◉沖藤武彦

 

ども。新型コロナウイルスワクチン2回目接種を予定してた木曜日の朝、モデルナ製ワクチン異物混入ニュースを見てびっくりドンキーの沖藤です。いやはや。

 

 

びっくらこいたといえば、今世紀末に日本の複数地点で海面が1メートル以上も上昇するとNASAが予測しているというニュースも驚きました。

 

 

これは人工衛星の観測データを元に海面水位を研究しているNASAが、世界の海面水位の将来予測を特設サイトのマップで公開したもので、世界各国が現在のペースで温室効果ガスを排出すると、世界の平均海面水位は今世紀末に(19952014年の平均と比べ)56センチ上昇するとか。

 

 

特設サイトでは全世界の測定ポイントの予測値を見ることができ、日本の関東地方では油壺と布良がポイント。

 

 

▲世界各地の計測ポイントの予測値を見ることが可能。写真は油壺のデー

 

↓NASA特設サイト

https://sealevel.nasa.gov/ipcc-ar6-sea-level-projection-tool

 

 

2100年の予測は油壺が+97センチ、布良が+99センチ。つまり、今世紀末には1メートル海面が上昇するとの予想。

 

 

ポイントごとの予測グラフも見ることができて、たとえば、2040年の油壺の予測値は+24センチ。

 

 

▲先ほどの写真からクリックして進むと各地の予測を詳しく見ることができます

 

このままいけば、あと18年で24センチ、関東周辺の海面が上がるってこと。

 

 

この変化、船長や沖釣りをする人はピンとくるハズ。

 

 

20年前と今では、明らかに海面が高くなってますよね?

 

 

で、大潮やシケ、台風や高潮のときに潮が上がってきて驚きますし、実際に被害が出ます。

 

 

このまま、あるいは海面上昇が加速すると、息子や孫の代には街がしょっちゅう水浸しになるかもしれません。

 

 

このことは、たまに海に遊びに行く程度では実感できません。

 

 

いつも海に触れて遊び、あるいは仕事をしている我われが一番、実感している温暖化現象といえます。

 

 

なんて思っていたら今度は北極圏のグリーンランド最高地点、標高3216メートルで、史上初めて降雨が観測されたというニュース。

 

 

これによりグリーンランドを覆う氷床が今後、大量融解することはほぼ確実であり、海面水位の上昇が加速すると見られているとか。

 

 

いやはや、90年代からアル・ゴア元米副大統領が指摘してきた世界が、いよいよ目の前に現実のものになって迫ってきたようです。

 

 

急激な温暖化の主因とされる温室効果ガス削減については、批准国に排出量削減の義務を課す「パリ協定」が2015年に採択され、身近なところでは2030年に向けた自動車の電動化や、再生可能エネルギーの開発・転換など、先進国を中心に、様ざまな政策が進んでいます。

 

 

同じく2015年、9月の国連サミットにおいて、よりよい世界を目指すために2030年を年限とした「持続可能な17の開発目標」が示され、全会一致で採択されました。

 

 

それがSDGs

 

 

 

これはパリ協定のように批准国に義務を課すのではなく、国連加盟国ごとに、各主体ごとに取り組みが委ねられています。

 

 

17の目標(ゴール)には、貧困や飢餓、福祉や教育、ジェンダー平等や水とトイレの普及、エネルギーや経済など多岐にわたるのですが、その中の13と14が……

 

 

13=気候変動に具体的な対策を

 

14=海の豊かさを守ろう

 

 

 

もろにワタクシたち釣り人の生活に直結しているテーマです。

 

 

目標の中にはターゲット(具体的な行動目標のようなもの)がいくつも設定されているのですが、「海の豊かさを守ろう」の中で最初に出てくるのが、

 

 

2025年までに、海洋ごみや富栄養化を含む、とくに陸上活動による汚染など、あらゆる種類の海洋汚染を防止し、大幅に削減する。

 

 

なんです。まさに海に流れ出て海の生物に影響を与えているプラスチックごみの問題や、都市からの排水などです。

 

 

「エスディージーズ」なんて言われると、なんだか難しそうだったり、カッコつけのように聞こえるかもしれませんが、今からでも、だれでも自宅から始められるものです。

 

 

たとえば、これまで使用後にすぐ流していた風呂の水を、翌朝の洗濯に再利用することで温水を直接流すことを防止でき、今までよりも、ほんのわずか、海水温上昇を抑えることになります。

 

 

また、プラスチックに関しては、釣具、弁当に限らず、常に「ゴミにならないもの」「リサイクルされているもの」を消費者である我われが「選択」し続けることで、巡り巡って、必ず変わります。

 

 

このほか、拡大解釈になるかもしれませんが、使わなくなった釣具の再利用、根掛かり時の高切れ防止も、SDGsに結びつきます。

 

 

もっといえば、釣り過ぎないこと、地域、団体、あるいは個人でのバッグリミットをつくること、魚種によってはキャッチ・アンド・リリースをすることもSDGs。で、いいんです。

 

 

なんだか軽いノリになってきちゃったけど、肩ヒジはらずに続けられる、まさに持続できる配慮と努力の積み重ねが、地球規模になると、必ず変化を起こすと信じましょう。

 

 

さて。

 

 

新型コロナウイルスはまだまだ気が抜けない日々が続きます。

 

皆様も感染予防に気をつけて、無理をせず、よい週末を過ごしてください。

 

 

あ、そうそう、遊漁でのクロマグロ採捕禁止については、調整委員会を傍聴した様子も含め、NEWSにて紹介してあります。 

 

 

気になる方はぜひ、ご一読ください。

 

 

それでは、また来週!