飯岡沖の夏ビラメ待望の開幕
大型交じりで今期も有望!

九十九里飯岡港出船…飯岡沖


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※料金等データは2019年6月のものです。

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6月に開幕した銚子〜九十九里エリアのヒラメが順調だ。飯岡港出船では1キロ級主体に2〜3キロ級の中大型交じりでトップ3枚前後と安定して釣れている。

 釣り場は水深15メートル前後の浅場がメインなうえ、海が穏やかな日が増えるこれからの時期はビギナーのヒラメ入門にもおすすめ。水温が上昇し魚の活性も上がって食い込みのよい、夏ビラメならではの釣りを楽しめるはずだ。

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夏ヒラメのシーズン到来
飯岡沖は順調スタート!

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沖釣りの楽しみ方は人それぞれで、新鮮でおいしい魚を食べられることに一番の魅力を感じるグルメもいるはず。沖釣りの楽しみ方は人それぞれで、新鮮でおいしい魚を食べられることに一番の魅力を感じるグルメもいるはず。 しかし私は仕掛け作りから始まり、自分でイメージした釣り方で狙った魚を釣り上げたときの達成感に最も喜びを感じるタイプ。

 中でもエサに生きイワシを使うヒラメ釣りは、アタリから掛けるまでのシビれる駆け引きが魅力。 今か今かとはやる気持ちを抑え、ドキドキしながら合わせのタイミングを計り、今だ! と竿を立てた瞬間にググッと重量感をともなう手応えを感じると、よっしゃ〜! と脳内にドーパミンが噴き出す。合わせが決まった瞬間は何度味わっても最高だ。

 そんな楽しいヒラメ釣りが最も早く解禁を迎えるのが九十九里飯岡〜銚子エリア。 そこでヒラメ釣りをこよなく愛する釣友の山崎さんと6月9日、飯岡港の長五郎丸に釣行した。

 

想定外の食い渋り!?
 当日は低気圧の通過にともない北東の強風が吹きつけ、前日から水温が3度も下がった厳しい状況。一抹の不安を感じながら準備を済ませ、4時50分に12名を乗せて港を離れた。 30分ほどで飯岡沖の水深16メートに到着。鈴木船長によると、ここはタコ場と呼ばれる底にゴツゴツとした小さな根が点在するポイントで根掛かりしやすいため、まめに底ダチを取り直してとのアドバイスがあった。 横流しをするには風が強すぎるとのことで、まずはエンジン流しでスタート。

 ヒラメ釣りの基本はていねいかつ素早いエサ付けから始まる。イワシが弱らないように海水循環させたオケの中で上アゴの硬い部分に親バリを刺し、孫バリは根掛かりのリスクが少ない背に刺した。 イワシ、オモリの順にソッと海面に下ろし、着底後、船の上下動でオモリがトントン底をたたく程度に仕掛けをキープしつつ、時折竿一杯に誘い上げ、ジリジリ誘い下げる。 この一連の釣り方で、底に潜んで上を見ながらエサを狙っているヒラメにイワシの存在をアピールする作戦だ。

 開始間もなく、右トモの内山さんの竿が曲がったが、上がってきたのは30センチ級のカサゴだった。 その直後、右ミヨシ3番の三宅さんが竿を立てた。慎重に巻き上げて仲乗りさんが差し出したタモに収まったのは1キロ級のヒラメ。 ほどなく私にもガツンと強いアタリがきた。竿先を止めて次のシグナルを待ったが、なかなか生体反応が伝わってこない。巻き上げてエサをチェックすると、イワシに噛み跡が付いていた。

 しばらくすると右胴の間の新谷さんが掛けた。竿のしなり具合から察して良型であることは明白だったが、2〜3回突っ込まれたところでスッポ抜けてしまった。 ほかの人の様子を見て回ると、アタリがきても食い込まず、イワシに噛み跡が付いて上がってくることたびたび。 水温低下と底荒れの影響でヒラメの活性が下がってしまい食い込みが悪いのだろう。

 いわゆる夏ヒラメは、魚の活性が高くて食い込みがよく、ヒラメ入門や本格シーズンに向けての肩慣らしに適しているのだが、天候次第でこんな渋い日もあるということだ。

 

移動後にアタリ活発!

 7時半を過ぎたころからさらに風が強まり、船は灘寄りの水深14メートルに移動。するとこの移動が功を奏して状況が好転。 左トモの幸田さんがカサゴを釣り上げたので撮影していると、「鈴木さん、右ミヨシでヒラメが上がったよ」と船長が知らせてくれた。 あれ? それって私の席では? 釣り座に戻るとオケの中に1キロ級のヒラメが収まっていた。「鈴木さんの置き竿に食ってたから、釣っておいてあげたよ」と山崎さん。ありがたや。

 ほどなく山崎さんにアタリがきて1キロ級のヒラメを釣り上げる。ここからが時合となり、船中各所でバタバタと1キロ級が取り込まれ始めた。 撮影が一段落したところで再び竿を出すと、すぐにコツコツきた。しかし、やはり魚の活性が低いのか一向に食い込む気配がない。 このままだと違和感を感じたヒラメがエサを放してしまうと判断し、ジワーッとゆっくり竿を立てて聞き上げる。すると、ヒラメがイワシを逃がすまいと食い込んだのか、ギューンときたところで合わせると掛かった。

 この合わせが決まった瞬間がヒラメ釣りの一番のだいご味。慎重に巻き上げてタモ取りしたのは1キロ級であった。 その後は一人、また一人と本命を釣り上げほとんどの人がオデコを脱出。 ところが、出船前にヒラメ初挑戦と聞いて私がエサの付け方などをレクチャーした3人のグループの、幹事役の高瀬さんが何も釣れずに最後の流しとなってしまった。

 しかしドラマは最後にやってきた。なんと高瀬さんが沖揚がり間近に、当日最大3.3キロのヒラメを釣り上げる快挙をやってのけたのだ。 最後は右トモ2番の加瀬さんが3枚目を釣り上げたところで沖揚がりとなった。 当日の釣果は0.5〜3.3キロが0〜3枚。一人だけオデコが出てしまったが、この日の悪条件を考えれば致し方ないだろう。

 しかし、これからは海況が安定してくる時期。ヒラメとのドキドキ、ハラハラする駆け引きを楽しみに出かけてみてはいかがだろう。


九十九里飯岡港

長五郎丸

☎0479・57・2189

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▶料金=ヒラメ乗合1万2000円(エサ、氷付き。昼食サービス)

▶備考=4時50分出船、駐車場あり。ほか一つテンヤ、フグなどへも出船

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