南房のイサキ五目盛況!

※無断コピー・転載禁止
※料金等データは2019年10月のものです。

01

秋の南房の人気メニューの一つがイサキ五目。江見港の第二絹丸では、早朝は周年楽しめるイサキを狙い、お土産が十分となったところで五目狙いへ転じるスタイルで出船している。

 目下の釣り場は和田~千倉沖で、イサキは水深40~50メートル付近で25~30センチ級主体にいい日は30尾以上釣れている。 後半の五目釣りは水深70~90メートル前後とやや深場を狙うが、釣れる魚種はハナダイやキダイ、アジ、サバ、カイワリ、マハタ、ホウボウ、キントキなどなど多彩。 南房のイサキ五目は色いろな魚を釣りたい五目釣りファンにうってつけ。にぎやかなクーラーを見てニンマリしてみてはいかがだろう。

船宿データベースはこちら。


ビギナーにもおすすめ!!
南房のイサキ五目を満喫

P56 57 01

色いろな魚を釣って沖釣りの秋を満喫したい! そんな願いをかなえられるのが南房江見港第二絹丸のイサキ五目。色いろな魚を釣って沖釣りの秋を満喫したい! そんな願いをかなえられるのが南房江見港第二絹丸のイサキ五目。 周年楽しめるイサキをメインに据え、お土産が十分となった時点で少し深みの五目狙いへ転じる。タックルはそのままに仕掛けを替えるだけで楽しめるのがうれしい。 五目狙いで釣れる魚はハナダイ、キダイ、アジ、サバ、カイワリ、マハタ、ホウボウ、キントキなど。何が釣れるのか分からないのも魅力の一つとなっている。

 

多点掛けでスタート
 取材に訪れたのは10月17日。大川浅雄船長によると台風19号の通過後、久しぶりの出船となった前日は、港近くの和田沖の定置網周りを攻めたものの、イサキが口を使ってくれなかったため、千倉沖へ向かうことになった。 当日集まったのは同宿に30年以上通う常連さん2人、右舷ミヨシとトモに分かれて座り、私は左舷ミヨシに入る。 準備が整ったところで5時半に出船。港の外へ出ると風が強くウネリがあるため、ゆっくり南下、30分ほどでイサキ釣りのポイントに到着。「水深40メートルです。32〜35メートルを探ってみてください」との幅を持たせた指示ダナがアナウンスされ、常連のお2人は同時に投入する。

 2人とも1投目からアタリがあり、いきなり25センチ級のトリプル。再投入するとすぐにアタリ、先ほどと同サイズが今度はダブルで掛かった。 幸先のいいスタートだったがサイズが小さいため、30センチ級が期待できるという定置網周りの40メートルダチへ移動となる。「32〜35メートルです。イサキの食うタナを探ってみてください」とのアナウンスで再開となる。 すぐに左舷ミヨシの島田さんの竿がたたかれ30センチ級のイサキのダブル。続いて右舷トモの平さんも同サイズのダブル。アタったのは2人とも34メートルだったそうだ。 2人が持参したエサはオキアミとバイオベイト。オキアミを付けて釣り始めたが、イサキの食いがいいので手返しよく釣るため、エサ持ちがいいバイオベイトに替えて数をのばしていく。「朝のうちにお土産を釣りなよ! イサキの反応で真っ赤だよ。今がチャンスだから……」と大川船長からお誘いいただいたので私も竿を出すことにした。

 南房のイサキ釣りは初めてなので船長に釣り方をうかがうと、「海面からのタナ取りで、指示ダナは32〜35メートルです。35メートルからハリス分下ろしてコマセをまき始めます。リールのハンドル1回転分の幅でシャクり、32メートルまで探り上げて、イサキの食いダナが分かったら、次投からはそこを集中的に探ると効率よく釣ることができますよ。アタリは竿先をククンとたたくように訪れるので、合わせは軽く竿を立ててハリ掛かりを確かめる程度でいいでしょう。追い食いを狙うときはアタリのあったタナでそのまま待っていてください。 コマセカゴの調整は、上窓を3分の1ほど開き、下窓は全閉。コマセは8分目ほど詰めればいいですよ」とアドバイスをいただく。

 持参したイカタンを米粒大にカット、チョン掛けして船下に仕掛けを投入。50〜70センチほどキュッとシャクり上げ、35メートルで竿を止めて2〜3秒待つと竿先がククンとたたかれた。 軽く合わせてから追い食いを狙うと次つぎとアタリが訪れ重量感が増す。これはたまらない。ググンと一層強く引き込まれたところで巻き上げ始めると25〜30センチ級のイサキがなんとトリプルで上がってきた。 1投目だったこともあり、あまりのうれしさにだれかに見せたい衝動に駆られ、魚をぶら下げたまま振り返ると、島田さんが慎重にヤリトリをしている真っ最中。 竿の曲がり具合から良型に違いないとわれに返り、カメラを持って駆け寄ると当日最大の35センチを取り込まれた。 その後、平さんは船酔いしてしまったが、私は15尾、島田さんも20尾を釣り上げお土産は十分となり、午前8時過ぎに五目狙いへ転じる。

 

ダブルが当たり前!
「ハリス3号の3本バリ仕掛けに交換しておいてください」とのアナウンスのあと、やや深場へ移動。10分後、千倉沖の五目釣りポイントに到着。「水深80メートルです。タナは底から5メートルです。ここはハナダイやキダイのほかに大アジの実績が高いですよ」とのアナウンスでスタート。 1投目から島田さんの竿先を激しくたたくアタリがきて、35センチ級のアジ&サバのダブル。さらに30センチ級のハナダイと25センチ級のキダイのダブルと続く。

 絶好調の島田さんは、3本バリにハナダイ2枚、キダイ1枚のパーフェクトも達成!「最初のアタリがきたら、1メートル巻いて追い食いを狙いました。魚が掛かると暴れて残りのエサが外れやすくなるせいか、タイのトリプルはめったにありませんでした。そこでオキアミを背掛けにしてエサ持ちをよくしたら、きましたよ!」と島田さん。 これを見てが然やる気になった私は、はやる気持ちを抑えて船長に釣り方をうかがってから釣ることにした。「五目釣りは底からのタナ取りになります。仕掛けが着底したら糸フケを取り、コマセを2〜3回に分けて振り底上5メートルで待ちます。3〜4分たってもアタらなければ再着底させてタナを取り直してください。コマセカゴの調整はイサキと同じです」

 ていねいにオキアミを付けた仕掛けを投入し、コマセを振って指示ダナで待つとすぐに竿先が鋭く突っ込んだ。取り込んだのは30センチのハナダイと25センチのキダイで、小さくガッツポーズ。次投では30〜35センチ級のアジ、続いてサバを追釣したのだが、風が強くなったため10時半に早揚がりとなってしまった。 五目釣りは島田さんが25〜30センチのハナダイ、キダイ交じりで15枚、30〜35センチのアジ、サバ交じりで20尾、カイワリ。私はハナダイ、キダイを各1枚、アジを3尾、サバを3尾。 ハナダイもアジも良型ぞろいで大満足。多彩な魚種で埋まるクーラーを見てニンマリするのだった。


南房江見港  第二絹丸

☎090・1044・2678

P56 57 04

▶料金=イサキ五目乗合一人1万円(コマセ、氷付き)、エサ500円(要電話確認)
▶備考=5時半集合。駐車場あり

船宿データベースはこちら。