◉沖藤武彦
ども。イイダコ、キハダ、キハダ、カワハギと、短期間に小と大の撮影を繰り返しているうち、釣り物の大きさ、重さの感覚がマヒしつつある沖藤です。いやはや。
気がつけば昨日は秋分の日、ワタクシも沖に出て釣りをしておりましたが、東京湾~相模湾は南からのウネリのせいか灘寄り、または湾奥の浅場の釣りが低調だったようです。
とはいえ、この時期、関東地方で南寄りの風は恩恵が多く、とくに東京湾奥では貧酸素水塊を解消します。相模湾などでも潮色が入れ替わるきっかけになったり、以前、日誌でも紹介した、様ざまな魚を連れている流れ藻を陸に寄せてくれます。
▲昨日、葉山沖で見かけた流れ藻。先月、沖で観察したときの経験から、ビッシリと着いているのはカワハギの稚魚と推定できます。あと少しで磯場、がんばれ!
とはいえ、南風もウネリも、あくまで適度であってほしいものです。
なんて言ってる今週末は、またしても北風の予報。
加えて来週は台風16号が本州に接近、強烈な北風が吹く予報になってきました。
台風予報はコロコロ変わりますから、一喜一憂することなく、予報を慎重に見て、安全第一で行動しましょうね。
掛かれば60kg級って……
カレッジでモンスターと対決⁉︎
さて。久しぶりの今週のトピックをあげるとすれば、やはり筆頭は相模湾のキハダでしょう。
ちょうど先週末と今週、二度取材に行って、運よく二日間ともキハダが釣り上げられるシーンを写真と動画に収めることができました。
そのうちの1回が「沖釣りカレッジ」。
松本圭一の実践!キハダ釣り教室 誌上&WEB動画版。
そうなんですよ、今回、現場は松本さんお一人さまでのカレッジ。
緊急事態宣言中ということで、生徒さんを集めて指導する形式はとらず、編集部員、サポートスタッフと感染予防対策をしたうえでの収録となりました。
船上では、当選しながらも来られなかった方からの質問などを読み上げつつ、松本さんに実践、解説していただきました。
で、当日は船中5回、キハダがヒット。
付近でもキハダが断続的に上がっており、各船ともファイトタイムは長め、どれも60kg、それ以上かも、との情報。
今回のカレッジは、50kg以上、79.4kgまでのモンスターが食い始めた現場だったんです。
▲こちらは成銀丸にて79.4kgを釣り上げた石橋元弘さん。石橋さんはこの日、60kgも釣り上げています。走られ、切られる人が続出したこの日、脅威の獲得率だった石橋さんの釣りを、いずれ取材してみたいと思います
いやあ、すごかった。
我われの乗船した一義丸では、松本さんの大ファンという方にも人生初アタリからの大疾走、脅威のモンスター級キハダのオマツリ、まさかの瞬○など、非日常すぎる光景。「これ、カレッジ」でいいのだろうか……と思うほどでしたわ。
▲この鎌ヒレの長さ……カレッジのロケでは乗船者全員の協力で1本を釣り上げる様子を記録。中でもパニックに陥りがちな「ファイト中のドラグ調整」と「オマツリへの対処」について、松本さんのアドバイスも含め、超リアルに収録されています
詳しくは10月15日発売号(ちょい先でごめん!)に掲載、その一週間後をめどに、YouTubeつり情報チャンネルにて動画をアップロードする予定です。
今回のカレッジは、ガチでキハダを釣るために「(掲載日が遅れても)モンスター級が釣れ始まる最も確率の高い日程をとる」ことが目標でした。
松本圭一さんと、今回のカレッジを担当している編集部尾川の読みは、まさにドンピシャ。
ちなみに、キハダを釣り上げるハウツーは、現在発売中の『つり情報10月1日号』でも「キハダを逃がさない名手の戦略」として大特集。
▲タイミング、内容ドンピシャで、保存版といえる号です。
あ、ひとつだけ、加えておきます。
これから相模湾にキハダ釣りに行く人は、ぜひ、
道糸(PE8~10号)を500メートル以上巻いておいてください。
今、泳ぎ回っているモンスター級、あるいはラスボスとおぼしきキハダは、ドラグを締めているつもりでも、あれ、あれれ、と言っている間に400メートルは走っちゃいます。
また、横に走るキハダも多いので、オマツリの確率高し。で、オマツリをほどいている間は強気にファイトできません。
▲そのわずかな間に、軽く400メートルまで走ります。どこまで行くんだ〜!ピーンチ!
