◎日中の最高気温が20度を超える日が続き、船にレインウエアで行くか防寒着で行くか迷った挙句、両方持っていくことにしてかえって荷物が増えてしまう釣り人あるある進行形の沖藤です。今日は寒いね。

 

 

あまりに暑いのは困るけど、穏やかな天気はありがたいもの。そんな春のおだやかな先週の土曜日、江ノ島に行ってきました。

 

 

とはいっても今回は釣りではなく

 

 

流鏑馬

 

 

 

 

 

やぶさめ見学です。

 

 

場所は腰越港と片瀬江ノ島港の間にある片瀬海岸東浜。

 

 

湘南江の島春まつりのメイン事業として行われた流鏑馬を観に行ってきたってわけです。

 

 

これがなかなか壮観でして。まあ、写真を見てくださいな。

 

 

 

まずは江島神社による神事が執り行われます。

 

 

 

 

専門知識がないうえ会場のアナウンスの聞き覚えなので間違っていたら申し訳ないのですが、流鏑馬の的にも「式の的」「板的」とあり、この5色は五穀を現していて、流鏑馬の後に奉納されるそうです。

 

 

 

 

三つある的のうち、二の的を担当するのが一般社団法人日本古式弓馬術協会の清水衛さん。

 

 

昨年、蒲谷丸のタチウオ船でご一緒させていただき、写真を撮らせていただいたり、空調服の話などお聞きした折に流鏑馬のことを知り「ぜひ一度生で観てみたいです」とお願いして、念願を叶えていただいた、というわけです。

 

 

神事の列の後ろには江ノ島まつりのイベントとして武者行列が続きます。

 

 

 

 

テーマは「徳川四天王」。

 

 

徳川家康に扮するのは地元藤沢市のつるの剛士さん

 

 

 

 

コメントでは大河の仕事がなかなか来ない、と申しておりました。そういえば、釣りでもつるのさんと仲のよい照英さんは大河に出てましたもんね。

 

 

そうそう

 

 

話は寄り道しますが、わたくし映画がそこそこ好きで、なかでも戦国や歴史モノは大好物でして、黒澤明監督の「影武者」「蜘蛛巣城」「乱」、馬上の格闘では「隠し砦の三悪人(の三船敏郎)」、リアルタイムでは中学生のころに観た「戦国自衛隊」がきっかけで足軽役をやってみたいと今でも思っている、軽いヘンタイです。

 

 

なにせ流鏑馬の所作や衣装、各式は日本武芸の源流のひとつ、その起源は900年ごろと言われており、実に1100年以上の歴史を持つ正真正銘の伝統武芸。

 

 

見てください。この姿。

 

 

 

 

弓や刀、衣装や馬具、作法は鎌倉時代さながらのものが継承されているそうです。馬上の所作もふくめ、惚れ惚れしますわ。

 

 

で、実演されるのは

 

 

弓馬故実礼法 武田流。

 

 

流鏑馬は清和天皇の皇子、貞純親王から源氏七代に伝わった後、武田・小笠原の両家に伝えられたそうです。もう、歴史の長さがハンパないですよ。

 

 

さあ、ここからは江ノ島の海を背にタイムスリップ。レッツ流鏑馬!

 

  

 

 

この日、流鏑馬を行うのは5騎。「天長地久の式」という儀式を行い、扇で合図して準備が整ったことを確認すると……

 

 

まずは「素馳」

 

 

 

 

ドドッドドッドドッドドッ

 

 

砂浜を200メートル以上駆けて行きます。

 

 

わたくしの場所は一の的、つまりスタートして最初の的で、それほど加速しないんじゃないかと思ったものの、いやいや、

 

 

馬、速いっすよ。

 

 

砂浜を走る姿と迫力に感動したところで、いよいよ本番、騎射が始まります。

 

 

まずは式の的

 

 

 

 

 

 

鏑矢が的に当たってゴンッ!と音が響くときにはすでに目の前を疾走。

 

 

射手の方はニの的に備え、早くも次の鏑矢に手を添えています。

 

 

迫力満点。

 

 

これこそ人馬一体

 

 

5騎が式の的の騎射を終えてゆっくりと戻ってくると

 

 

再び式の的の騎射

 

 

 

 

 

 

お見事です。

 

 

5騎による(たしか)3回の騎射で会場は大盛況。

 

 

そしてクライマックスは板的。

 

 

先ほどより明らかに小さな板に向かって、全速力の馬上から矢を射掛けます。

 

 

ドドッドドッドドッドドッドドッ

 

 

 

 

 

 

 

 

カーン!

 

 

 

命中した瞬間、板が割れる甲高い音が砂浜に響きます。

 

 

おおおーーーー!

 

 

ドドッドドッドドッドドッドドッ

 

 

カーン!

 

 

 

 

おおおーーーー!

 

 

命中するたび、歓声が一の的、二の的、三の的で起ります。

 

 

板的の興奮冷めやらぬなか「凱陣の式」を終えると、一般社団法人日本古式弓馬術協会の豊田重之会長の挨拶にて流鏑馬が終了します。

 

 

 

 

いやあ、本当に素晴らしいものを観させていただきました。

 

 

ナマで見て改めて思ったのは、流鏑馬はスポーツとも、芸能とも違うということ。

 

 

間違いなく「武芸」です。

 

 

会場に詰めかけた観光客の中には、外国のYOUが多かったのも印象的でした。手の届きそうな間近で、流鏑馬を観たら、それは最高の日本観光だったことでしょう。

 

 

 

 

ラストは湘南でたそがれる徳川四天王の図。

 

 

腰越港に帰ってくる釣り船も、どこも満船だったなあ……。

 

 

明日はちょっと天気が悪いようですが、皆さん、よい週末を!