良型交じりで食い活発
剣崎沖のイサキ好模様!

三浦半島剣崎松輪港出船…剣崎沖

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※料金等データは2019年6月のものです。

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    三浦半島剣崎沖のイサキが6月に解禁して半月。今シーズンの出足は平均20尾ほどと釣果は控えめだったが、水温が上昇するにつれて食いが上向き、中旬以降は1束超えも狙える好模様となっている。

 サイズは16〜39センチまで日により様ざまだが、たとえ小型であっても脂が乗って食味に定評がある剣崎イサキは食いしん坊垂ぜんの的。 釣り場は港から航程20分ほどの吉野瀬がメインで、指示ダナは12〜18メートルと幅を持って出される場合が多い。どこでイサキがヒットするかを探り当て、アタリが出るタナを集中して狙うのが数をのばす秘訣だ。

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 剣崎沖のイサキ五目順調
多彩なゲストも魅力!

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6月に解禁した三浦半島剣崎沖のイサキ釣況を見てみると、トップ40〜50尾と順調で、日を追うごとに釣果は上向いている。

 しかし、出船前に成銀丸の山田祐弥船長に近況を聞くと、「早朝は食いますが、納竿まで釣れ続かないんですよねぇ。だから今のところ釣り物をライトイサキ五目にして、後半はアジを狙ってるんですよ」と予想外のコメントが返ってきた。「えっ、こんなにイサキが釣れているのに……」と出かかった言葉をグッと飲み込む。すべては実釣後に答えが分かるはずだ。

1投目に本命ヒット!
 釣行したのは6月9日。ほぼ満船の26名を乗せた第三成銀丸は、5時15分に桟橋を離れ港前でいったん停船。松輪港や間口港などから集まった船と並び、協定時刻の5時半になったところで一斉に釣り場へ走り出した。

 わずか数分で到着したポイントは剣崎沖の名場所・吉野瀬。山田船長が好ポイントに船を着けたらしく、第三成銀丸を取り囲むように船団が形成された。「はい、いいですよ。水深は20メートル。上から12〜18メートルを探ってみてください」 いきなり3名の竿が曲がった。上がってきたのはいずれも20センチ級のイサキ。幸先のいいスタートを切った皆さんを撮影していると、周りでもイサキが釣れ始めた。

 すると左トモの吉岡さんが、「タモお願いしま〜す!」と声を上げる。隣の山川さんがすくい上げたのは40センチ級のイシダイだった。「朝イチにハリス2号の仕掛けを切られて大物の予感がしたので、4号の仕掛けに替えたんですよ。もう一度食ってくれたのはラッキーでした」 興奮気味に話す吉岡さんは、垂涎ゲストのイシダイを朝一番から狙っていたと言う。

 お父さんと来ていた左胴の間の椎名イブキくん(11歳)は20センチ級のイサキをダブルで釣り上げた。手軽に楽しめるイサキ釣りは親子のレジャーにもピッタリだ。「これ、でけえ!」 右舷から声が上がり、振り向くと池上さんが当日最大36センチのイサキを誇らしげに掲げている。

 イサキの食いはどんどん上向き、ダブルで取り込む人が増える。もはや「イサキ絶好調!!」の大見出ししか頭に浮かばない。

名人のイサキ釣法
 出船前に、常連さんたちが「あの人は名人だよ」と口をそろえた人物が、左ミヨシの能登敏広さん。青森県の出身で、父親が元漁師なのだという。能登さんは船宿のウイリー仕掛けでコンスタントにイサキを上げており、釣り方を教えていただいた。「いや、名人なんかじゃないですよ」と謙遜しながらも、能登さんが教えてくれたのが次の釣り方だ。

 当日の指示ダナの12〜18メートルを例にすると、まず、タナの下限18メートルまで仕掛けを沈めてからシャクり始める。 1回シャクったら一呼吸おいて、竿先を下げながら道糸を20〜30センチほど巻き取り、この誘いを上限の12メートルまで繰り返す。指示ダナを2往復してアタリがなければ、仕掛けを上げてコマセを詰め直し、再投入。 ちなみに能登さんの「一呼吸」は、横で見ていた感じでは2秒ほどだった。 教わった釣り方を実践するといきなりイサキがダブルで釣れて、その後も連続ヒットでアッという間に5尾キープ。 やがて食いは一段落したが、隣の能登さんと釣り談義に花を咲かせながらもポツポツ釣れる。

 ここで、ひとつの発見があった。能登さんとの楽しい会話に気を取られ「一呼吸」が長くなったときにアタリが出て釣れたのだ。 そこで、前投でイサキが食った17メートルでコマセを振って仕掛けを止め、数えながらアタリを待つ。すると7秒でククンときた。 次の投入も同じように試すと今度は10秒、その次は15秒でアタリが出た。 このことを能登さんに話すと、氏も今は「一呼吸」を長くしたほうがアタリが出ると言う。 その後は、能登さんとともに、当たりダナの17メートル付近でコマセを振った後は置き竿にした。すると、置き竿でもポツポツ釣れる。

 仕掛けは能登さんも私も船宿仕掛けのウイリー4本バリ。擬餌バリのウイリー仕掛けは誘っていないとアタリが出ないと思っていたが、アタリが出るタナがある程度決まっていれば、置き竿にして少しずつ出るコマセと船の揺れが誘いになってイサキが食ってくるのだろう。 次第にアタリが遠くなり、船長はアジ狙いで水深25メートルへ移動。底から5〜10メートルの指示ダナで再開すると25〜40センチ級のアジが次つぎと竿を曲げた。 その後は30センチ級のハナダイが船中5枚交じって釣果に彩りを添え、12時半の沖揚がりを迎える。

 当日の釣果は16〜36センチのイサキが2〜41尾で、竿頭は能登さん。 出船前に船長が言っていたとおり後半はイサキが食い渋ったが、それでもトップ40尾以上で、イシダイ、ハナダイ、アジ多数とゲストも交えてお土産たっぷり。 6月中旬現在、日に日に模様が上向き1束超えの釣果も上がっている。剣崎沖のイサキは視界良好だ。


三浦半島剣崎松輪港

成銀丸

☎046・886・1719

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▶料金=ライトイサキ五目一人1万円(コマセ付き)
▶備考=5時半出船、駐車場あり。ほかマダイ五目、アジへも出船

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