◉沖藤武彦
1月1日に発生した令和6年能登半島地震は発生から1週間以上がたっても全容がつかめず、唯一、ニュースを通じて深刻な状況が続いていることだけが伝わってきます。
そんな中、社員との会話で、
「どこに募金したらいいのか分からない」と言う声を耳にしました。
たしかに、募金の何%かは手数料で中抜きされるとか、SNSに広告を出している団体のいくつかは信用できないなど、情報やウワサが多く、我われには判断のつきにくい状況になっていることは確かです。
実際、私はX(旧ツイッター)のフェイクニュースの巣窟ぶりに唖然、facebookの寄付広告に辟易しています。
となれば、やはりダイレクトなのは自治体となります。
ホームページを調べてみると、新聞などで既報のとおり、
石川県では義援金の受付を開始。
石川県庁ホームページ
https://www.pref.ishikawa.lg.jp/suitou/gienkinr0601.html
能登半島で大きな被害が出ている市町村では、
輪島市も義援金の受付を開始。
輪島市ホームページ
https://www.city.wajima.ishikawa.jp/article/2024010500020/
七尾市も同様に開設しています。
七尾市ホームページ
https://www.city.nanao.lg.jp/fukushi/gienkin.html
※1月8日時点。
ちなみに、昨年の令和5年能登半島地震の際に寄せられた義援金は、配分対象や配分金額が能登の各市町村で公表され、申請した被災者へ分配されました。
もし、被災地の自治体へ義援金を送りたいのであれば、上記の自治体へ直接振り込むことが最もダイレクトと思われます(北國銀行以外からの振込は手数料がかかるものの150~200円です)。
とはいえ、能登地域すべての市町村が寄付を受け付けるシステムを稼働させることは、人的、経費的に困難であることは容易に想像できます。
そこで、(1月8日時点)珠洲市、能登町、穴水町などへ寄付金を送りたいと思った場合に有効な方法となるのが
ふるさと納税。
ふるさと納税の各サイトでは、災害支援のため、返礼品なし、手数料なしの寄付を受け付けており、ふるさと納税を活用した被災者支援は総務省のホームページでも紹介されています。
とくに目を引くのが、被災した自治体に代わって被災していない自治体が寄付を受け付け、被災自治体の寄付金受領証明書発行等の業務負担を減らし、優先度の高い災害対応に注力できる「代理自治体による代理寄付」を行なっているサイト。
大手サイトをいくつか調べてみたところ、あくまで私見ですが、
「ふるさとチョイス災害支援」
が、代理自治体数が多く、災害支援寄付に対するサイト手数料を取っていないことを明記、能登各地の市町村を網羅している点から、有効に活用できると思いました。
能登の市町村が網羅され、被災自治体への負担にならぬよう代理自治体も充実、こまかく多くの自治体が掲載されています。
ふるさとチョイス災害支援
https://www.furusato-tax.jp/saigai/filter?category_id%5B%5D=1303
寄付自治体へのメッセージを書き込めることや、代理自治体と被災自治体との関わりなどを知ることができたり、寄付を通じて知ることもあります。
一例ですが、流山市と能登町は醤油づくりの縁で古くから交流があり、東日本大震災の際はいち早く流山市へ飲料水(能登の海洋深層水)を支援してくれたそうで、その恩に報いるためにも、進んで能登町の代理業務を引き受けているそうです。千葉県民として胸の熱くなる話ではありませんか。
義援金や支援金をどこに寄付すればいいか分からない。色んな団体や企業が信用できない。そう悩む人は一度、ふるさと納税のサイトを見てみてはどうでしょうか。
これまで(私にかぎってですが)ふるさと納税において、サイトや自治体による書類上の不備はありませんでした。
それだけしっかり確立されたシステムを、今、本当の意味で自治体のために活用できるのであれば、それは価値のあることだと思うのです。