ライトタックルで楽しむ
片貝沖のヒラメ好模様!

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※料金等データは2019年9月のものです。

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ヒラメは秋〜冬に盛り上がる人気ターゲット。ここ九十九里片貝港出船では、片貝沖の水深25〜30メートル前後を狙い、1キロ級主体に2〜3キロ級も交じっていい日はトップ5枚以上釣れている。全面解禁となる10月以降は釣り場が拡大し、さらなる釣果アップが期待できるだろう。

 なお、取材で乗船した片貝港の二三丸はライトタックル専門で出船しており、標準オモリは40号。道糸PE1.5〜2号を巻いた小型両軸リールとライトゲームロッドなどを組み合わせた道具立てで気軽に楽しめるのも魅力だ。

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ライト専門船で食い活発
片貝沖のヒラメ好期到来

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軽いタックルに細い道糸と軽いオモリ。いわゆるライトタックルは軽量ゆえに操作性に優れ、手元に伝わってくる情報がより鮮明であるためゲーム性が高い。釣具の進化とも相まって、近年はライトタックルの対象魚種も増えてきた。軽いタックルに細い道糸と軽いオモリ。いわゆるライトタックルは軽量ゆえに操作性に優れ、手元に伝わってくる情報がより鮮明であるためゲーム性が高い。釣具の進化とも相まって、近年はライトタックルの対象魚種も増えてきた。

 もちろんこれから盛期を迎えるヒラメにもライトタックルの風が吹いている。 そこでライトタックルもヒラメ釣りも大好きな私は、9月7日に九十九里片貝港の二三丸に出かけた。 二三丸はライトタックル専門のヒラメ乗合を出す船宿の一軒で、小倉忠船長にその魅力を伺うと、「ひと昔前のヒラメ釣りは、3メートル前後の長竿で、置き竿で釣るのが当たり前でしたよね。それからタックルの軽量化が進んで、手持ち竿で狙う攻めの釣りが手軽にできるようになって、より趣味としてのヒラメ釣りが楽しめるようになりました」とのこと。

 ようは「釣れちゃった」ではなく「釣った」なのだろう。 船長によると基本釣法はライトもノーマルも同じだが、ライトタックルは手持ち竿ゆえ、必要以上に竿を動かしてイワシを弱らせてしまう人が多いという。また、エサのイワシが暴れたり、ヒラメがエサに食い付いたときの感覚などが明確に手元に伝わってくるため、どうしても早合わせになりがちとのことであった。 片貝港出船のヒラメは8月、9月、10月と3段階に分けて釣り場を解禁する。目下の釣況はいい日でトップ10枚前後、平均で4枚前後と好調で、当日も満船16名の盛況で4時20分に出船となった。

 

エサ付けの注意点
 さて、ヒラメにエサをアピールして食い気を誘うために、イワシには元気に泳いでもらう必要がある。 そのためには、手早くていねいにイワシにハリを打たねばならない。できればオケの水の中で行うのが理想で、手のひらの熱がイワシに伝わらないように、手術用の手袋などを着けるベテランも多い。 エサ付けに慣れていない初心者は、イワシを弱らせないように、十分に手のひらを水で濡らしてからイワシを軽く握ってハリを打とう。

 釣り方の基本は、仕掛けの位置を底から1〜1.5メートルにキープしつつ、時折ゆっくりと底ダチを確認、これが誘いにもなる。アタリがきたら、ギューンと竿が絞り込まれるまで待ってから合わせを入れる。この2つがヒラメ釣りのキモだろう。 私は右ミヨシに入れていただき、しばしのクルージングを満喫していると5時15分ごろエンジンがスローダウン。  四天木根と呼ばれるポイントに到着。潮回りをしたのち、竿入れ協定時刻の5時半を待って、「やってください。水深は28メートルです」とのアナウンスでエンジン流しで開始となった。

 このエリアは岩礁帯で50センチほどの起伏があるが、さほど根掛かりの心配はないとのこと。 開始間もなく左舷ミヨシ2番の平井さんがヒットさせたが、秋らしく上がってきたのはイナダであった。 すると隣の斎藤さんがアタリをとらえて最初のヒラメをゲット。 続けざまに左舷トモから2番目の松野さんと、その隣の山崎さん、そして右舷トモ2番の玉井さんが釣り上げたのだが、いずれも1キロに満たないソゲであった。 船長によると、潮が澄みすぎているうえ動かないのが小型が食ってくる原因とのこと。 ヒラメ釣りに濁り潮は禁物だが、澄みすぎていると魚が警戒して大物ほど口を使わなくなる傾向があるらしい。 船長は食い気のある魚を探して小移動を繰り返した。

 左舷トモの山口さんがアタリをとらえた。じっくり食わせてグググーンとひときわ大きな引き込みに竿を立てて合わせを入れると見事にフッキング。深い竿の曲がりと時折突っ込む抵抗を楽しむように、ゆっくりと巻き上げて釣り上げたのは2キロ級のヒラメ。 このポイントで右舷トモの西田さんも1.5キロ級のヒラメを釣り上げた。しかしその後はマハタが顔を出したものの本命のアタリは遠く8時ごろに移動となった。

ヒラメのラブコール?
 30分ほど走って片貝港の東沖にある、堀川根と呼ばれるポイントの水深30メートルに到着。 私も竿を出していると携帯電話が鳴り、竿をキーパーに固定して携帯を取ると、「鈴木さん、食ってるよ!」と船長が大声で知らせてくれた。出ようとした携帯が圏外になっていたから、もしかするとヒラメから「これから伺いますよ」というラブコールだったのかもしれない。

 私が無事釣り上げたヒラメは後検量1.4キロ。この1枚が呼び水となり船内各所で竿がしなる。しかも釣れるサイズが1キロ級メインとなり、朝方よりもサイズアップしてきた。 再び私の竿にモゾモゾときたので仕掛けを止めて食い込みを待つ。ヒラメ釣りは、このアタリから食い込むまでのハラハラ感がたまらないのだ。 ギューンと絞り込まれた竿を起こすと、ギューンギューンと抵抗する。さっそくリーリングに移ったのだが、フッと急に軽くなったかと思えばまた強烈に突っ込む。

 これは青物、イナダに違いないと思ってグイグイ巻き上げると、姿を現したのはなんとサワラ。80センチ近いグッドサイズだ。 私はその後、1キロ弱のヒラメを追釣し、船内ではヒラメのほかマハタやカサゴ、サワラなどが上がって11時に沖揚がりとなった。

 釣果は0.4〜2キロが一人0〜7枚、船中34枚。残念ながら2名が型を見られなかったものの、何度かヒラメらしきバラシはあったようだ。 ヒラメはこれからが本格シーズン。10月から全面解禁となる片貝沖でハラハラドキドキのヒラメ釣りを楽しんでみてはいかがだろう。


九十九里片貝港 二三丸

☎0475・76・9957

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▶料金=ライトヒラメ乗合一人1万2000円(エサ、氷付き)
▶備考=4時集合、無料駐車場あり

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