南房イサキ盛況!!波左間沖は大型交じりで引き味満点

イサキ01

釣釣り物多彩な南房エリア。どれに釣行しようか迷うところだが、おすすめはなんと言ってもイサキ。 取材した西川名港の竜一丸では、西川名〜波はさま左間沖の水深30〜50メートル付近を狙い、25〜30センチ級主体に40センチに迫る大型を交えてトップ30尾前後、いい日は規定数の50尾に到達する好模様。 タナ取りは海面からで、船長の指示ダナさえ守っていれば、だれでも簡単にキュキューンと鋭いイサキの引きにキュキューンと鋭いイサキの引きを楽しめる。トップシーズンを迎える今後が大いに楽しみだ。

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※料金等データは2021年3月のものです。

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南房西川名のイサキ乗合は良型が釣れるのが一番の魅力

イサキ02

南房のイサキ釣りが解禁した。今回取材した南房西川名港の竜一丸も3月1日からイサキ船をスタート。連日、竿頭の釣果が40尾前後から規定数の50尾にまで到達している。 そしてサイズがまたすごい。アベレージでもおそらく30センチ台、今期最大はなんと42センチだ。 そんなジャンボイサキのワクワク取材を敢行したのは3月中旬。しかし、前日に吹き荒れた爆風と豪雨で海は大荒れ。当日の朝も、出船が危ぶまれるような状況だった。 出船を待ちわびる我われ8人に、「予報だと、もう少しすればナギてくるはずですから、もうちょっと待ってみましょう」と声をかけた安西竜一船長がもやいを解いたのは、通常の出船時刻より45分遅れてのことだった。 洲ノ崎の先端を横切り、南房のイサキ釣りの名場所である波は左さ間ま沖に到着したのは約20分後。ここは、50センチものビッグサイズが釣れた実績のあるポイントだ。

静かにコマセをまくべし

 風もなく思いのほか波もない。春の日差しが暖かく、絶好の釣り日和のように思えた。「はい、どうぞ。38から35でやってみてください」「38から35」とは、38メートルまで仕掛けを下ろしたら、コマセをまきながらリールを巻いて、35メートルに合わせてアタリを待つということだ。 開始から約10分後、左トモの石本さんが重そうにリールを巻き始める。駆けつけると、海面下に2尾の魚体。取り込まれたのはウマヅラハギと30センチオーバーのイサキ。 この撮影中に、左ミヨシの佐久間さんも30センチオーバーのイサキを釣り、右胴の間の久保さんには35センチのイサキが釣れた。

 どれも丸まると太った、うまそうなジャンボイサキ。生つばを飲み込みながらカメラを向けていると、首をかしげながら重そうにリールを巻いていた佐久間さんが慌ててタモをつかんだ。「おおっ、タイだ!」 薄いピンク色がキラキラと輝く美しいマダイ。約40センチ、1キロ級の登場に船上のあちらこちらから羨望の声が上がる。しかし船長は、「ちょくちょく出ますよ」と平然と言う。確かにこの辺りはマダイの好ポイントでもあるので、マダイが釣れても不思議ではないだろう。 その後も左胴の間の白鳥さんに30センチクラス、右ミヨシの土橋さんにも35センチはあるイサキ、右胴の間の有山さんの足元のオケにもいつの間にかイサキが泳いでいて、全員良型を手にした。

 ここまで、開始からおおむね1時間半。私も我慢の限界を超え、竿を手にすることにした。船長は、「コマセはガンガンまこうとしちゃダメですね。イサキはおくびょうな魚なんで、ビシが暴れちゃうと寄ってこないですから、静かにコマセをまいてやることが大事です」と教えてくれた。 そこで、プラカゴの下窓を全閉、上窓を3分の1ほど開け、上から38メートルで仕掛けを止め、竿でゆっくりと静かに持ち上げてコマセをまく。 そしてリールを1メートル巻いてまたコマセをまく動作を繰り返す。イメージは、フワリ、フワリだ。

 35メートルの指示ダナに合わせようとリールを巻いたそのとき、ギュン! 竿先が海面に突き刺さった。イサキとは思えないほどのトルクのある引き。しかし、リールを巻き始めると、ギュン、ギュンとくるこの引きは、間違いなくイサキ。興奮を抑えながら慎重に抜き上げた本命は35センチであった。

後半は二枚潮に苦戦

 その後、私が釣った4尾のイサキは30〜35センチと良型ぞろい。船上でもポツリポツリと同級が釣れていたが、船長はポイントを移動する決断をした。「ちょっと西からの風が強く吹き始めちゃったんで、西川吹き始めちゃったんで、西川名へ戻ります」 後ろ髪を引かれる思い。きっと船長も同じ気持ちだろう。 西川名沖で再開。直後に25センチ前後のイサキの入れ食いタイムが訪れたが、それもすぐにパタリとやんだ。 船がウネリで上下動を繰り返す。「昨日のシケで底荒れしちゃってるんでしょうね。コマセをまくと反応が散っちゃうんですよ。海水温も低いし……」 そうこぼしながらも、船長は苦心の操船を続けてくれる。 しかし、追い打ちをかけるように強烈な二枚潮が我われの釣りを妨げる。タナを正確に取るのが難しい。案の定、アタリは遠のいていく。「船長、(波左間沖へ)戻ろうよ」とどこからか声が飛んだが、船長は首を横に振った。

 船長だって戻りたいのはやまやまだろうが、やはり安全第一の判断だろう。 沖揚がり時刻を1時間延長して、船長は粘り強くイサキの反応を探してくれた。しかし海況が好転することはなく、船長はがっかりした声色で沖揚がりをアナウンスした。 この日の釣果は、イサキが2〜12尾。しかしそのサイズは25〜38センチで、波左間沖で釣れたイサキはどれも30センチオーバーの良型だった。 ゲストには、ウマヅラハギが多数とメイチダイにハナダイ。そしてなんといっても、1キロ級のマダイが釣れたことは特筆ものだ。

 港に戻り、乗船客を見送ったあと船長が、「波左間沖のイサキは、これからゴールデンウイークに向けて数釣りが楽しめるようになっていきます。まだまだジャンボサイズが出るでしょうから、これからが一番いいときですね」と締めくくってくれた。


南房西川名港 竜一丸

イサキ03

10470・29・0605(詳細は巻末の情報欄参照)▼料金=イサキ午前船一人1万 1000 円(コマセ、エサ、氷付き) 午後船1万円▼備考=予約乗合。集合時間は要電話確認。 無料駐車場あり

 

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