◎沖藤武彦

 

ども。気がつけば年内最後の金曜日、皆様、イカがお過ごしでしょうか。今週末の関東周辺はナギ予報、きっと釣り納めに出かける人が多いことでしょう。

 

ワタクシは29日にチャーターボートで釣り納める予定です。予報を見ると……お、小舟でも大丈夫そう。

 

気になるのが大晦日から年始のシケ&寒波。多くの地区で初出船、わがつり情報編集部が「初釣り」取材に出かける2日未明にかけてナギるよう願いたいところです。いやはや。

 

昨年の魚ギョ!10大ニュース
から今年を振り返る

 

さて。本誌では毎年「魚ギョ!10大ニュース」と題して、その年に関東の沖釣りで起こった異変やトピックをまとめて、水産学者・工藤孝浩さんにインタビューして、年明けに掲載しています。

  

 

 

ちなみに、昨年はというと……

 

つり情報編集部が選ぶ
2019年の魚ギョ!10大ニュース

 

1 黒潮大蛇行続く
2 東京湾奥のマアジ絶好調
3 犬吠埼沖アカムツフィーバー続く
4 東京湾でトラフグ増加
5 相模湾でクエの幼魚が増加
6 東京湾のマダコ28年ぶり大発生
7 相模湾のキハダ最大クラス連発
8 鹿島灘でムラサキイカ復活?
9 カワハギ不調続く
10 東京湾のタチウオ周年継続

 

でした。

誌面では工藤先生がこれら海の異変についての原因を考察したのち、

 

今年はどうなるのか?

 

を予測します。

で、それをザックリ図示したのが、こちら!

 

 ※無断複製を禁ず

今年、つまり令和2年、2020年の関東の沖釣りを振り返ると、ほとんど工藤先生の見立てどおりといえそうです。

その中で、予想と若干異なるのが……

 

① 黒潮大蛇行は収束傾向
④ トラフグはそれほど大漁ではなかった
⑦ 相模湾のキハダは全体的に低調
⑨ カワハギが上向いた

 

といったところ。

また、「ファクターX」とした

 

★オオニベに期待&注目

 

については、まさに現在進行形、今年も注目度が増しています。

なお、黒潮大蛇行の収束については、12月下旬現在、不安定ながら小蛇行が発生しており、完全に収束とはいえそうにない状態です。

 

令和2年2020年の関東沖釣り
魚ギョ!10大ニュース候補は?

 

例年ならすでに10大ニュースを選出して、工藤先生へのインタビューを済ませているのですが、今年は諸々の都合でまだ。

というわけで、ここで、魚ギョ!10大ニュース候補を考えてみましょう。

○シマアジ増加中!

 

○ハタ類(クエ含む)増加中!

 

○オオニベ増加中!

 

○ヤガラ増加中!

 

カップラーメンやスナック菓子の「増量中」みたいですけど、これら西〜南由来の魚たちは、間違いなく関東周辺で増えており、沖釣りにも変化を与えています。

 

中でも今年「増えた・オブ・ジ・イヤー」といえるのがシマアジ。

 

 

次点はオオニベ、ハタ類、といったところでしょうか。

 

また、

 

○イナダ・ワラサ今年も増量中!

 

そう、ブリ一族の隆盛も注目したいところ。関東一円、イナダが釣れない日がないといえるほどの魚影です。

 

このほか、人気の釣り物のトピックとしては

 

○カワハギ復活?

 

○マルイカ12月より始まる

 

などもニュースかも。

逆に、心配なのが

 

○マコガレイ&アイナメの不調

 

に加え、

 

○東京湾のメバルは大丈夫?

 

 

思い過ごしならいいのですが、年々メバル(標準和名シロメバル)の姿を見なくなっているように感じます。とくに夜釣りで顕著で、今や湾奥の夜ルアーメバルは、夜ルアーアジ状態。

 

これらは、ざっくり言えば地球規模の温暖化の影響を多少なりとも受けている事象ですから、来年も続くかもしれません。いやはや。

 

さて、そんな2020年、最大の魚ギョ!ニュースといえば、やはり

 

○東京湾ドラゴンフィーバー&テンヤタチウオ大流行!

 

 

でしょう。夏にかけて東京湾が一気に活気づき、その勢いが各地に広まり、現在まで続いている、とワタクシは思っています。

 

それほど、勢いがありました。

 

今年ほどの規模ではないにせよ、過去にも東京湾で大型タチウオが数多く釣れた年はありますから、今年のフィーバーが数年、いや、十数年に一度の椿事なのか、今後も続くのか、だれもが気になるところ。2021年もタチウオから目が離せません。

さてさて。

最後にやはり避けて通れないのが……

 

○新型コロナウイルスによる影響

消毒やソーシャルディスタンスの確保、予約制の増加など、沖釣りも大きな影響を受けています。

 

幸い、沖釣りを含む「魚釣り」は、コロナ禍にあって感染リスクの低いレジャーと認知され、愛好者が増えています。

 

とはいえ、リスクと隣り合わせであることは変わりありません。

 

緊急事態宣言が出された4〜5月を思い出せば、状況は楽観できるものではないと、だれもが理解できるはずです。

 

そうならないためにも、年末年始はくれぐれも慎重に、手洗い、うがい、マスクは当然として、

 

少しでも体調に異変を感じたら

釣りはもちろん

外出を控えましょう。

来年の今ごろ、新型コロナが終息、または収束に向かっていることが、魚ギョ!10大ニュースの見出しになっていることを願っています。

 

それではみなさん、よい年をお迎えください。

 

来年も、沖で、笑顔で会いましょう!