◎加藤 智晴

 こんにちは、エディターKです。

先週のことですが、次号11月15日発売(12月1日号)の巻頭特集の取材で横浜本牧の長崎屋さんへマダコ釣りの取材に行ってきたんですよ。で、朝、船宿で受付をするときに乗船名簿に記入したら、先着の何人さんかが全員70歳代だったんですね。結局この日は20数名が集まり2隻に別れたんですが、そのほとんどがご高齢の方だったんです。自分だってもう50代ですよ、そんなアタシが一番の若手って? 

 このお客さんたちがあと何年釣りをできるのか? このお客さんたちがいなくなったら船宿経営はどうなるのか? 一抹の不安を感じずにはいられませんでした。まあ今ドキ70代を高齢といっていいのか分かりませんし、釣りをされる方は高齢でも矍鑠とした方ばかりですから、少なくともあと10年は安泰でしょうけど。

 閑話休題。取材では魚の写真(いわゆる魚体写真)を撮ることはよくありまして、よく本誌の表紙とかにもなってますな。このとき困るのがクネクネ系。船床に置くとアッチャコッチャいっちゃうし、手で触るとベタベタしてカメラ操作できないし……。相棒でもいれば魚押さえ係、撮影係に手分けしてどうにかなるんですが、一人だとこれが厄介。諦めて、ま、今回は魚体写真はいっか~、となるわけです。

 だけど今回は是が非でも魚体写真押さえたいなと。

 そこで思い出したのが、いつだったかのアナゴ文字。あれ、どうやって撮影したか分かります? クネクネしないよう一度氷水で仮死状態にしてから並べたんですな。

このアナゴたちも氷でグッタリさせてから撮影しました

 その技がタコでも通用するんじゃないかと、わざわざ氷を仕込んでいったんですよ(基本タコ船に氷は付きません)。

まずはタコをおとなしくさせるための氷を用意。そのあとの手順は……そんなん撮影してる暇はありませんでした

 で、やっとの思いで釣れたタコ1杯を氷とともにクーラーへブチ込み、撮影の準備を始めたんですね。

 ところが、ふと見るとクーラーから脱走、タコが船ベリを歩き回ってるんです! こりゃいかんと、もう一度タコをクーラーへ押し込めばよかったんですが、動きが多少鈍っていたのでそのまま撮影に突入。で、出来上がったのが次号の表紙というわけ。

タコの生命力おそるべし、なかなかイイ感じで止まってくれません

 そんな苦労があったのかと見て(できれば購入←ド宣伝)いただければ、これ幸いです。

 以上、取材裏話でした。

 ではまた来週、バイナラ~。