◎沖藤武彦
いやはや、先週末からの一週間で、世間の空気がガラリと変わりました。
もちろん感染拡大を防止するため、行政の指示にしたがって行動するつもりです。自宅勤務もすすめていますし、協力します……。ですが、この、重苦しい空気は、なんでしょう? ある意味、驚きです。
なにせ東日本大震災のときの「自粛」と今回の「自粛」への呼びかけは、まったく意味も質も異なります。いくつか言葉は浮かびますが、すべてイヤなものです。
あえて表現するなら、必要以上に気持ちが萎縮するような、ズルズル引きずられていく感じ。
このストレスを解消するには、釣りに行くのが一番です。
ですが、首都圏では今、状況を見て、冷静に判断する必要があります。
だれもが感染するおそれがあり、感染させる側になるおそれもあるからです。
釣りに行くか、控えるか?
考え方はシンプルでいいと思います。
外出するか、否か。と同じです。
もし、外出するのであれば、体調が万全であることが大前提。
体調がよくない人は、釣り云々の前に、まず外出を控えましょう。
できれば体温を自分で測るぐらいの慎重さがあるといいと思います。
そして釣行する際は、感染防止に留意(手洗い、うがい、マスク着用)し、船宿の行っている感染防止への取り組みに協力していただきたいと思います。
なお、これらは、各自治体が出す要請(またはお願い)に協力することが原則にはなっておりますが、この一週間がそうであったように、今後、状況がどちらに向かうのかは分かりません。
こんなときだから新聞のススメ。
余計なおせっかいかもしれませんが、こんなときこそ、新聞を読むことをおすすめします。
国が補償をどうするのか、国会で何が話合われているのか、国外の情勢はどうなのかが分かるうえ、地域版では自分の住む地域の情報がしっかり掲載されています。
テレビやネットニュースやSNSを否定するつもりはありませんし、私も見ますけど、結局、新聞を読んで、もっと知りたければ対象となる項目や役所のホームページを検索してPDFをダウンロードするなどして深掘りする、という手順が、最も正確に知りたい情報を得ることができるように思います。
それに「声」に惑わされません。ニュースはまだしも、ワイドショーになると、声に加えて気を引くような映像、ひどい番組になるとBGMや効果音も入ります。これではとても冷静にモノゴトを判断できません。
また、SNSの「声」つまり個人的な感想や意見も、ときに冷静さを欠く要因になります。
おっと、新聞の販売促進員みたいになってきたと思ったら、こんな時間です。
実は今、創刊1000号の特別企画の資料を整理しているところなんです。
『つり情報』と沖釣りの1000号史
というタイトルで、4月15日発売の5月1日号から全4回掲載予定なのですが、その一回目となる「草創期・昭和〜平成前夜」は昭和50年代の釣り風景。環境も、テクノロジーも、人も、すべてが変化し続ける、ダイナミックな時代です。
予定ではその後、平成前半の「激動期」、「釣りブームと発展期」、そして令和への「成熟と天災期」へ移っていきます。
で、その資料にずーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっと目を通しているのですが、これが実に素晴らしい。
何が素晴らしいかって、釣りをしている人たちが、どの年代も皆、真剣だったり、笑顔だったり、生き生きした表情をしているんです。
これを見ていれば分かります。
釣りという遊びは人間社会にとって必要であり、なくなることはありません。
笑顔になる遊びが、不必要になるわけがありません。
必要とあれば、じっとガマンして耐えて、しぶとく行きましょう。
ということで、最後は昭和54年の2大メーカー広告対決で。
注)昭和55年の広告です
注)昭和55年の広告です
それではみなさん、笑顔を忘れず、よい週末を!