良型の多点掛けにヒートアップ
日立沖のオキメバル盛況!

茨城県日立久慈漁港出船…日立沖

レポート◎鈴木良和

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※料金等データは2019年3月のものです。

例年水温が最も下がるこの時期に、ひときわ盛り上がる釣り物の一つが茨城県日立沖のメバル五目。取材日は水深40〜60メートル前後を狙い、早朝のチャンスタイムにオキメバル(ウスメバル)が連発。結果、25〜30センチ級をメインに35センチ以上の良型も交じって平均20尾ほど、いい人は30尾以上を確保した。

 例年水温が最も下がるこの時期に、ひときわ盛り上がる釣り物の一つが茨城県日立沖のメバル五目。取材日は水深40〜60メートル前後を狙い、早朝のチャンスタイムにオキメバル(ウスメバル)が連発。結果、25〜30センチ級をメインに35センチ以上の良型も交じって平均20尾ほど、いい人は30尾以上を確保した。

 加えて当地のメバル五目はご覧のマハタやソイのほか、カサゴ、ホウボウ、ムシガレイ、ショウサイフグなど多彩なゲストが交じってにぎやか。色んな魚を釣りたい人にもってこいだ。ムシガレイ、ショウサイフグなど多彩なゲストが交じってにぎやか。色んな魚を釣りたい人にもってこいだ。

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 ◉茨城県日立久慈漁港発➡日立沖
日立沖のオキメバル好模様日立沖のオキメバル好模様多点掛けのだいご味を満喫

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わが家の鉢植えの梅が白い花を咲かせた。水が温み、頬をなでる風にも優しさを感じ始めると、自然と心もウキウキして、竿を片手に釣りに行きたくなるものだ。わが家の鉢植えの梅が白い花を咲かせた。水が温み、頬をなでる風にも優しさを感じ始めると、自然と心もウキウキして、竿を片手に釣りに行きたくなるものだ。

 そして、この時期に私がほぼ毎年訪れるのが茨城県日立沖のオキメバル釣り。 ご存じのとおり、オキメバルとは主に中深場で釣れるメバルの仲間の総称で、日立沖では大きい個体で40センチ以上に成長するウスメバルが中心となる。

 しかし「春に3日の晴れなし」と言われるように、この時期は天候変化が早いのが特徴で、出船日が穏やかなナギが最適とされるメバル日和に恵まれるとは限らないのが泣き所でもある。

 日立久慈漁港の宮田丸ではメバル五目の看板で2月17日から乗合船をスタートして、トップ50尾と好発進。 しかし、その後は悪天候に阻まれ、今回釣行した2月24日が今シーズン2度目の出船となった。

エサ付けはていねいに
 当日の乗船者は9名で、私と釣り仲間の河野さんは左舷のミヨシから並んで席を取る。トモ側には3人組のグループが入り、幹事の吉田さんにあいさつして話を伺うと、この日は防波堤釣りの経験はあるものの、沖釣りは初めてという釣友の和田さんに楽しんでもらって仲間を増やしたいとのこと。

 となれば、私も一肌脱がねばならないだろう。

 5時45分に出船し、30分ほど走って日立沖の40メートルダチに到着。 宮田丸では付けエサにサバの切り身と冷凍コウナゴが用意されているが、加えて私は冷凍のカタクチイワシを持参。 一番下のハリにカタクチイワシを付けて、ソイの仲間やアイナメ、ヒラメなどを狙う作戦だ。 エサの付け方は、サバは切り身の端の中央にチョン掛け、コウナゴはアゴからハリを刺して上アゴに抜く。正しくハリを刺さないとエサがクルクル回って幹糸に絡んでしまうので、ていねいにエサを付けることが大事だ。

 釣り方は、根周りを攻めるため仕掛けが着底したら50センチほど底を切る。オキメバルは臆病な魚なので、仕掛けを動かさずに静かに待ち、一定の間隔で底ダチを取り直すのが基本だ。

