に。 さらにここでは最大42センチを筆頭に良型のカイワリが船内で10枚ほど上がる。船長によるとキントキの群れにカイワリが交じっていることも多いそうだ。 11時に沖揚がり。本命キントキは24〜38センチが3〜22尾。トップは最後に追い上げた加藤さん、2番手は21尾で黒田さん。カイワリ、マハタ、カサゴの仲間、ホウボウなど、食いしん坊にはたまらない美味魚が釣果に華を添えた。 帰宅後、さっそくさばいたキントキの刺身は脂が乗ってうまいのなんの。漬け丼、バター焼きも家族に大好評! 南房のキントキ五目は秋までロングランで楽しめるので、一度においしい魚を色いろ釣りたい食いしん坊はぜひ!


南房乙浜港南房乙浜港

しまや丸

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▼料金=キントキ五目乗合一人 1万1000円(エサ、氷付き)

▼備考=予約乗合。5時出船。 ほかスルメイカ、ライトイサキへも出船

 

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