最大40センチオーバー
大洗沖でサマージャンボショウサイフグ浮上中!

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※料金等データは2020年7月のものです。

うわ、デカっ! 今、大洗沖で30〜40センチのビッグなショウサイフグが上がっている。取材日の最大はなんと42センチ、膨らんだ個体はまるでラグビーボールのようだ。 釣り場の水深は25〜30メートル、底はゴロタ場。おかげで根掛かりも少なく、オモリ25号のノーマルなカットウ仕掛けを底まで落としてシャクっても快適に楽しめた。

 かつて夏の大洗といえばカレイ釣りが名物だったけれども、ここ数年は不漁でその救世主がフグとなった。ご覧のとおり腹までパンパンのサイズが釣れ、さらにムシガレイ、タコ、ときに2キロ近いヒラメまで交じる状況とあっては足をのばす価値はある。 ただし今後は険しい根を攻める日もあるから、根掛かりを避ける「宙の釣り」も必要になりそうだ。

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デカイよスゴイよ大洗沖
ショウサイフグが狙い目

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フグは「エサ取り名人」としてカワハギと双璧をなしており、掛けることができるか、はたまたエサを失敬されてしまうかの駆け引きがこの釣りの面白さとも言える。 穂先に全神経を集中させて、かすかな変化に間髪入れず合わせた瞬間、カッツゥーンと重量感をともなった手応えは「快感」そのものと言えるだろう。 そんな快感を味わうために7月12日、釣友の山崎さんと茨城県大洗港の大栄丸へと車を走らせた。 今シーズンの大洗沖のショウサイフグの模様はトップで15〜20尾前後と数こそ控えめだが、とにかく大型ばかりが釣れるのが特徴だ。

 30センチがレギュラーサイズで時には40センチオーバーのビッグも高確率で顔を出し、それにカレイやマダコなどが花を添えるといった展開となっている。 4時半に受け付けを済ませて船に乗り込む。乗船者は私たちを含めて7名とのことで、左舷に4名、右舷に3名の席割りとなり私たちは右ミヨシに席を確保した。

希少なマコガレイも!

 全員が準備を済ませた4時50分に出船となり、25分ほどでポイントの大洗沖に到着。ここは水深25メートル前後で海底はこぶし大の石が点在するゴロタ場となっており、キツイ根はないので遠投して広く探ることもできるフィールドだ。 さっそく大川船長から開始の合図が出て、エサのアオヤギをたっぷり付けた仕掛けが次つぎに投入される。 ほどなくして釣友の山崎さんが巻き上げ始めたが、重みはあるが「引き」というものがまったくない。もしやと思って海面をのぞき込んでいると、思ったとおり大きく足を広げた300グラムほどのマダコが上がってきた。

 その後は船内のあちらこちらで竿が曲がったが、上がってくるのは25〜30センチほどのムシガレイばかり。 もっともこのムシガレイはムニエルにしたり干物にするとおいしいのでわが家では評判のいい魚だ。 キャストしてムシガレイを連発していた右トモの小見さんが、ついに激しく抵抗する魚を掛けた。ようやく大型のショウサイフグの登場かとカメラを構えていると……またしてもカレイ。しかし、よくよく見るとこれが40センチ級のマコガレイ、大洗沖でも今や希少な存在となっており実にうらやましい。

評判どおりの   良型ぞろい

 それにしてもフグはどこへ行ってしまったのだろうか?ここのところ大雨が続いていたので、濁りや塩分濃度の低下がフグの活性を鈍らせているのではないだろうか。 ようやくショウサイフグが姿を現したのは開始から40分ほど経過してから。左トモ2番の染谷さんが30センチ級を抜き上げてうれしい船内1尾目を手にした。 続いて2番手となったのは釣友の山崎さんで同級を釣り上げてニンマリ。 続いて小見さんも同級を抜き上げ、「やっと本命がきましたよ」とホッとしたようだ。「デッカイのが上がったよー」 船長の指さす左トモに行ってみると、染谷さんのお兄さんが当日最大42センチを取り込んでいた。さすがにショウサイフグもこのサイズになると存在感が半端ではない。

 私がミヨシ側で撮影していると、船長が慌ててタモを持って右トモに駆け付ける。 なにごとかと思ったら染谷さんのお兄さんが1.8キロのヒラメを釣り上げていた。 驚いたことに、弟さんもその後に1.7キロのヒラメを釣り上げてしまったのだから、なんとも運の強い兄弟である。 7時過ぎ、ようやくフグの活性が上がってきたのか、流し変えた直後にバタバタッと釣れ上がる。山崎さんと小見さんは続けざまに竿を曲げ、30センチ前後の良型を連発。「これはまずまずでしょー」 そう言って山崎さんが掲げた40センチ級を見て、ゴロンとした姿に不謹慎にもわが女房の姿を連想してしまった。 8時を過ぎたところで私も竿を出す。釣り方は5秒に1度くらい軽いシャクリを入れるタイム釣りを基本とし、時にはジワジワーと竿を上下に動かしてフグを寄せるとともに穂先の変化を凝視する。

 ショウサイフグは大きくなるほどエサ取りがうまくなるのか、はたまた警戒心の強い個体が生き残って大きくなるのか定かではないが、明確なアタリを出さなくなる。 モタレやコツンとかすかなアタリを見逃すと、エサをスッテンテンにされて悔しい思いをする反面、違和感を察知して掛けたときの満足感も味わわせてくれるのだ。 ムシガレイを2枚釣った後、本命とおぼしきコツンという微妙なアタリに間髪入れず合わせたが手応えがない。 しかしフグの気配はあるのでシャクリの間隔を2秒と短くするとカッツーン。グイグイ絞り込む引きを楽しみ30センチのショウサイフグを抜き上げた。

 その後は潮が速くなり釣りづらくなってきたが、根気よくタイム釣りと誘いを繰り返してポツポツ上げた。 やがて12時に沖揚がり。私の釣果は28〜32センチのショウサイフグが5尾、ムシガレイが3枚とマダコが1杯。潮具合が悪かったためフグはトップ6尾と振るわなかったものの、大型ぞろいで釣り応えは十分だった。 これから天気も海も安定してくれば釣果が復調することは必至。大洗沖のでっかいフグを釣りに出かけてみてはいかがだろうか。


茨城県大洗港 大栄丸

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▼料金=フグ乗合一人1万円(冷凍アオヤギ2パック、氷付き)▼備考=予約乗合。4時半集合。無料駐車場あり

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