魚影の濃さは折り紙付き 

鹿島のヒラメ視界良好

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「鹿島のヒラメは当たり年だね」 12月に全面解禁して間もなく、そんな声が聞こえてくるほど今シーズンの鹿島沖のヒラメは絶好調。1キロ前後を主体に2〜3キロ級を交えつつ、トップが楽らく規定数の10枚に到達する好況が続いている。 鹿島新港の桜井丸で取材した12月上旬も、流し変えて仕掛けを下ろすたび船内だれかしらにアタリがくる展開。乗船者21名で2.8キロを頭に一人1〜10枚、トップが2名でオデコなしと魚影の濃さを実感できた。 当地のヒラメは年末年始も期待大。ビギナーはもとより、スキルアップを目指すファンにもイチオシだ!

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※料金等データは2021年1月のものです。

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ヒラメ絨じゅう毯たんが広がる鹿島へアタリ止まらぬ爆釣劇!!

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1212月6日、早朝5時半。まだ薄暗い茨城県鹿島新港を出た第二十七桜井丸は、航程約50分をへてポイントに到着した。東の空が赤く焼け始めている。 ヒラメ釣りなら置き竿を出したまま取材ができるので、私は最初から仕掛けを下ろすつもりでいた。「はい、いいですよ。水深は32メートル」 船長のアナウンスで21本の仕掛けが一斉に下ろされる。私はカメラを抱えたまま糸フケを取り、底ダチを取り直した。そして、置き竿にするためにリールを1メートル巻こうとすると、ガツガツ、ガツガツ、といきなりアタリがきた。着底一発だ。 慎重に竿先を下げながら、食い込みを待つ。ガツンと竿先が持っていかれた。頭上まで竿を上げ、大きく合わせを入れる。ズシッ! 乗った! リールを巻くと、暴れるヒラメに高揚感が爆発する。ヒラメ釣りの至福の瞬間だ。

 仲乗りの清宮さんが、タモを海面に向けて待っていてくれる。海面に浮いたヒラメを竿で誘導してタモまで泳がせる。清宮さんが絶妙なタイミングですくい上げてくれた。 船中1枚目のヒラメを手にしてうれしさのあまり、アタリを察知したときからタモから取り出すまでの一連のシーンを頭の中でもう一度反すうした。しかし、余韻に浸っている暇はなかった。このヒラメをオケに入れる暇すらなかった。その直後から、船上でヒラメの爆釣劇がスタートしたのだ。

タモ取りに大忙し

大清宮さんが慌ただしく左大ドモの井い ぞ副い さんのもとへ走ってヒラメをタモ取りすると、リールを巻き始めると、中田リールを巻き始めると、中田さんの隣の北村さんもアタリをとらえた。 これらの撮影を一通り済ませると、左胴の間の高宮さんと右トモの碇いかりさんもヒラメを手にしている。 まだ終わらない。左ミヨシ3番の三さ ん瓶べいさんがリールを巻き始めると、中田さんが2回目となる合わせを入れた。 鹿島のヒラメ釣りは横流しがメインなので、ここでいったんインターバルが入る。

 左右が入れ替わって再開すると、川名さんの2枚目に続いて、中田さんが3枚目、4枚目と連釣を披露。右トモ側2番の岩熊さんも歓喜の声を上げた。 まさに怒ど涛とうのラッシュだが、ここまでに釣れたヒラメは40センチ前後の1キロ弱と小ぶりの感は否めない。しかし、次に再び左右が入れ替わると、右ミヨシ2番の滝川さんが55センチ、1キロオーバー、右胴の間の伊藤さんが70センチ、2.8 キロのヒラメを釣り上げた。 ここまでおよそ2時間。もうオデコはいない。私にいたっては釣れたヒラメのハリを外す暇もなかったくらいだから、置き竿にする暇もない。このあたりで衝動を抑えきれずに竿を手にすると、またいきなりヒラメが釣れた。 だが、船上ではまだ爆釣劇が続いている。再びカメラを手に駆け出そうとする私に、「もう写真はいいから。せっかく来たんだから、ヒラメ釣りなよ」と船長が声をかけてくれるほどの状況だった。

長めのハリスが吉

この時期の鹿島沖のヒラメは、イワシの群れが回ってこないかぎり、さほど活発な動きはしない。高い位置にイワシを泳がせても飛びついてくシを泳がせても飛びついてくることは少ないので、捨て糸は30センチと短めにする。 また、活発なヒラメがエサのイワシを追いかけ回すような状態であればハリスを80センチ、60センチと短くしてイワシが逃げる範囲を狭くする作戦も有効だ。 しかし、ヒラメが活発ではないこの時期であれば、むしろハリスを1メートルと長めにして、エサのイワシが泳ぐ範囲を広くしたほうがヒラメと遭遇するチャンスは増す。11時半に沖揚がりし、港に向けて走る船上で、仲乗りの清宮さんやこの日竿頭となった井副さんに仕掛け談義を持ちかけたとき、この意見は一致した。

 井副さんのクーラーボックスの中には60センチ、2キロ級のヒラメが入っていた。数が釣れれば型物も交じるということだ。 この日の釣果は1〜10枚で、規定数の10枚に到達したのは2名。今シーズンも鹿島沖はヒラメ絨毯が敷き詰められているようだ。 サイズ的には0.4•Report 1 ヒラメ▶ヒットしたら声を上げてタモを頼もう〜2.8キロ、この日は全体的にやや小ぶりではあったが、ヒラメはグングン大きくなるのでこれからに期待できる。 また、この日はゲストでイナダ、ソイ、マハタが交じった。いずれもうまい魚だ。12月に全面解禁した鹿島のヒラメは今年も絶好調。釣期は3月一杯までなので、早めの釣行をおすすめしたい


茨城県鹿島新港桜井丸

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▼料金=ヒラメ乗合一人1万3200 円(エサ、氷付き) ▼備考=5時半出船。無料駐車場あり。 ほか餌木タコ、一つテンヤマダイ、ルアー青物、 ヤリイカなどへも出船

 

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※料金等データは2021年1月のものです。

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