 とはいえ、落ちてくるエサに興味を示すともいわれているので、時折竿一杯に仕掛けを持ち上げて、ゆっくり落とし込む誘いも効果的だ。るので、時折竿一杯に仕掛けを持ち上げて、ゆっくり落とし込む誘いも効果的だ。 また、オキメバルは群れで固まっている魚ゆえ、最初のアタリがきてもすぐには巻き上げず、追い食いを狙うことも釣果をのばす秘訣だろう。

追い食い狙いのチャンス
 開始早々、釣友の河野さんにアタリがきて28センチ級を釣り上げ、右トモでも同級が1尾上がったようだ。

 そして次の流しではうまく群れに当たったようで、次つぎにアタリがきて全員の竿が絞り込まれる。 沖釣りデビュー戦の和田さんは、竿をたたくオキメバルの派手な引き込みに驚いたのか、すぐに巻き上げようとしている。そこで、「すぐに上げてはもったいないですよ。追い食いを狙ってみましょう」と声をかけて和田さんのタックルを受け取り、ゆっくりと竿一杯に上げてから、ジワジワと落とし込む誘いを繰り返し、ググンと重量感が増したところで和田さんにバトンタッチ。

 和田さんは重い、重い! と声を上げて引きを楽しみ、メバル4尾を抜き上げて満面の笑みを見せてくれた。 ミヨシ側では、河野さんが6本バリ仕掛けで準パーフェクトの5尾を取り込んでエビス顔。

 3人グループのもう一人、桧山さんはソイを釣り上げた。

 しばらくして、「こっちもゲストが釣れたよ」と河野さんが差し出したのはマハタ。 以前は日立沖でマハタを見かけなかったが、温暖化の影響だろうか、近年は頻繁に釣れているようだ。 1時間ほどでアタリが遠くなったので船長に様子を聞くと、早朝よりも潮が速くなり、ポイントに船を着けてもアッという間に流されてしまうとのこと。 さらに悪いことに、サバの群れが回ってきて、仕掛けを下ろす途中で食ってしまうからやっかいだ。

 それでも仕掛けが無事底まで下りればメバルが食ってきて、皆さんの笑顔とメバルの写真が撮れてひと段落。

 ここから私も参戦すると、さっそくガガッとメバル特有の明確なアタリ。追い食いを狙って竿を上下し、ころ合いを見て巻き上げるとメバルが2尾食いついていた。 ところが、上バリに掛かったメバルを取り込もうとしたとき、ハリ穴が広がっていたのか海へポチャン。しかももう1尾は、メバルと思いきやベラでガッカリ。 気を取り直して再投入。するとすぐにアタリがきて、今度は紛れもないメバルを2尾釣り上げてホッと息をつく。

 その後も潮は速いままで、空振りの流しが増えてきたところで50メートルダチへ移動。

 しかしこちらもパッとせず、再び40メートルダチへ。すると移動直後の流しで右ミヨシの佐藤さんがアタリをとらえ、じっくり追い食いを狙って6尾掛けのパーフェクト達成。

 豪快な多点掛けをカメラに収めて釣り座に戻ると、私の竿がバタバタとたたかれていた。仕掛けを上げるとメバルが4尾。ラッキー! その後は派手な食いはなかったものの、ポツリポツリと釣れて12時に沖揚がり。

 船中釣果は20〜37センチのウスメバルが15〜35尾。ソイとマハタが交じった。

 船長の話では、今釣れているのは居着きのメバルで、これから乗っ込みが始まれば新群れが入ってきて模様もさらに上向くそうだ。

 なお、4月一杯はメバル五目がメインで、5月以降は一つテンヤを中心に出船する予定とのこと。メバルの引きを楽しみたい人はお早めに!


宮田丸

茨城県日立市大みか町1-18-2 0294-25-5560 080-1067-3931

http://tj-web.jp/funayado/15.html

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