◎沖藤武彦

 

 

ども。9都道府県に出されている緊急事態宣言の6月20日までの延長が発表されたのに合わせて、マンボウが継続されることになった千葉県民・沖藤です。いやはや。

 

 

明日(もう今日か)土曜日が南西の強風予報のため、楽しみにしていた釣行が中止になりテンションだだ下がり。まあ、無理してもいいことないので、大人しく家で一杯やって、週末からちょっと山に登って、6月から始まる取材ラッシュ(ありがたや!)に備えることにします。

 

 

実はワタクシ名字は「沖」ですが、結構、山歩きが好きで、山岳部の出身だったりするんです。

 

 

え? 山の話じゃなくて海だろうって? そうでしたそうでした。まもなく『隔週刊つり情報』最新号が発売されます。

 

 

表紙はなんと土俵入りする信楽焼!(ごめん!)

 

 

違います。

 

 

これは根強い人気を誇る釜井昌二さんの月イチ連載「船宿探訪」のメインカット。

 

 

この連載は船宿さんの歴史から今まで、乗船前から下船後までを詳しく紹介しているのですが、見どころはなんと言っても1ページ目のメインカット。

 

 

「人物」や「歴史」や「佇まい」を自然体で写した1枚を掲載しているのですが、これが本当に、いいんです。

 

身内贔屓と思われるかもしれませんが、この連載の写真は、釜ちゃんでなくては撮れません。

 

ワタクシが思うに、いい人物写真というのはその前後の会話が見えてきます。言い換えれば、想像させます。

 

 

これこそ『つり情報』を象徴する「もうひとつの表紙」と思っているのですが、あまり褒めると釜ちゃんが気味悪がるのでこのへんにしておきます。

 

 

で、最新号は梅雨ってことでイサキが表紙。

 

 

▲『隔週刊つり情報6月15日号』

 

 

今回の「沖釣りカレッジ」は鈴木新太郎さんのイサキ釣り教室。

 

緊急事態宣言が東京都に発出中ということで、一般参加なしでの収録、誌上&WEB動画版となっています。

 

今回、新太郎さんがイサキ釣りのメインテーマに上げたのが「テンポ」。

 

 

これはいかにタナを探り当てるか、に帰結する、とても深く、役立つハウツー。

 

カレッジの内容をしっかり理解して現場で実感できれば、きっとイサキだけでなく、コマセ釣りのマダイも、アジも、いや、釣り全体が上達するはずです。

 

 

ネタバレになるのであまり詳しく書けませんが、新太郎さんのハウツーを読んで思い当たったのが、イサキの職漁師のはなし。

 

 

戦後間もないころ、内房のイサキ漁は空バリ仕掛けを用いた手釣りで、象背根などの漁場に小舟が密集して操業したそうです。

 

 

すぐ手の届きそうな距離で浮かぶ小舟同士で、ある船はイサキが入れ食い、その隣は全く釣れず、その向こうは入れ食い、なんてことがザラ。

 

その原因は「タナ」。イサキの就餌層を探り当てた人だけが、好調に釣れたそう。

 

コマセを使っていないので、ことさらタナはシビアで、仮にタナが合っていても、今度は誘いが合っていなくては数が釣れない。しかもタナは微妙に変動する。

 

腕のいい漁師は、そのときの最適のテンポで、タナをピタリと探り当てたといいます。

 

今回の「イサキ釣り教室」の真髄も、それと通じているところがあり、思わず関心してしまいました。

 

ただ、この話にはオマケがあって(ここがいかにも職漁なのですが)、魚探のない時代、タナと誘いのテンポを探り当てた漁師は、手繰る際に手の中で糸を滑らせるなどの小細工を施し、周囲に正解を把握させない、盗み見されない工夫をしたそうです。

 

釣りの技術は教わるものではなく、盗むもの

 

なんて聞いたことがあるけど、時代が変われば、教わるもの、共有するものになるってことですよね。

 

 

う〜ん、釣りって、深いよなあ。

 

 

そうそう、連載「熱血!照英の釣りバカ紀行」のロケにて、照英さんもしみじみと「釣りは楽しいよなあ」「深いよなあ」と申しておりました。

 

 

と、いったところで、今回は照英さんの最新号のワンシーンでお別れです。

 

 

「釣りはなんて楽しいんだ」

by照英

 

 

高齢者へのワクチン接種も始まり、いよいよ次の段階へ進みそうな6月。

 

 

皆さんもぜひ、焦らず、無理せず、過ごしてくださいね。

 

それではまた来週!