数が望める初夏の狙い目!
南房のイサキ&五目釣り好調

南房江見港出船…江見沖

本誌APC(東京)/鈴木良和

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※料金等データは2019年4月のものです。

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南房のイサキが好調だ。コマセを振ってタナに合わせた途端にククンと竿先が曲がり、シャープな引きを楽しみつつ巻き上げると20〜30センチ級が釣れ上がる。トップが規定数の50尾に達する日も珍しくなく、初心者でも20尾前後釣れる好模様だから大型連休の行楽釣行にももってこいだ。南房のイサキが好調だ。コマセを振ってタナに合わせた途端にククンと竿先が曲がり、シャープな引きを楽しみつつ巻き上げると20〜30センチ級が釣れ上がる。トップが規定数の50尾に達する日も珍しくなく、初心者でも20尾前後釣れる好模様だから大型連休の行楽釣行にももってこいだ。

 取材した江見港の新栄丸は、さらに魅力的。前半は手堅くこのイサキを狙い、後半はマダイやアマダイを始め、アラやホウボウなど多彩な魚が顔を出す五目狙いへ転進するイサキ&五目のリレー釣りで出船している。 おいしい魚があれこれ釣れるから、1度の釣行で豪華舟盛りも夢じゃない! 食いしん坊にイチオシだ。

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◉南房江見港発➡江見沖

2倍楽しい欲張りリレー2倍楽しい欲張りリレーイサキ&アマダイ五目盛況

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イサキは初夏に盛り上がる人気ターゲット。食味もよく刺身や塩焼きはもちろん、空揚げの中華風あんかけや、トウバンジャンを入れてピリ辛に仕上げた煮つけは絶品だ。イサキは初夏に盛り上がる人気ターゲット。食味もよく刺身や塩焼きはもちろん、空揚げの中華風あんかけや、トウバンジャンを入れてピリ辛に仕上げた煮つけは絶品だ。

 おいしいうえに見た目も目元が愛らしい魚なのだが、侮ると手痛いしっぺ返しを受ける。背ビレの棘条(トゲ)がたいへん硬くて鋭く、バタバタと暴れているときに不用意につかむと手に刺さってケガをする。釣行の際はぜひ気をつけて、念を入れてグローブなどをするといいだろう。

 

潮が動けばバリ食い!
 3月23日、釣友の塙くんを誘って南房江見港の新栄丸へ。同船はイサキを釣った後、アマダイ五目へ転進するリレースタイルで出船しており、近況を武ノ内船長に伺うと、「イサキだけだとすぐに規定数の50尾に達してしまう日が多いので、後半は色いろな魚が釣れるアマダイ五目にリレーして楽しんでもらってます」と笑顔で答えてくれた。 乗船者5名がそろったところで釣り座のクジ引きが行われ、私たちは左舷トモ寄りに並んで入り、各自の準備が整ったところで5時半ごろ出船となった。 釣り場へ向かう途中に船長からアナウンスされた釣り方のアドバイスは次のとおり。①付けエサなしのカラーバリ仕掛けがおすすめ。バイオベイトなどを付けエサにするときは、魚が吸い込みやすいように米粒くらいに小さく切って付ける。②コマセカゴの調整は、下窓を閉め、上窓を2分の1くらい開ける。③コマセが入ったバケツは、右舷はロッドキーパーの右側に、左舷は左側にセットする。④海面からタナを取る。「○〜○メートル」とアナウンスした指示ダナの範囲をシャクリ上げて探り、食いダナを見つけたら集中して狙う。⑤シャクリの幅は50センチほどで、シャクった後に魚が食いつく間を数秒取る。食いが悪いときは、シャクリの強さや食わせの間を色いろ試してヒットパターンを探る。手返しの間隔は2分以内。