オマツリはお互いさま。ぜひ、船内協働の心意気で、みなさんで冷静に対処しましょうね。
テンヤタチウオ新釣法&
急上昇コンテンツ
さて。沖釣りカレッジ、キハダに続いて10月は「三石忍のタチウオ釣り教室」、11月は「鈴木孝のカワハギ釣り教室(特別講師*佐々木健仁)」12月は「田渕雅生のキンメ釣り教室(道具&仕掛け+エサ完備でペア参加枠あり)」と続きます。
すでにタチウオ教室は応募締め切りですが、残る2教室は募集中と、10月1日より募集開始。
詳細&応募に関して、SNSでの告知は行ってはおりません。誌面、またはホームページをご覧になってくださいね。
ええ~! 三石忍のタチウオ教室、閉め切っちゃったのか~い!という方は、ぜひ、こちらの動画を参考にしてみてください。
▲ちょっとキテレツなネーミングの「エレキテル釣法」。『隔週刊つり情報10月1日号』忍塾誌面にあるQRコードよりご覧になれます。一般公開はもう少し先になります
と、ここで動画関連でのトピックとしては、
ティップランエギングの
動画再生回数が急上昇中
あくまでYouTubeつり情報チャンネル内と関連チャンネルでのハナシですが、今週に入って、ティップランエギングの動画再生回数が急激に伸びています。
その最たる動画がこちら。昨年、ワタクシがイカ先生・富所潤さんと作ってアップロードしたものですが、10カ月を経過して再び上昇、視聴回数が1日1000回を数えようとしています。
イカ先生の動画って、イカメタルも1年後に再び伸びたから、もしかしたら、先を行きすぎているのかもしれませんね(笑)
▲ワタクシのシャクリと先生のシャクリがスローモーション比較されていたり、しつこくアタリを映像化している動画は、こちらからご覧になれます→https://youtu.be/XniPswXCcSk
さてさて。これは当たり前だとも思うのですが、誌面でも、動画でも、よい数字を出しているコンテンツはどれも
「何尾釣れたか、ではなく、どうやって釣っているか」
をテーマにしているものです。
まあ、そもそも論として、釣り方が気になるということは「たくさん釣るから」なワケですが、ある一定の評価を得た人は、その後、あえて釣果をひけらかさないほうが、好感度が高くなっています。
シビアかもしれませんが、この傾向は明確で、今後、顕在化していく、つまり、うまいのが分かっている釣り人が、釣果を自慢する(と受け取られる)画像や映像は、マイナス要因になることが増えていく、と思います。
もちろん釣るなという意味ではなく「うまい人がわざわざズラリと並べて見せる」必要は、以前ほどはない。ということ。
よく船宿の集客に貢献するためと言われますが、それなら、数字だけでもいいのではないか?と思います。
なぜなら、うまい人がたくさん釣った映像より、単に「これぐらい釣れた」というシンプルな情報のほうが、初心者からベテランまで「自分でも釣れる」と、自己を投影しやすいはず。
つまり、写真は1尾を持った笑顔で、船としての釣果を、いい時も悪い時も、できれば乱獲のそしりを受けない範囲で入れていく、というのが今後の姿なのではないか。
などなど、編集者としての自戒も含めて、情報発信のありかた、釣りの価値観と表現について色いろ考える今日このごろです。
と、いったところで皆さん、緊急事態宣言解除が間近と言われる昨今ですが、引き続き感染予防に気を付けて、無理をせず、釣りを楽しんでくださいね。
それでは、よい週末を!