◎内山高典
乗合船で100キロ級の大物に挑めるドリームターゲットの一つがイシナギです。
本誌提携船宿でイシナギ専門船を出しているのは外房勝浦川津港の基吉丸です。仕立船では三浦半島宮川港の二宮丸が受け付けています。
外房勝浦周辺の海域では例年5〜6月ごろが釣期で、水深100〜140メートル付近をヤリイカやスルメイカをエサに泳がせ釣りで狙います(生きイカがないときは冷凍イカなどを使います)。
外房の乗合船がイシナギフィーバーに沸いたのがおよそ8〜9年前。当時は50キロオーバーは当たり前、70〜80キロ級、100キロ以上の巨魚も釣れました。
私がイシナギに初挑戦したのが2012年の5月。イシナギ用の極太仕掛けはハリス60〜80号、大型両軸リールのドラグを15キロ前後に締め込んで挑むガチンコ勝負です。
当日は食いがよく、1流し1〜2本ペースで40〜60キロ級が上がりましたが、私は3時間が過ぎてもアタリなし。ところが、最後の流しで奇跡が起こってヒット!
初めて対峙した大物に竿をのされ、海に引きずり込まれそうなパワーに圧倒されました。それでも、船長や仲乗りさんのサポートを受けつつ必至にポンピングを繰り返して巻き上げ、48キロを釣り上げる幸運に恵まれました。
100キロ級のモンスターに比べたら半分に満たない大きさですが、今でも私が釣った最大魚はこのイシナギです。
今シーズン、基吉丸では5月下旬からイシナギ船をスタートし、20キロ前後がコンスタントに上がっています。
ここ数年で最もいい出足に、100キロ級のドリームサイズがドカンと食ってくるのではないかと期待しています。
道具立ては相模湾のキハダタックルでOKです。夢とロマンの大物釣り、挑戦するなら、今です!
イシナギは厳つい見た目とは裏腹に、脂が乗った白身で刺身はもちろん、空揚げや鍋にしてもメチャウマです!
魚が走ったらジッと耐え、止まったらすかさずポンピングを繰り返して巻き上げます
イカ類はイシナギの大好物。写真はヤリイカですが、これからの時期の特エサはスルメイカです