◎沖藤武彦

いやあ〜、カワハギ釣り、面白いわ。昨日も金谷に行ってきたんだけど、やっぱり、いいっすよ。

 

各地で好調&やや食い渋りを行ったり来たりしておりますが、金谷沖も同様。いわゆる日によるムラってやつですが、相手は自然と生き物ですから、当たり前といえば当たり前。

 

で、昨日の岡澤釣具・光進丸

http://www.koushin-group.jp

のカワハギ乗合は

 

①朝イチに港前(出船までにエサを付けておいてね)で小型中心
②ジャングルジムと呼ばれる魚礁狙い
③30メートル台の深場で大型狙い
④沖揚がり前の13時に港前の20メートル台で仕上げ

という展開(オモリは25号)。

ワタクシの大好きなバイクレースにたとえると、①新東京サーキットのミニバイクレースでわちゃわちゃやって、②全日本に行き③世界グランプリに進出し④チャンピオンを獲る

 

といった感じ。 ええ、強引ですとも。

 

釣果はトップ20〜40枚ですが、まあ、ツ抜けできればよしとしたいところ。

 

で。
昨日、ワタクシは港前の小型こそチャッチャと4枚釣れたものの、ジャングルジムと深場で迷走、ラストステージは棄権、というていたらく。

 

浮いた魚はほとんどいなかったようで、しいて言えば①の朝イチと、②のジャングルジムで、オモリを1メートル上げた位置からゆっくり下げていき、トンッと着いた所でガガガッとアタッてハリ掛かり、または、そのままオモリをバウンドさせているとガガガッというパターンで8枚釣れたぐらい。

で、計、8枚。

 

ええ、宙からの誘い下げ以外、釣れた記憶がなかったんですわ。

でも、これはカワハギマニアから見たら
「間違いです! キー!」と言いたくなるはず。

 

もうね、底なんですよ、ほとんど。

 

ちなみに。
昨日、船長のアナウンスは「ほとんどベタ底」。
隣で釣っていた堀江晴夫名人は、底を中心に丁寧に攻めてワタクシの倍。

 

同じくカワハギ釣り4回目にしてワタクシを周回遅れ(ダブルスコア)にしやがった高橋蒼一郎(17・タカハシレーシンゲ所属)は、宙からの底、底からのマイナス(ちょいタルマセ)と、うまいこと釣ってました。

 

つまり、底をていねいに探って数を重ねていく、という王道スタイルがよかったわけですね。

 

で、王道といえばあーた、この方ですよ。

 

リアル・ワールドチャンピオン、参戦

 

昨日はバイク&釣りで活躍するライター高橋剛つながりのカワハギ釣り会で、原田哲也さんとご一緒させていただきました。

そう、

ロードレース世界グランプリ250ccクラスチャンピオン原田哲也さんです。

 

 

世界GP(現MotoGP)にて93年に250ccクラスチャンピオン獲得、マックス・ビアッジ、ロリス・カピロッシ、バレンティーノ・ロッシ、加藤大治郎らと幾たびもチャンピオン争いを繰り広げ、2002年に現役引退するまでトップレベルで活躍、名勝負を繰り広げた伝説のレーサー。と、カワハギ(ともに千葉県出身)の図。です。

 

モナコ在住で、年に数回、仕事で来日する原田さんが、高橋ゴーに(かなりしつこく釣りに誘われ、本牧海釣り施設に行ったのが数年前。

 

そして今年の秋、金谷・岡澤釣具光進丸にてアジ釣りを体験してから、すっかり船釣りにハマり、今や道具を買って1人で乗合船に出かけるほどなんです。

 

その原田さんが先日、久比里での本誌連載「親子でゴー」の取材へ遊びにきてくださり、初めて釣り上げたカワハギでつくった「肝あえの刺身」を食べて感動。

調理/高橋蒼一郎 写真/高橋剛

 

また釣って食べたい!

 

今度は焼酎飲みながら食べたい!

