追い食い狙いが好釣果の秘訣!平潟沖の中深場五目は引き味満点

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茨城県平潟港・第茨城県平潟港・第15隆栄丸はマダラ、アカムツ、メヌケ、アブラボウズなど中深場〜深場の釣りを得意とする船宿。1〜7月の看板メニューは「中深場五目」で、水深120〜200メートル前後に生息するウスメバルやウケグチメバル、小型のメヌケ、クロムツ(ムツ)、ソイ、メダイなどをフラッシャーサビキ仕掛けで楽しませてくれる。

1月中旬の取材日は、前日は 1月中旬の取材日は、前日は11度だった水温が17度台と5度以上も上がった影響もあってか食い渋り気味。それでも慣れた人は追い食いを狙ってオキメバル専用の軟調ロングロッドを何度もしならせ、ウスメバルを主体にトップ46尾の釣果。船長によれば、連日反応はバッチリ出ているとのことだから、水温が落ち着けばさらなる釣果アップも望めるだろう。

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※料金等データは2021年1月のものです。

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平潟沖はオキメバル満開真冬の中深場五目が熱い

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寒さをよそに熱いシーズンを迎えるのが中深場〜深場の根魚釣り。キンメかアコウか。オニカサゴも捨てがたい。あれこれ迷うが、その前に立ちはだかるのが天候だ。 気象予報アプリを見ると、外海海域の釣り場は軒並みシケ予報。ところがマップ画面を北にスクロールさせていくと、茨城県北部沖から福島県南部沖にかけては出船には問題ない予報だ。 茨城県平潟港の第15隆栄丸の釣果情報を見ると、中深場五目乗合でウスメバルを主体としたいわゆるオキメバルがトップ50尾を超えているではないか。船宿に連絡すると、「予報はあまりよくないけど、こっちの海は大丈夫ですよ」とおかみさん。 今期一番の冷え込みに尻込みなんぞしていられない。

 1月中旬、私を含む9名の釣り人が船着き場に集合。釣り座はクジ引き抽選。最後にクジを引いた私の席番号は1番。右トモだ。 エサの冷凍ホタルイカは受付時に購入可能。2パックを購入し、釣り場に着いてすぐにエサ付けができるよう1パックを海水をくんだバケツに浸し解凍しておく。 5時過ぎに出船、航程1時間半ほどで釣り場到着。海上は北西風5〜6メートル程度とまずまずのコンディション。

反応バリバリ!? 

船宿仕掛けは7本バリのフラッシャーサビキ、オモリは200号だ。釣り場の水深は深くても230メートル前後なので500番(3000番)クラスの電動リールにPE4〜5号を400メートル巻いておけばOK。 竿はオモリ負荷表示120 〜200 号前後、全長2メートル前後の青物対応のワンピースロッドか、3〜ドか、3〜3.6メートルのオキメバル専用竿など。 私は操作性のよさで前者を使用しているが、オキメバル釣りをこよなく愛す釣り人はメバルの派手なアタリと多点掛けの重量感を演出してくれる後者を選択する人が多い。当日も3名がオキメバル専用竿を使用していた

。 エサのホタルイカは胴からキモ付きの頭部を抜き、口からハリを入れ、目と目の間に刺し抜く。自作の10本バリ仕掛けにエサ付けを終え、準備完了だ。「やるよ! 後ろから順番に投入していってね」とのアナウンスに続き、プッと短くブザー音が鳴る。200号のオモリを放り込み、投入完了だ。「160メートル。いい反応だよ。根掛かりに気を付けてね」 着底したらすぐに糸フケを巻き取り、さらに底を1メートル切る。しかし期待とは裏腹に反応がない。「アタリこないかい? 反応はスゴイけどなぁ……」 ガクガク、キュンキュンッ。底ダチを取り直すこと数回、ようやくメバルらしい派手なアタリで竿がたたかれた。 アタリがきたらリールのハンドルを1回転巻いて追い食いを待つのがオキメバル釣りのセオリー。しかし、アタリは続かず巻き上げの合図。 仕掛けをたぐりながら海面をのぞくと赤い魚影。1尾だけだが30センチ超のウスメバルをゲット。抱卵し始め、お腹がぷっくらと膨らんだボデ腹がぷっくらと膨らんだボディは最盛期間近を感じさせる。 交じりで掛かっていた小サバはさっそくエサ用にカット。2投目以降はホタルイカとサバの切り身を交互に付ける。

「昨日11度台だった水温が今日は17度台と一気に5度以上も上がっちゃった。これじゃ魚も口を使わないよ」 この場所を見切って沖目の200メートルダチへ移動となる。 ここでは食いは渋いながらも良型パンダメバル(ウケクチメバル)と小メヌケを主体にアジ、クロムツなども顔を出した。 サバに邪魔されることも多いが、良型の脂が乗った寒サバだ。大事にキープする。 左ミヨシの高野さんのロングロッドが海面に突き刺さらんばかりに円弧を描く。んばかりに円弧を描く。 赤い満艦飾を期待したが、上がってきたのはメダイ。しかも圧巻の7点掛け。これにはご本人もビックリだ。

多点掛け達成!

 その後はアタリがきても単発ばかり。やはり皆さんの意中は大型ウスメバルの多点掛けだ。 船長もその期待に応えるべくポイントを転々と移動。ラストは灘寄りの120メートルダチで勝負となる。 と、ここで右ミヨシの嘉か成なりさんのロングロッドが派手にたたかれる。海中に見えてきたのはいくつもの赤い魚影。ゾロゾロと5尾のウスメバルが取り込まれた。 やっとオキメバル釣りらしい画が撮れて私も一安心。 私の席からは見えなかったが左ミヨシの高野さんにも追い食いのアタリが続いたようで、巻き上げも重そうだ。「またメダイじゃないの?」「おおマジかよ! すげぇ!」 仕掛けが上がってくると、お仲間の冷やかしが歓声に変わった。

 今度は本命! ゾロゾロと10本バリ仕掛けに9尾の良型ウスメバルが連なり上がってきた。これぞオキメバル釣りきた。これぞオキメバル釣りのだいご味。平潟沖のポテンシャルだ。 オキメバル釣りは一度にどれだけ数を掛けるかで釣果に大きく差が出る。 単発ヒットがほとんどの中、高野さんは常に追い食いさせてメバルを2〜3尾ずつ釣り上げており、船中平均一人10尾前後と芳しくない中、ウスメバル、パンダメバルを合わせて46尾でダントツ。「たまたまですよ」と謙遜しながらも、オキメバルマニアの実力の違いを見せつけた。 同船では7月までウスメバルを主体とした中深場五目を狙っていくが、最盛期はズバリ2〜3月。この号の発売後が狙い目だ。


茨城県平潟港第15隆栄丸

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▼料金=中深場五目乗合1人1万5000 円(氷付き)

▼備考=予約乗合。出船時間は電話確認。 ほかアブラボウズへも出船

 

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