 こうしたアドバイスを熱心にするのは、お客さんにたくさん釣って喜んでもらいたいという思いからだろう。 江見沖の水深50メートル付近に到着し、協定時刻の6時半(4月から6時になるので出船時間などは要確認)にスタート。指示ダナの範囲は35〜45メートル。 1投目から右胴の間の秋山さんが25センチ級を抜き上げると、続いて釣友の塙くんも同級を釣り上げた。 アタリがきたタナを聞くとどちらも40メートル前後でヒットしたようで、その後も秋山さんはコンスタントに釣り上げていく。 しかし、右トモの横尾さんはアタリがきても巻き上げ中のバラシが続いて苦戦している。船長によると、ほとんど潮が動いておらず食いが浅いのが原因とのこと。 その後はアタリが遠のき、船長は反応を探して流し変えを繰り返してくれたがなかなか好転しない。 8時過ぎ、ようやく潮が動き始めると、横尾さんと塙くんがダブルで、右ミヨシの長谷川さんがトリプルで釣り上げてペースアップ。 ところが、いよいよ時合到来だ! と喜んだのも束の間。強い南西風が吹いてきて、このポイントでの釣りが困難となり船長は灘寄りへ移動を決断した。

 20分ほど走って再開。ここは海底の起伏が大きく水深が25〜40メートルの範囲で変わっていくので、指示ダナを聞き逃さないように注意してほしいとのアナウンスが出る。 ここから私も参戦。指示ダナは20〜30メートル。タナの下限からコマセを振りながら誘い上げると25メートル付近でキューンと竿先が引き込まれた。 追い食いを狙って誘い上げ、2度目の引き込みがきたところで巻き上げると22〜25センチ級のイサキがトリプルで上がった。 続いてダブル、ダブル、トリプルと空振りなしで釣れ上がり、まさにイサキパラダイスの様相だ。 このチャンスタイムを逃すまいと、船中一丸となって釣り続け、足元のタルが見る見るうちにイサキで満たされていった。


高級魚のオンパレード
 次第に風が収まり、9時半過ぎにアマダイ五目に転進。 仕掛けはアマダイ用で、付けエサのオキアミは持参になるが出船前に船で購入できる。 テンビンの先の仕掛けだけを交換し、コマセをまいてアマダイ、キダイ、ホウボウ、ウッカリカサゴ、オニカサゴ、アラ、キントキなど多彩な魚を狙う釣りだ。 15分ほど移動して水深100メートル付近に到着し、「タナは底から5メートルまでの範囲です」とのアナウンスで第2ラウンドがスタート。

 さっそく塙くんがアタリをとらえて600グラム級のアラとキダイを一荷で釣り上げた。彼は根魚狙いで、オニカサゴ仕掛けに持参したイカとサバの身エサを付けていた。 その直後、秋山さんも1キロ級のアラを上げる。こちらはアマダイ仕掛けのオキアミに食ったようだ。 私もアマダイ仕掛けにオキアミを付けて誘っていると、ガガッと明確なアタリがきて1キロ級のアラをキャッチ。「鈴木さん、アマダイが上がったよ!」 船長の声に振り向くと長谷川さんが40センチ級を釣り上げていた。「アマダイは固まっていることが多いから集中して!」 すると、船長の予想どおり横尾さんにヒット。巻き上げ中に何度か激しく抵抗し、ボカッと海面を割ったのは当日最大48センチのアマダイであった。

 大型の登場に全員が触発され気合を入れて誘う。ところが、サバが回ってきて釣りにならなくなりポイント移動を余儀なくされた。 その後はアタリが遠のき11時過ぎに沖揚がり。 イサキの釣果は20〜30センチ級が平均30尾ほどで、後半の五目釣りではアラ、アマダイ、キダイ、キントキ、ホウボウなどが釣れて皆さんお土産はバッチリ。 色んな魚を釣って楽しむ南房のイサキ&アマダイ五目。ゴールデンウイークの行楽釣行にもおすすめだ!


 船長に聞きました船長に聞きましたイサキ釣りのコツは?

「基本どおりにやっても自分だけが釣れないときは、よく釣っている人の釣り方を見て、まねをするのが一番です。「基本どおりにやっても自分だけが釣れないときは、よく釣っている人の釣り方を見て、まねをするのが一番です。 魚の活性が上がらず食い渋ったときは、ハリにオキアミやバイオベイトを付けますが、食いが立ってきたらカラーバリ仕掛けで十分に釣れますし、付けエサなしのほうが手返しもいいですね」


新栄丸

千葉県鴨川市東江見359-1 04-7096-0268 

http://tj-web.jp/funayado/104.html

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