◎沖藤武彦
さあ、夏本番台風シーズン真っ盛り。今晩から三宅島へカンパチ狙いの泳がせ釣りに出発するものの台風10号の進路次第ではしばらく現地で皿洗いして糊口をしのぐことになるかもしれない沖藤です。いやはや。
と、皆さん心配なのが週末の出船。先ほどまで何人かの船長と話をしていたのですが、あくまで台風の進路次第ながら、関東周辺は土日は出られるだろうとの見立て。
▲剣崎松輪港・一義丸にて28kg
今年は「デカ」から始まった相模湾のキハダ。
カツオは散発、台風後に期待。
4日からキハダがコマセに着き始めた今年の相模湾は、のっけから30kg級が釣れています。
昨年はカツオ優勢で、キハダはほとんど15kg以下のキメジだったことを思えば、今年は「デカ」からのスタート。
カツオは散発で、日によって船中全員ヒットもあるけど、姿見ずの日も。
ちなみに写真をお借りした剣崎松輪の一義丸では、数こそ1〜2本ながらほぼ毎日30kg級、または28kg前後のキハダが上がっており、エビングでも2.7本(1本は尾を食われていたので0.7)が上がっている。さらに今日は1人で3回アタった人もいたそうです(3回瞬殺)。
▲船宿では毎日多くのプラスチックごみを分別・処理している。持ち込む量そのものを減らせれば、環境負荷だけでなく遊漁船の営業にもメリットは多い
海洋プラスチックごみーその2
海洋プラスチックごみと「リサイクル」って?
さてさて、後半は先週の編集日誌で取り上げた海洋プラスチックごみに関連して。
現状では、プラスチックを突然なくしてしまったら人間生活は成り立ちません。身の回りを一瞥してみればそれは一目瞭然。
家電はもちろん、釣り船だってFRPで長寿命化して安全性も向上しているように、全否定はできません。
それら長寿命のプラスチック製品よりも、目下問題となっているのは「使い捨てプラスチック製品」。
海に流れ出て問題になっている「海洋プラスチックごみ」の多くも使い捨てプラスチックごみです。
使い捨て、といえばペットボトル、ストロー、釣具で言えば、竿のプラケースもそうかもしれません。
でも、よく見てください。それらプラスチック容器の多くには、「リサイクル」マークが付いていますよね。
これは分別回収して、資源ごみとして有用に活用されている、ちゃんと環境に配慮されているわけです。
ところがですよ、このリサイクルってのがクセモノで、テレビニュースでも取り上げていますが、日本はこれらプラスチックも含む「資源ごみ」の半分以上、かなりの量を中国や東南アジア諸国に輸出していました。
で、プラスチックごみ問題が世界的テーマになり、環境への意識が高まるとともに、中国は2017年末に資源ごみの輸入を禁止します。
そうなると困るのは日本。そもそもリサイクル施設が圧倒的に不足しているので、他の東南アジア諸国にまわそうにも、思うようにいきません。
さあ、どうしよう。←今ここ。
プラスチックごみ、リサイクルだから大丈夫って、言え……ないっすよね。
国連によると、昨年6月には67の国や地域が、プラスチック製品に規制を設けており、各国で使い捨てプラスチックを禁止、または有料化、さらに値上げが実施されていて、フランスでは2020年よりプラスチック製使い捨て容器が禁止されます。
これ、日本で言えば、コンビニ弁当どうするの? って話ですが、環境先進国フランスは、やるそうです。
で、わが日本はどうかといえば、来年4月よりレジ袋有料化。
減らさなきゃいけないのは分かっているけど、対応が後手後手で、なんとも……の日本です。
リサイクルもあやしい雲行きとなれば、日本はこの先、どうやってプラスチックごみを減らして行けるのでしょうか。
我われに今すぐにできることは、使い捨てプラスチック製品を選ばないこと、断ることぐらいかもしれません。
少なくとも、海にビニール袋やパッケージを飛ばさぬよう、気をつけて楽しみましょう!
では皆さん、良い週末を!
※海洋プラスチックごみ関連の記事は、『隔週刊つり情報』連載「魚眼海眼」にて紹介しています。