年末年始の鉄板ターゲット
東京湾のライトアジ絶好調

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※料金等データは2019年12月のものです。

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手堅く釣れる年末年始の鉄板ターゲットが東京湾のライトアジ。 東京湾奥葛西橋・第二泉水に乗船した取材日は、横浜〜本牧沖の水深20メートル前後を転々と探りつつ、バリバリの入れ食いタイムとポツポツ上がるのんびりモードを繰り返す展開。こうして一日楽しく釣れ続き、16〜36センチの大小交えてトップ96尾、一人平均50尾というスゴい釣果に! 船長によれば、今後も安定して釣れ続きそうとのことだから、数釣りに燃えるファンはもちろん、沖釣りビギナーにもおすすめだ。

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東京湾のライトアジ高位安定
一日船でのんびり楽しもう!

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江戸前のアジは冬でも熱い! 近年暖冬の影響か、真冬でも釣果が期待できる東京湾奥出船のライトアジ。 晩秋は1束(100尾)はおろか2束、3束なんて釣果も聞こえてくるほど絶好調の釣れっぷりを見せていた。 その勢いは、冬の訪れを肌で感じるようになった今でも衰えていない。そこで、その盛況ぶりを目の当たりにしようと12月9日、ライトアジで定評がある葛西橋の第二泉水へお邪魔した。 当日は月曜日でかなり寒さが厳しいという天気予報。さすがにお客さんの出足が心配だったが、いざ船宿に着いてみると私を含めて19名と週末並みの賑わいである。

 しかも6時ちょっと過ぎだというのに、大半の人がすでに乗船して出船を心待ちにしているから驚きだ。 この賑わいを見るだけでも連日の好釣果がダテじゃないのが伝わってくる。 私も遅ればせながら乗船し船上の熱気に当たっていると、クーラーなどの重たい荷物を乗せた車が到着。 自分の荷物を各自船に運んだところで定刻7時に河岸払いとなった。

 

大小交じるのはなぜ?

 湾奥出船のライトアジ船の場合、通常は川崎沖あたりからスタートして横浜、本牧方面へ釣り進むのが基本パターンの一つだが、当日は最初から横浜沖に直行。桟橋を離れてから小一時間の船旅である。 最初に小倉裕士船長が選んだポイントは、船長のお気に入りの場所なのかすぐに群れが見つかり、「水深17メートル。タナは底から2〜3メートルを探ってください」とのアナウンスでスタート。 好調が続いているだけに、いつ入れ食いのスイッチがオンになるか分からないので、素早くミヨシに立ってカメラを構えて待つ。 1投目からポツポツとアジが姿を見せ、右舷ミヨシ2番の方が大型をブッコ抜く。

 今のアジですか? と思わず聞いちゃうほどの大きさで目測で35センチはあったが、返ってきた返事は、「ええ、アジです!」。 この1尾を皮切りに船中で30センチ級の良型ラッシュが始まった。 面白いことに15〜20センチ前後の小型ばかりの人や、25センチ前後の中羽ぞろいの人もいる。 思うに魚影が濃くタナの幅が広いので、探るタナが微妙に違うとサイズも違ってくると推察した。 船中のバケツの中を見て回ると、アジのサイズにはやはり偏りがある。またゲストで釣れる魚もカサゴばかりの人やイシモチばかりの人もいれば、アジだけを釣る人もいた。

 1キロ級のヒラメを釣った方もいたが、これはハリ掛かりしたアジに飛び付いてきたもの。今年はタチウオもよく食い付いてくるらしい。釣れればもうけもんだね(笑)。 ちなみに当日、仲乗りさんがサバの身エサでタチウオを狙っていたところワラサが食ってきた。 今冬はワラサなどの大型青物が湾奥に回っているがキャッチできる確率は低いようだ。 とりあえず竿がグーンと引っ張られたら、ドラグを緩めて対処してみよう。うまくすればサプライズゲストと対面できるかもよ!

 

入れ食いでものんびり

 さて、肝心のアジのその後はというと、ダブル、トリプルも見られ食いは順調。入れ食いではないが、船中でだれかしらがアジを取り込んでいる状況だ。 水深が浅いだけに単発でも手返しが早いから、それなりに数はのびていく。 しばらくそんな状態が続いたが、10時ごろ、もうすぐポイントのそばを大型船が通るとのことで、本牧方面へ移動することになった。 10分ほどで本牧沖のポイントに到着し、すぐに再開。船長の話では、最近のメインは本牧沖だったが、前日は反応があるのに食ってこなかったとのこと。

 それで最初は横浜沖からスタートしたらしいのだが、船長の不安は的中。すぐ移動になり、転々とするも不発続き。 やっぱり本牧はダメなのか……と思った矢先、すぐ近くで好調な僚船を発見。近くに寄ってお仲間に入れてもらった。 最初はパッとしなかったが、徐々にコマセが効きだすと、早朝と同じ感じで食い始めた。 なまじバリバリ入れ食いになるより、ていねいに釣るからかえって数はのびている。 私的にも写真が撮りやすくてナイスだ。入れ食いだと写真を撮らせてと言いにくいんだよね(笑)。 ここで最後までやってもいいんじゃない的な雰囲気もあったが、昼ごろまで楽しんでまた移動となった。 船長的にはバリバリと釣らせたい思いでの移動であろう。といっても、ちょっと動いただけだけど。 水深はちょっぴり深くなって20メートル前後。お手軽な深さには変わりはない。

 ここも同じくコマセが効きだすとアジがポツポツと顔を見せ始め、今までと違って釣れ方に勢いがある。 ダブルで上がってくることが多く、その頻度が時間がたつにつれて増していき、まさに入れ食いタイムだ。 しかし、すでに皆さんお土産には十分な釣果を得ているためか、ガツガツ感がない。 これが朝イチだったらもっと夢中になって釣りまくるんだろうけど、まったくもってマッタリとしている。 仲間に釣り方を教えてもらいながらの初心者も、ご夫婦でお楽しみの方も、さらに90歳超のスーパーシニアの方も、カメラを向ければ笑顔でポーズを取ってくれるのは余裕の現れであろう。 結局ここが最後のポイントとなり14時の沖揚がりを迎えることになった。

 釣果は30〜96尾で一人平均50〜60尾ほど。これにカサゴやイシモチ、カマス、大サバ、ヒラメ、ワラサなど多彩なゲストが交じり、皆さんクーラー満タンだ。 ちなみにサイズは16〜36センチと大小交じりだが、アジはサイズによって食べ方が色いろあるから、グルメ派には好都合といえるだろう。 そういえば、船に釣りすぎ注意のシールが貼ってあったが、食べすぎ注意も必要かもね? これからさらに厳しい寒さがやってくるけど、脂をたっぷりため込んだ東京湾の金アジは、いつだって元気いっぱいですぞ!


東京湾奥葛西橋 第二泉水

☎03・3645・2058

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▶料金=ライトアジ乗合一人9700円(コマセ、付けエサ、氷付き)。女性・子供割引あり
▶備考=7時出船、駐車場あり。ほかカワハギ、シロギス、タチウオなどへも出船

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