◉ども。迷走台風6号に続き7号の進路を気にしつつ始まった2023年のお盆休み。皆様、いかがお過ごしでしょうか。船にて空調服を実戦投入したものの昼前には外気温のあまりの暑さに熱風循環装置となり悶絶したため、帰宅後すぐに冷水服を調べ始めた沖藤です。いやはや、このあたりはまたあらためてお話ししますわ。
盆休み中に予定していたロケが相次いで中止になったのはまあ仕方ないとして、船宿はじめ観光地にとっては書き入れ時の台風は頭の痛い話。とはいえ、今回の台風の進路、東海〜関東、はたまた水源地にあたる内陸で被害が出ずに済むことを願うばかりです。
さて。8月1日の相模湾コマセキハダ&カツオは久しぶりのカツオ好調で幕を開け、湾内で早くもキハダが上がっています。
日替わりでムラはあるものの、何よりカツオが湾内で上がっているのは朗報。
まだ楽観はできませんが、過去の例に鑑みると開幕にカツオが釣れている年はその後も好調だった年が多いので、台風通過後に期待したいところです。
というわけで本日18時より、YouTubeつり情報チャンネルにてキハダ、カツオ+大物の動画が公開となります。
今回の動画のクライマックスは80kgの「大物」ですが、個人的にはカツオが釣れたときのテンションの上がり方を見て、やっぱりカツオはいいよなあ〜としみじみ思ってしまいました。ええ。食べてもうまいし。
うまいし。で思い出して飛躍しちゃうんですけど、ハイキングにちょくちょく出かける福島県の宿で食べる「イカにんじん」、これが非常にうまいんです。
イカにんじんは昆布が入っているもの、いないもの、たれにザラメを使っているものなど、地域や家庭によって様ざまとか。写真は福島・浜通りの食料品店で購入した昆布入り。私のフェイバリット・イカにんじんは最後の写真
え? 知らないって? まあ、比較的マイナーな郷土料理ですから知らない人も多いと思うし、わたくしも数年前まで知らなかったのですが、福島の宿で食べた「イカにんじん」が意外なほどうまかったんですわ。
で、こりゃ家でも食いたいと、帰りに道の駅で市販品を購入したんですよ。
すると、なぜかイマイチだったんですね。
ハズレを引いたかと思い、今度はサービスエリアで購入すると、それもイマイチ。
その差はなんなのだ? と思い、宿で聞いたら、やはり自家製で、それほど日持ちしないそうなんです。
それで思い当たったのが、イマイチなイカにんじんの市販品は、どれも常温保存ができるパックものだったということ。
個人的には保存料とか合成甘味料などに神経質なほうではないのですが、これはもしやと思い、道の駅やSA、はたまた福島のスーパーなどで冷蔵&賞味期限一週間ほどの製品を探して購入してみると……
道の駅四倉と道の駅なみえで販売しているイカにんじんは「おいしい」イカにんじん。写真は四倉で昆布入り。ついでに言うと、四倉の道の駅で販売している「和」のホッキ飯も超おすすめです
うまいんですよ。
保存料などでそんなに味が変わるのかと不思議に思い、冷蔵で賞味期限一週間ほどのイカにんじんを見つけるたびに購入すると、多少の違いこそあれ
基本的にうまいんです。
じゃあ、自宅で作ればいいじゃん。と思い、作ってみると
これまたうまいんですよ。
材料は
千切りの ニンジン(薄くしすぎない)
千切りの スルメイカ
昆布 一片(漬け込むだけで食べる前に抜きます)
漬けたれ しょう油1 酒1 ミリン1
漬けたれを一煮立ちさせて冷ませたら、ニンジンとスルメイカと昆布をイン。
翌日からジワジワと浸かっていくにしたがい味が出てきます。
個人的なコダワリは、ニンジン7割、スルメ3割ほどと、ニンジンを多めにすること。
このスルメと漬けたれの風味をしっかり吸ったニンジンが、スルメ以上にスルメ的にうまいんです。
つまりですよ、スルメってうまいけど、歯応えと舌触りはそれほどでもない、というか、食べにくい部類ですよね。
そのスルメのうま味のいいことろが、ニンジンに移ってほどよい歯応えと舌触りで食べられるワケです(と勝手に解釈)。
そう、イカにんじんはイカ料理ではなく
ニンジン料理
であり、世界一のニンジン料理ではないか。と、思っているほど。
ですから、昆布は食べる前に抜きます。昆布が入っているとニンジンの舌触りが滑らかになりすぎ、味も松前漬けに寄ってしまいます。
もう、極端なはなし、食べる前にスルメも抜いちゃって、ニンジンだけでいい、それぐらい、ニンジンがうまくなるんですよ。
最初は干物のスルメを使って作っていたのですが、釣り人ですからね。やっぱり船上干しを使って作ったらめちゃくちゃウマいんじゃなイカと思うわけです。
で、作りましたよ。船上干しを使ったイカニンジン。
先日のロケで照英さんと北本茂照さんと大島匠さんが釣ったイカを拝借してきました
結論から言うと
市販の干物でもいい。
そして痛感したのが、やはり福島の宿で出してもらうイカにんじんには、まったくかなわないということ。
作り方を教えてと頼めばいいのかもしれませんが、それも野暮ってもんで、イカにんじんを楽しみに泊まりに行く(そんな客まずいませんが)ほうがいいかな、と思い、最近はイカにんじんをおかわりしています。
最初は女将も驚いていたのですが、今回は覚えていたようで、二つ返事でイカにんじんのおかわりが出てきました。
ん?
うれしいけれど何やら違和感あるぞと思って見ると、やや多めに持ってきてくれたおかわりイカにんじん、
イカが多めなんですね。
……気を遣ってイカを増やしてくれたのか、偶然か。
申し訳なくも「そうじゃないのになぁ……」と思いつつ、ちびちびと鬼面山を飲みながらイカにんじんをつまむ山の日、福島の温泉宿でした。