 

と、継続参戦を表明、昨日のカワハギ第2戦「KANAYA GP」光進丸が開催されるハコビとなったわけです。

 

極寒のウエットレースとなったものの沖揚がり後に快晴ベタナギという「あるある」を体験。町田船長(右)、岡澤裕二船長(左)、いつも色いろとありがとうございます

 

★ちなみに、久比里での模様は、『隔週刊つり情報』12月28日発売ゴーの連載「親子でゴー」にて、文/高橋ゴー、料理/高橋蒼一郎にて紹介します。

※紙版、電子版、読み放題サイトなどでご覧になれます

 

ところで。
80年代のバイクブームに薫陶をうけ、90年代の世界GPを自分の夢の続きのように見てきたバイク小僧のワタクシにとって、世界チャンピオンを獲り、その後もトップを争い、感涙もののレースを何回も見せてくれた原田哲也さんは「神」の1人です。

 

以前、サーキットでお会いしたときはド緊張でぜんぜん話ができませんでしたが、船の上では不思議と自然に話ができます。

 

もちろん原田さんの気遣いあってのことですが、なんて言うのかな、

 

やっぱり釣りはすごいんですよ。

ちなみに昨日、初カワハギに挑戦した友人・エージさんは、本命1枚。

 

写真/高橋剛

 

雨に打たれ、飛沫をかぶり、波に揺られ、大変な一日だったはずですが、帰宅後すぐ、高橋ゴーのLINEには

 

写真/エージさん

 

食卓の写真とともに、めっちゃ楽しかった。とのコメント。

また、18年ぶりにカワハギを釣り上げたカシ・マイッチロー(42・エサカツレーシンゲ所属)は、

写真/高橋剛。後ろは黙々と釣る原田哲也さん

 

タチウオテンヤロッドでも釣れたよ!

と言いつつ、やはり無理があるようで、そそくさとカワハギ専用竿にマシンチェンジして、高橋ゴーとワタクシをブチ抜いて行きました。

つまり、たくさん釣ることにシャカリキになるのも悪くはないけれど、カワハギ釣りにはもっと楽しくてやさしい、グダグダでも楽しめる魅力があると再認識したわけです。

 

と、いうわけで。

 

グダグダの仕上げは
カワハギあるあるだよ

あるある①
掛かってきたサンゴ?やヤギ類を船ベリの穴に挿す

オケに入れて即席アクアリウムにする人もいるよ!

 

あるある②
ザルをひっくり返してアサリが飛び散る(嗚呼……)

蒼一郎もたまにはやらかすよ!

 

あるある③
見てはいけないモノを釣ってしまう

想像して楽しんでね! 

 

あるある④
タコかと思って期待して巻き上げたら貝殻でがっかりする

 

冬はタコがよく釣れるだけにガッカリだよね!

 

あるある⑤
かと思ったらタコが入っていた

このパターンで何も入っていない、もあるよ!

 

あるある⑥
で、マダコがマジでうまかった

写真/エージさん

 

※「船釣りあるある」オリジナル版は、『つり情報』連載・親子でゴーにて毎月(高橋剛主演・ヤラセなし)掲載しています

 

さてさて。皆さん、どうですか。

 

沿岸の船釣りの面白さ、魚のウマさは、世界を知る人をも唸らせ、カワハギが1枚でも釣れたら楽しく、リピートさせる魅力を持っています。

 

今、見るべきは、人より釣ることよりも、原田さんやエージさんみたいな友人を気兼ねなく誘って共有できる雰囲気や、手にしやすい道具などの、

 

 

「分かりやすさ」じゃないですかね?

 

 

あ。
それ、ワタクシが一番、痛感しなくちゃいけないことでした。
反省するところも多々あります、はい。

 

本誌も、YouTubeつり情報チャンネルも、カワハギだけに

肝に銘じて作ります。てへっ!

 

それでは皆さん、よい週末を! 

 

巻頭特集「おかえり カワハギ!」ムービーは本日(12月11日)18時よりご覧になれます。

https://www.youtube.com/user/tjweb1091

 

しっかし蒼一郎、カワハギ釣り、いつの間にあんなにウマくなったんだか……ブツブツ